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綺月陣 亜樹良のりかず
ぶーすけ
ネタバレ
龍と竜シリーズの五作目です。 発売当時は本作で完結だったこともあり、最後にふさわしいお話でした。 大学一年生の颯太が竜城に龍一郎と別れたいと思ったことはあるかと質問するところから始まり、次郎の愚痴をたくさんこぼしています。ほらやっぱりと言いたくなるような内容です。 前作の続きは勘弁してくれと思っていたら、龍一郎と別れたいと思ったことがある上に浮気までしたことがあると自白する竜城の…
龍と竜シリーズの四作目です。 私がこのシリーズを読み始めたのは、綺月陣先生の「背徳のマリア」に登場した黒崎和巳の行方を追いかけてきたからなので、詳細も評価も調べずにシリーズ全作品を大人買いして、今に至ります。 それを踏まえて本作の感想を書くので、「背徳のマリア」を未読の方は注意してください。 表紙の色気を漂わせた颯太があまりにも大人びていて、次郎を見るまで竜城と勘違いするほどでし…
龍と竜シリーズの三作目です。 前作までは竜城と龍一郎に焦点が当てられていましたが、本作は新たな主人公が登場します。 竜城の弟の颯太です。前作の感想で将来有望と書きましたが、中学一年生にして早くも覚醒していました。 颯太の独白から始まりますが重いです。 物心ついた頃には母から存在を否定されていたせいで、母が不幸なのも、母が亡くなったのも、竜城が大学を中退したのも、全部自分のせい…
龍と竜シリーズの二作目です。 前作でさまざな葛藤を乗り越え、極道の龍一郎とともに生きる選択をした竜城ですが、本作は龍一郎とは住む世界が違うことをまざまざと思い知らされ、愛だけではどうにもならない壁にぶつかり苦悩するお話でした。 と、上記のように要約すると重苦しく感じますが、作品全体を通してみると官能的な場面がたくさんあったので、個人的にはそちらの印象の方が強いです。包み隠さずに言うと…
作家買いなんですが、厳密には綺月陣先生の「背徳のマリア」に登場した黒崎和巳がこのシリーズにも登場しているとのことだったので、和巳見たさに全作品を購入しました。 そんな購入動機だったにもかかわらず、本作に和巳が出ていないことに気付いたのは感想を書く時になってからのことでした。 それほど夢中になれたおもしろいお話です。 まず、竜城がバイトしているカフェの場面です。冒頭だけで登場人物全…
綺月陣 AZ Pt.(AZ Pt )
上巻も衝撃でしたが、下巻はさらに衝撃な内容でした。 話の流れを重視してまずは「背徳のマリア 前編・後編」と「背徳のマリア 旅立ち」の黒崎兄弟からにします。 上巻の感想にも書きましたが、私は兄弟BLを求めて本作品を購入したんです。 妊娠するという情報だけは知っていたのでどんな話だろうと好奇心いっぱいでしたが、上巻の「体温は証明する」の中で黒崎兄弟の悲惨な末路を事前に知らされていたの…
兄弟BLを求めて購入しましたが、想像以上に禁忌がてんこ盛りで衝撃的な作品でした。 元々、女体化やオメガバースというジャンルに苦手意識があるので、本作品も本来は地雷でしかないのですが、性転換や男性妊娠について、作者の文章力によって現実的に落としこまれており、妙に納得させられながら読み進めることができました。 表題作である「背徳のマリア」は前編のみ収録されているので、黒崎兄弟については下…
綺月陣 高座朗
H3PO4
真夜中の標的を読んで、この二人の先を読みたくなったので手にしました。 図書館には何故かこれだけが蔵書されていたので、前後は電子書籍。 (なので微妙に書き下ろしとかが違うのかも) で、この作品で、二人の関係がかなり近づくというか、固まっていったように思うんで、読んでよかった。。。 父親に玩具として育てられてしまい、男娼として生きてきた那月。達観した人生観に現れたのは、刑事の史郎。彼は交番…
綺月陣 杉本ふぁりな
窓月
こういうお話を書いちゃうところがやっぱりすごいよな〜。電子版には紙本にはなかった同人作品が収録されています。そちらを読めたことで、このお話が自分の中で昇華されました。イラストご担当、杉本ふぁりなさんのショートマンガの方でもふんわりと救いをいただいたけれど、このSSでやっと、木嵜兄弟と宇野が浮かばれる思いがしました。 本作は新宿歌舞伎町を舞台に、最後のカラーギャングたちを描いたお話です。のっけ…
綺月陣 周防佑未
ポッチ
2011年にもえぎ文庫さんから刊行された同名小説の新装版。 旧版は未読なのでこちらとの比較はできません。旧版も電子での販売が停止になりましたが、新装版は海王社さんから電子限定で刊行されています。 旧版未読なのでもしかしたら間違っている部分があるかもしれませんが、新装版との違いについて。まず収録されているのは表題作『殉愛』、『メビウスの環』の短編2話。この2話は旧版にも収録されていると思いま…