和泉桂さんのレビュー一覧

水面に睡る月 小説

和泉桂  あかつきようこ 

ほの暗い記憶喪失モノ

記憶喪失モノ。
暗いお話でした。

記憶をなくした受けが目覚めたのは、その土地の大地主(攻め)の屋敷だった。
不安ななか優しくしてくれる攻めに、受けは惹かれていく。
でも受けは自分の前職が男娼だったことを知って傷つき、攻めのもとを離れようとする。
攻めはそんな受けを犯して、自分専属の男娼として身近にいることを強要する。
で、色んな過去が明らかになってくる――過去話に意外性はあまりないです。

暗い…

1

佳人は愛で綻びる 小説

和泉桂  蓮川愛 

びっしり

2段組の超ボリューム。
これぞ和泉桂!と言った面目躍如なこの本。
中身の方も、これぞ、和泉桂!でした。

一応、時代設定は現代のはずですが、舞台となるのは、21世紀とは思えない、時代錯誤的な雰囲気をたたえた高級会員制クラブ『嘯風館』。
傾きかけた父の会社のため、ある男の愛人になることを決意する主人公。
恋愛経験のない主人公が、愛人として男を満足させる術を学ぶために『嘯風館』の会員で、以…

0

揺れる吐息に誘われて 小説

和泉桂  緒田涼歌 

「孔雀攻」ですって

フェロモン系の華麗な年下の攻め様が、フェロモン全開で敬語責め。

でも、しょせん年下なので、つい暴走したりして…

この本、和泉さんでリンクスにしては珍しく1段組。
時代設定も現代で、登場するのはコンサルタントとバーテンダー、主な舞台は飲食店。
どのシリーズにも属さない独立した話で、けっこうサックリ纏まっていて、普通に読みやすかった。
登場キャラ達はみんな、人間なら誰しも持つような、…

0

春楡館に秘める鍵~建築家・饗庭蓮~ 小説

和泉桂  高宮東 

ちらりと見られる他の作品との関連性がなんだか楽しい。

兄弟モノです。
兄弟なのにまるで似ていない兄・慎司と弟・明里。
明里は昔近くに雷が落ちたのがトラウマになり、14歳になっても雷が怖い。
そんな時、つい縋ってしまうのが慎司で。
頼ってばかりではいけないと思いつつも怖さに兄に甘えてしまう。
一方で、慎司はそうして刷り込みのように自分の後を常についてくるようになっていた明里に思うところもあり距離を置くようになって…。

血の繋がった兄弟へ…

2

終わりなき夜の果て SSカード 【コミコミスタジオオリジナル特典】 グッズ

愛ですね。

今回このssが気になって通販で買いました。
兄達を見守る妹の家族愛。そして兄弟はお互い向かい合うと素直になれないけど、本当は大好きなんですよね。とっても心が温まるSSでした。
ゲットしてよかった。

0

終わりなき夜の果て 上 小説

和泉桂  円陣闇丸 

突き詰めた願望の果て

BLに何を求めるか、みたいなことをとことん突き詰めると、
こういうことになるんじゃなかろうか、と。
前編読了後思いました。

このシリーズでは和貴が一番好きです。
だから彼の究極の願望を深沢には叶えてあげてほしかった。

「死にたい」と懇願する人間に、
「生きたい」と言わせる。
それも口先だけじゃなく、
その場のノリじゃなく、
心の底から、魂の叫びとしての「生きたい」。

2

夜ごと蜜は滴りて 小説

和泉桂  円陣闇丸 

「おまえだけが僕の存在を定義する」。この一言が深い!

次男和貴編。和貴の性格も和貴と深沢の関係性もドツボでした!こういう濃厚なドラマがやっぱり一番萌えます。
父・冬貴に容姿が酷似している和貴は、そのことに嫌悪と恐怖を抱いています。「汚れた」父から生まれた自分は、生まれながらに汚れていて、全く無価値の存在である。己の存在を肯定できない和貴は、つねに破滅(死)への願望を抱いています。
和貴は、「自分は父とは異なる」ということを確認するために、セックス…

8

罪の褥も濡れる夜 小説

和泉桂  円陣闇丸 

濃厚満腹ねっとり。

胸やけしそうにねっとりした読後感。。。
伏見の気持ちをなぞるのに、すごい疲労感が伴いました(汗)

清澗寺家シリーズの立役者!!w
妖精お父様冬貴と伏見のお話。
ずっと後ろで気になる存在の冬貴でしたが…。
なぜ、いつもフェロモン垂れ流しなのか、深層がわかりましたw
そして他巻でも、魔性の化け物のように表現されている冬貴ですが、(いや魔性は魔性なんですがw)理解はしづらくも、伏見に対し…

8

終わりなき夜の果て 下 小説

和泉桂  円陣闇丸 

本編もいいが、貴久と嵯峨野の話が好きですー。

清澗寺家シリーズ第1部最終話の下巻。
好きなCPのお話から読む、という方もいらっしゃるかもしれませんが、時系列的には前から順に読んでいくのがベストかと。
「暁闇」だけは別ですけど。
それまでの3作は順に時間が進んでいて、それぞれはその前の作品の余韻を含んでいます。

「終わりなき夜の果て」(後編)
先にCDを聞いているので話の流れはわかっているのですが。
やはりそこは文字だと入ってく…

4

タナトスの双子 1917 小説

和泉桂  高階佑 

巻頭カラーのイラストには「神」一票。

↑美味しい並びでした、と言いたいです。

後編に山場であるドラマチックなシーンがあり、そこはとてもハラハラさせられました。あれは映像でみたいなー!という印象。CDで期待してまうのだが実際どうなんでしょう?
その一方、若干もったいないなと思うのが、ユーリにとって割と多分重要な出来事が身に起こったんですが、それが結構唐突で書き込みが少なくて・・・できたらもうちょっと前後詳しく描いて、ベタな内容で…

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