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榎田さんの書く重い話です。榎田さんワールド詰まってます。

まず本の見た目と作りが素晴らしい。

主人公が高級男娼というに相応しい、表紙の高級感と重量感、2段組み350ページ越え
そしてそれらに見合うこの価格。税込¥1,292

肝心な中身はというと、榎田さんの色々情熱が感じられた作品な気がしました。
初期作品だからでしょうか、すごく気合いというか本気度がやばかったです。
今の作風より話が全体的に重いです。

主要になる登場人物が多めなのに、この思い日常だけど現実とかけ離れた世界にすんなり入り込めたのは榎田さんワールドだからでしょうか。

普通はメインに進む2人のお話がセオリーのBLですが、これは主人公青が愛を探す物語。
もう一人の相手トオルは最初まさかの完全にモブ扱いで、改めて読むと面白い登場の仕方だと思いました笑
主人公青は高級男娼だけあって、とても魅力的でした。私も青の虜でした。完全に心酔してました。

相変わらずというか、登場人物1人1人のキャラクターが光っていて、
挿絵に出て来ないサブキャラ1人1人に物語を感じさせる書き方が本当に上手なんだなぁと改めて思います。

第2章のSMプレイのお話が少し前に出された、「優しいSの育て方」に通じる部分があって全然話とは関係ないところで楽しかったです。

この本見せ場が多いので読んでてお腹いっぱいになります。
一番は逃避行後の刃傷沙汰までの件なんでしょうが、私は個人的に高瀬が2回目に青を買ってトオルと青を二人にしてからのところとか、初めの方ですが高瀬母の介護のシーンとか好きかも。

そしてトオルがめっちゃ良いセリフを言うんです。
P.164上l.8 と P.164下l.6 (長くなるので本文は略させて頂きます)

小鳥遊と消えた青を探して見つけて連れ帰ろうとする海岸のシーンなんですが、
何が肝って、セリフ長いのに「。」と「、」が多いとこ。
気持ちが急いて言いたいこといっぱいあるのに感情と言葉が追いついてない必死なトオルの気持ちがすっごい伝わってきませんか。
特に個人的に「なんか、どうにも、つまんねえよ」ってとこがすごい好き。
すいません、すごーく細かいところで熱くなりまして・・・

トオルがすっごいほんと超いいやつ!こんな友達いたら最高でしょうね。

スピンオフ切実希望です。
高瀬メインの話で脇にその後の青とトオルを書いてくれたら最高です。

そういえば初版の時は義父との再会で終わってる形だったんですね。
終わりに満足出来なかった方々には榎田さんからのプレゼントのような終わり方かもしれません。高瀬さん人気なのですね笑 私も好きです。

榎田さん安心のキャラ立ち

単なるSMプレイ作品と思ってたら大間違いです!

攻めは本当にまごう事なきワンコです。
受けの先生が爆弾を持ってます。
序盤までは隠されつつ(伏線はちょいちょいあるのですが)、中盤で発覚、株急上昇でした。

「SMプレイ」そのものを自分の趣味としている人間の恋物語。
珍しくMのプロがS側を育てるという面白設定。というわけでSMプレイのど素人大学生がMを極めた大学准教授に調教されます。大概の読者がこの調教される受け側の視点で、どきどきするような好奇心を持ち読み進めるのではないでしょうか。

そして設定もさることながら、あいかわらず脇役わたるまでのキャラ立ちに感動します。感情移入しがいがあります。別に強烈なキャラってわけじゃないのにもっとそいつのことが知りたい!って思ってしまうのです。

続き書いて下さらないかな・・・!調教して成長する栄田とメロメロになっちゃう先生がもっとみたいのです!!


まさに2人のクロニクルでした。

まず、読み応えがあります。
18行/Pなので、1ページ目めくった瞬間これは・・・!と期待していましたが、実際この1冊で分量も内容も十分厚みがあります。
心に響くというか、読み終わった後もじーん・・・。。とくる作品でした。

小さい頃に出会って、成長して再会してくっつく話はよく見かけますが、ある程度の距離感があるなか、出会って段々お互い成長していくっていうところが新鮮でした。
こうなって欲しい・・・って欲求も満たしつつ、細かい描写がすごく現実味を帯びていて、特にニーナのキャラを引き立てています。

逃避行の時に、ドラマチックな流れをぶった切って、トランクに押し込まれたり、陽光からの長文メールを一回ゴミ箱に捨てたけどやっぱ戻しちゃったり・・・
現実離れした容姿や境遇を持っているキャラがこういうことしてくれると、一気に親近感がわきます。

逃避行の強烈な印象を残すあのシーンも好きですが、私は「月が綺麗ですね」は逆にしっとりとした詩的な印象で読んでいて、美しいな・・・って言葉が浮かびました。同時にうるって来ました。

あとがきでも仰っていますが、この作品を読むと作者の中にあるものをぶつけて全力で書いたんだな・・・っていうのが伝わってきました。

あと全然どこも触れてなかったのですが、新名を「ニーナ」と表記しているところが良いですね。本人の浮世離れしてる感じがこの呼び方で凄く伝わります。

表紙も含め大事にしたい本だなと思います。

泣けます。

十亀の過去話。学生時代のお話です。家族構成とか友人関係とかキャッスルマンゴーで気になっていたところが、これ読むと、「あー!そうだったんか・・・!!」とコミックスを必ず読み返したくなります。
十亀と高校時代の仲良かった友人との話が中心。
このページ数、しかも2段組みなので、本当に読みごたえがあります。どうして小冊子・・・?!という位に。

コミックスと小冊子比較すると、コミックスではムクさんの持ち味のほのぼのだけど切ないところがすごく良かったけれど、小説はというとがらっと違って、木原さんの持ち味、遠慮ないシリアスなシナリオ。
アゲて・・・からの・・・鬱→やっぱ鬱→涙(切なさと喜びの) (わかりにくい) 

ムクさんの挿し絵で救われるお話でした。

亀は万年って言いますし。

木原さん原作・・・!そしてムクさんの長編作画の漫画・・・・!!

木原さんにしてはすごく優しい雰囲気で痛くない(笑)内容でした。ムクさんもいつも個性的な短編なお話が多いので、お互い挑戦というところがあったのでしょうか。

設定からして期待していたのですが、本当に期待通り、面白い!素直に面白いです!!
万のツンデレっぷり・・・!目新しさはないですが、予想通りに動いてくれるとこととか逆に嬉しくて可愛いなぁ・・・と思います。大人ぶってますけど、ふとした時に子供ぽさが出ると、もう・・・ソワソワします。。

まだ1巻なので序盤?かと思いますが、テンポも良いし、程良いタイミングで盛り上がりもあり、期待を裏切らない良作です。
※余談※
私事で恐縮ですが、例のリバーズエンド。既に先に買っていたのに家の腐海にまぎれて読めない状況っていう。チラミした感じではあの薄さとページでも2段組みだったので読み応えはありそうでした。

「秘密3」で涙ぼろぼろ

3部に分かれてます。
「秘密」→啓太目線
「秘密2」→充の従兄弟の榎元目線
「秘密3」→充の弟樹目線

あらすじの「大きな冷凍庫が唸る部屋で、独り夢を見たくなかったから」から始まるミステリーのようなホラーのような話かと思いきや、このような“ジャンル”という一言ではくくれない物語です。この作品を読んだあとの感想としては、作品としての萌度はほとんどありません。

杉浦充というキャラクターの魅力。
実際こんな人いたら萌えるー!絶対惚れる!!
とか全くないのに、私はこの充のキャラとしての魅力がこの作品の良さの一つだと思います。
彼の抱える「秘密」。これを知り、過去を知り、彼自身を見直すと萌えどころではありませんでした。
充の発する言葉は全くオブラートに包まれていません。
人を傷つける危うさはあるが、そこには充の本心しかない。
ストレートで一つ一つが本当に心に響くんです。

1部の「秘密」が陰鬱な文学青年、啓太目線で進み、彼の「秘密」が非常に背徳的で倫理に反する事なので、何をしてもどんな喜ばしい場面でも灰色の背景のようにしか映りませんでした。

充の過去を描いているのが「秘密2」です。
あえて触れずに。

「秘密3」では充の家族が総出演し、家族愛に涙しました。
樹は、充とその周りの人物全てを見下し父親の血を受け継ぐ嫌な性格な人物です。
しかしそれは、誰しも持ち得る考えや感情の寄せ集めであり、単に「こいつほんと性格悪いな」では済まされませんでした。自分もこういう一面は絶対あるし、寧ろ胸が痛くなりました。

木原作品を読んだ人なら少なからず抱いてしまうだろう、「後味の悪さ」に不安があるとしたら安心して下さい。
落ちるとこはありますがちゃんとハッピーエンドです。

ノラ猫に慈悲を持てる子になりました。

長くてすみません。

個人的には神です。でもこれは好みの問題。ストーリーは結構王道だし、目新しさはあまりないです。
しかし、このシリーズのファンのキヨファン(私だ)にとってはこれはもう神作品だと思います。
今までのキヨと智紀の微妙な距離感がこの本で決着がつきます。
この二人一体どうなってんの?と芽吹が(前回かな?)呟いていました。まさに読者も同じことを想っていただろうことを思い出し、ようやくきたかという感じです。
キヨと智紀の一人称モノローグで交互に(と言っても智紀が多めですが)話は進んでいきます。普段何考えてるかわからないキヨの頭の中が覗けることの貴重さに胸躍りました。
キヨは普段しゃべらないから一見ボケっとしてると思われるかもしれないけど、観察力や思考力、決断力に長けていて、どっちかっていうと天才肌なんだろうなって思う。一方の芽吹が、本当に根っからの努力型だからこのネゴオフィス組二人の関係というか、バランスがとれてる感じが読んでて心地いい。
こういう萌え要素もふんだんにありつつ、すごく目立ったのは智紀の心の部分の成長ぶりです。元々大人びたとこあるし頭も良いけど、やっぱり子供的な思考や行動をとってしまう部分がありました。でも今回で、周りの人間に対する優しさとか感謝の気持ち、自分を犠牲にしても守りたい気持ち、そういうのを学んでいくんです。自分を過信せず、自分の弱さを認めることが出来るのは、自分を好きでいてくれる人たちがいることを分かった証拠です。
「ありがとう」が言えるようになって、幼馴染のツルとカメに、今まで感謝の言葉を言ってこなかったことに気付けたり、キヨのピンチに兵頭に土下座してまで懇願したり、すごく人間的に成長ていく様子に私は一番感動しました。
この本では特に、良い意味でキャラの個性が強かったり、萌え要素たっぷり過ぎて、埋もれしまうのかもしれませんが、榎田作品は人間愛とか、人の生と死についてすごく考えさせられることが多いです。
キヨの本業の特殊清掃という仕事とキヨ自身の人生を語るくだりは、人の死の悲しさ自分の死の不安とか皆が抱く気持ちを代弁しながら、その仕事をしているからこその彼独自の考え方に、やっぱ、私も一人では死にたくないよな、1人で腐ってくのはやだな、でもどこかで大切な人が悲しんで自分を思ってくれてるのなら腐って土になるのも悪くないかも・・・とか考えてしまうわけですよ。
あらすじは↑の通りで、毎度のごとく、結局鵜沢組が裏で悪さしてるわけですが、今回芽吹は活躍はしません。まぁ一応見せ場はありますが(笑)基本的にアドバイスや叱ったりでお母さんみたいなことしてて、珍しく芽吹に癒されました。今回芽吹と兵頭にほっこりです。
キヨと智紀の二人の距離がぐぐっと縮まるくだりがあり、そこでは智紀の一人称なんですが、慌てっぷりというか、天パってる様子が普段見れないとこですっごく可愛いんですよ。
最後の最後に心打たれるセリフがあります。人は誰しも一人では生きられない。自分を大切にしてくれる人がいるから、そう思える人がいるから生きていけるわけで。それを学んで正直な気持ちでそう思える、大きく成長した、智紀の、心に響くすごく綺麗な言葉だと思いました。
このシリーズ私も薦められて読んできたんですが、BLじゃなければ色んな人に薦めたい位に良い本だと思うんです・・・!てかもうBLだっていいじゃないか・・・!と思うくらいに!!

映画のワンシーンのようなクライマックス

あらすじは略で

情景描写が詩的なフレーズを使い表現され、セリフにも映画のような言い回しがあるので、作品全体が非常にお洒落な印象です。
舞台がマカオ、受けの春瀬の過去の話、演技をするシーン、あと、いくつかの要素があるのですが(ネタバレになるのであえて伏せて)これらのおかげでより非日常的な雰囲気を漂わせて、すごく読んでいて心地が良いというか、ドキドキハラハラ、というより、街並みや人の心のを美しい文章を通して読むこと自体が楽しいという感じでした。
とくに萌えという萌えは少ないです。萌えを求めて読むより、ストーリーとか文章をじっくり味わって読む作品だと思います。
クライマックスはまさに映画のようですが、展開に少し性急かなと思うところがあり。でもそれも許容範囲。
細かいとこ言えば切りないですが、全体としてすごく独特なお洒落な雰囲気が好きです。たまに汚い言葉とかキャラが吐いてくれてるので、綺麗すぎずバランスも取れているし笑
ムクさんのめずらしくビッチな男キャラなイラストも好評価です。

心があったかくなるおはなし

前作、前々作同様、短編の詰め合わせ。
どのお話も心温まるストーリーなうえどこか切なさも漂わせる描き方で「せんせい、あのネ」意外はどれも断片的で、人生の1コマを切り抜いたようなお話。物足りなさが逆に余韻の残り方が大きいため心にいつまでも残っています。
そして、いつもながら、キャラクターの一瞬の表情を捕えた描き方がとても印象深い。また、どれも日常にありそうでありえない話を自然に描いています。
短編なのでどれも話の展開は早いです。でもムクさん独特のゆったりとした時間の流れを感じさせるようなセリフと間のとりかたで心穏やかな気持ちで読めます。

絵本を読んでいるような感覚・・・といっては失礼ですが、癒されます。

個人的には幼児が超かわいくて大好きです。

読みこんで下さい

さらっと読むだけではこの作品の良さが分からないと思います。
登場人物が言葉少ないし、独特の空気とか間があり、私は一読では ん? と思っていたところもありました。
ですが、物語のわりとゆったりした時間に合わせてページをめくっていくと田中さんの気持ちも理解できる気がしました。

個人的には田中さんのもじもじ具合が好きなので、この評価ですが、贅沢を言うと田中さんも、堂島さんもキャラをもう一歩深く書きこんでくれたらもっと作品に起伏がでるのかなとも思いました。
二人の間に起こるいざこざも、そこまで読者に深刻な衝撃を与えない、このほんわか、ほっこりした感じがこの作品の良さの一つではないでしょうか。