誰
◆hand which(表題作)
表題作であるこの作品の攻め受けのタイプが一番好みだったので、できればもう少し読みたかったです。これから盛り上がるんじゃ?というところで終わってしまったのが残念でした。なんといっても、学生時代から一途にノンケの沢津を想い続けていた宇高の健気さが愛おしいんです。いざ沢津の方からぐいぐい来られるとすっかり押されて消極的になってしまう、人の良さが滲み出ているところが可…
約4年ぶりの続きということで、忘れている内容も多かったのですが、そこまで念入りに復習しなくても案外理解できて良かったです。国同士の関係性が大まかに頭に入っていれば大丈夫かも。今回もBLとしての進展は薄め。ジョエルからアダムにキスを仕掛けるシーンには驚きましたが、そこから濡れ場に発展することもなく、2人の関係性はまだまだ穏やかで健全なものです。ただ、そこかしこにアダムの熱量は散りばめられていて、ジ…
人生は幾つかの選択である。どちらかの手を取れば。また違った結末が訪れたのかもしれないが。
◆ 表題作「hand which」
ドノンケの沢津は、一流企業を辞めた事で彼女にフラれ、荒れていた。いつもつるんでいる大学時代の仲間と呑んで潰れた勢いで、どうやら友人の宇高と一線を越えてしまったらしい…。いくら酔っていたからといって、それは許されないだろうと思いきや。宇高の方は、学生時代からずっと沢津…
◆僕の知るあなたの話(表題作)
片方がヤクザなのにこんなにほのぼのしてていいの?と思うくらい、穏やかな作品でした。ワンコを通り越してふにゃふにゃな雰囲気でヤクザの渋沢に迫る、波亜人のキャラクターが新鮮でした。渋沢が受けなのも最高ですよね。こんなに警戒心がなくしっかりしてない子がヤクザとデキてしまう展開には現実味はないですが、BLファンタジーとしては十分楽しめ、殺伐とした日々を生きる渋沢が癒され…
それぞれの想いや企みが交錯する第三巻。
国家の情勢が不安視される中。結構シリアスな場面の筈なんだが、アダムとポールの冗漫なやり取りや、意外にもルイスとサイモンのやり取りですら洒脱で。緊張感はそれ程感じられ無い。いや、国家の危機なんだよね⁈大丈夫なの⁈っていう。実際は全然大丈夫では無くて。
ルイスは、故意的にか、漏らした言葉によってジルを手放す事になるし。サイモンの、嫉妬と独占欲を哀れに思ったの…