木原音瀬さんのレビュー一覧

Don't Worry Mama(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

みにくい白ブタの子

木原さんお得意の下克上パターンですが
甘いですっ!やべぇ、読後はロマンチック~vうっとりvとか
思っちゃったよwww

デブでチビで性格が悪い上司と無人島で約2ヶ月
デブなんて守備範囲じゃなかったのに
しみひとつないなめらかな白い肌に
ときめいちゃうんですよーっ!!!
欲情しちゃうんですよー。

後半は、ちょっとご都合主義でしたが
リブレ出版ですからねぇ、カラーとしてはこんな…

5

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

とても辛い話ですが

「箱の中」の続編です。
先に出所した堂野を探し当て、喜多川が訪ねてくるところから始まります。
六年ぶりの再会ですが、堂野は五年前に結婚し、幼い娘もいます。
ただ一途に堂野を求める喜多川と、自分の生活を大切に思い、喜多川も彼自身の家庭を持ってほしいと思う堂野の思いはすれ違います。
そんなとき、堂野の娘穂花が行方不明に。
堂野は過去にも冤罪を受けて刑務所暮らしをするという不幸に遭っているし、…

8

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

一途な執着

辛い話だけど、絶対処分できない一冊です。
痴漢の冤罪で訴えられ、罪を認めなかったせいで実刑を受けた堂野が、刑務所の中で出会った無口な男喜多川。
小さな箱のような部屋に閉じこめられてまともな愛情を受けずに育った喜多川は、他の受刑者とは違う堂野になつき、次第に強く惹かれていきます。
他には何もいらない、堂野だけがほしい。
衆人環視のなかでの強姦におよんだりもします。
そんな喜多川に…

1

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

辛く痛い話ですが

COLD シリーズの完結編です。
これというきっかけもなしに、突然透の記憶が戻ったところから始まります。
過去のことは思い出したけれど、逆にこの六年間のことは何一つ覚えていません。
透にとっては、何もわからないまま六年経っていて、なぜか大嫌いな男と同じ家で暮らしていて、そしてこの六年間の透は、暴力的な自分と違って、穏やかで周囲に好かれていたらしい。
透は苛つきます。

藤島はこの六年間…

9

COLD LIGHT(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

明らかになる過去

COLDシリーズの2作目。
前作は透視点でしたが、今回は藤島視点で、悲惨な過去がすべて明らかにされます。
母親に捨てられ、引き取られた家で虐待された幼い透の不幸。
一方、いい家に生まれ育ち、物質的には何不自由なく育った藤島も相当に不幸です。
子供にとって母親というのは本当に大きな存在なのに、それが優しさの仮面を被った変態的暴君だったら……。
実の母親が透を虐待するのを目の前で見ながら、そ…

2

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

記憶、なくしてよかった。藤島さんを嫌いだった自分を全部忘れてよかった

大好きなコールドシリーズ3部作の1作目。

いきなり「ここはどこ?私は誰?」な状態になってしまった透の不安は、読んでいる方にも伝わってきて、この藤島の正体はなんなんだろうと思いながら読んでました。
藤島はやっていることはものすごく親切でありながら、なぜかよそよそしく、透に興味もない写真の専門学校に行くことを勧めてきたり、何か隠していたり、嘘をついていたり。
でもよそよそしい藤島はケーキが好…

3

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

木原さんなのにほのぼの

痛さは全くなく、ほのぼのと優しい気持ちになれるお話で、おまけにエロはほとんどなし。朝チュンの上に、最後までイタしてないし……。いやいや、これはこれでこの2人にはふさわしいかな?と思えるんですけどね。
笹川にしろ朝霞にしろ、全くのノーマルで、恋愛は女性としかしてきていないのに、ちゃんと恋愛に落ちるんですよねぇ。それが自然で。あ~、落ち着くところに落ち着いたか……みたいな。でも、ノーマルなだけに不器…

2

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

生徒×臆病な先生

その場のノリで、ゲイ雑誌に載っていた文通相手募集にでたらめな手紙を書いた高校生の浩一と、過去の実らなかった片想いを引きずって臆病になっている高校教師高橋の物語です。
女の子が好きなくせに、ゲイのふりをして手紙を書き、なりゆきとはいえ女の子と一緒にその相手を盗み見しようとした浩一はかなりしょうもない奴です。
心底悪い奴ではなくて、ちゃんと断ろうと思いながら、でも相手が自分に会って喜んでいるのを見…

8

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

与える恋から求める恋へ、そしてその先は…

名が体を表している作品です。

ただし登場人物は違います。誠一という男(攻め)は名前に似合わず誠実とは程遠い人間です。高校時代に一時だけ夢中になった相手、従兄弟・啓介の上京の面倒を見るうち、再び『都合の良いセックスフレンド』として接するようになります。奇妙なことに、啓介は自分から誠一を求めることはしないし、女性とも平気で付き合っているらしい彼を責めることもしない。その理由が明かされる瞬間、誠一…

3

無罪世界 小説

木原音瀬  よしながふみ 

木原先生流のユーモアとアイロニーに満ちている

シュールラブコメディ…かな。ハートフルという言葉ももしかしたら入るかもしれません。excitedでなくinterestedの面白さです。

しかしなぜこのテーマを選ばれたのか…未開のジャングル(ブラジル)でインディオにさらわれ育てられた野性児と、詐欺商法で借金を返済する『ひとでなし』男との恋愛って。まずその発想がすごいです。

恋愛、と書きましたが情の交わし合いと言った方がしっくりと来ます…

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