木下けい子さんのレビュー一覧

眠り王子にキスを 小説

月村奎  木下けい子 

優しい…

表紙の柔らかな雰囲気に惹かれて読んだ作品です。
月村さんの作品を読むのは初めてでしたが、全体に漂う落ち着いた優しい雰囲気がとても好きでした。
ゲイの篤史と篤史が一人で切り盛りする惣菜屋によく立ち寄る会社員の宮村のお話です。
誰の日常にもあるような小さな小さな出来ことを通して起こる少しの変化。
ちょっとした自分だけの楽しみが段々大きくなって恋に落ちる、そんな当たり前のように思えることが篤史に…

2

オールトの雲 小説

一穂ミチ  木下けい子 

脳裏に焼きつく眩しい恋模様

少し前の作品ですが、ソムリエコンシェルジュさんからの紹介で読みました。
今日、レビューを書こうとして初めてスピンオフがあることがわかったので、早速買いに行きます。
どんな好みの方が読んでも微笑める作品だと思いますし、いい意味での、ある種の物足りなさが魅力的な作品だったと言うのが、読後最初に感じた印象です。


等身大の眩しさ全開の高校生と対照的に大人びているように見える高校生、幼馴染2人…

4

管理人さんの恋人 小説

小林典雅  木下けい子 

ウブい二人の恋の成就のために 濃いメンツが暗躍(笑)

フランス人(ヅカオタ&腐女子)にフィンランド人(女装癖あり)、そしてエジプト人(スキンシップが尋常なく濃い)というやたら濃いメンツが下宿している賄い付き下宿屋の管理人さんと、そこに下宿することになった大学生・畔上とのお話です。
入居時の初顔合わせでお互い好印象以上の恋の芽生えを見抜いた彼らが、二人の恋の成就のためにあれやこれや暗躍(笑)……というラブコメで面白かった。

店子に手をだすわけに…

3

天国に手が届く 小説

夕映月子  木下けい子 

山でも下界でもいつまでも

山々の神々しさ、美しさ厳しさ。登山家のパートナーの条件などなどとても興味深かったです。

佐和がひたすら小田切に憧れ尊敬し恋焦がれ、叶を失った小田切の心に寄り添いたい満たしてあげたい気持ちがずっと書かれていました。

やっと一緒に登山できて思いがけずいいパートナーでだんだん下界でも親しくなって。

佐和の葛藤が切なかったです。
自分の気持ちを知られたら、また小田切から大切な存在を奪う…

1

管理人さんの恋人 小説

小林典雅  木下けい子 

下宿もの

木下けい子先生の表紙に惹かれて購入。

両片想いのじれったい感じにきゅんきゅんしながらお話が進みます。
大学生とイケメン管理人さん(27)です。
年下攻めです!

二人の恋の行方を楽しみながら、キャラの濃ゆい下宿先の外国人3人がそれぞれとってもいい味出してます。
いいスパイス振りまいてます(*´▽`*)
こんな下宿があったら私も下宿したい・・・と、読み終わった後思わず「下宿」キーワ…

0

カンチガイラバー コミック

木下けい子 

おじさんだけど心は乙女

雑誌で読んでましたが、コミックスも購入。
木下けい子先生にハズレなしで、相変わらず面白いし、普段クールな白鳥さんの頭の中の妄想が本当かわいいのです。
佐伯のことが好きで頭の中ではあれやこれやしてるのに、本人を前にするとそれを出さないんですよね。
佐伯も白鳥さんのことだんだん気になっていくんですが、なかなか素直じゃない白鳥さんがいじらしくてかわいい。
そうしているうちに佐伯も白鳥さんのこと好…

3

恋みたいな、愛みたいな~好きで、好きで(2)~ 小説

安西リカ  木下けい子 

あるがままの日常の大切さ

好きで、好きでの続編です。
10年来のカップルが普通に日常を送り、年月を重ねていくだけの平凡な話です。
でもその平凡な日常が本当にとても良かった。
志方と穂木の等身大の、あるがままの、ごくごく自然に積み上げてゆく愛情と絆が、月日を重ねるごとにどんどん深くなってゆく様子が手に取るように分かります。

同居することによって生まれたちょっとしたすれ違い、釦の掛け違いから起こるお互いの気持ちが見…

1

カンチガイラバー コミック

木下けい子 

妄想と想像の結んだ恋

 仕事のデキる上司でありながら実は日々妄想逞しく部下にときめいている白鳥が、本当に可愛かったです。きゅうううん、という擬音がとても似合います。そんな白鳥に恋されている部下の佐伯は、職場で「勘違い製造機」という異名を得ています。どんな時でも紳士的で、ぱっと気の利いた受け答えもできるので、彼とやり取りすると皆が「佐伯は私のことが好きなのかも」と勘違いしてしまいそうになるからです。白鳥は初対面の時点で既…

5

カンチガイラバー コミック

木下けい子 

受けが可愛い

同じ職場の部下×上司のいわゆる職場恋愛の話です。
いまどきは9歳差くらいじゃ驚きませんが、作中では意外と二人に年齢差は感じなかったですね。

「カンチガイ製造機」である佐伯は、作品の前半はニッコリした余裕ある笑顔をよく浮かべていたのですが、白鳥を好きになったかもという後半からは余裕がなくなったのかその特徴ある笑顔がなくなったのがちょっと残念でした。排他的にも思えたので、無くなって良かったのか…

3

天国に手が届く 小説

夕映月子  木下けい子 

俺たちゃ街には住めないからに

あれ?
全体の評価は高くて、レビューも多いのに『神評価』は私だけなのね……
確かにLOVELOVEしくはないお話だものなぁ。
でもね、心の全てを山に奪われている2人が、その心情を最も解り合える人に強く焦がれるのは、恋のひとつの形だと思うんですね。

小田切も佐和も、とことん山に魅せられている。
彼らの一番の恋人は、まず『山』なんだと思うのですよ。
でも、山はただ優しいだけの恋人ではな…

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