ももよたん
最終巻を読んで、やはり木下先生の繊細な心情描写が好きだなぁと感じました。シリアスな雰囲気ではあるけれど、どこかにずっと仄かな甘さが漂っていて、終始湿っぽい雰囲気ではないんですよね。穏やかに、リアルな展開が続いていく。2度目の別れを経て偶然の再会を果たした2人は、お互いに今度はどういう風に相手に接するべきか悩みます。ずるずると曖昧な関係を続けていくくらいなら、拒絶し綺麗さっぱり忘れて新しい一歩を踏…
前巻のラストでてっちゃんを呼び、彼の家に上がることになった宙。ぎくしゃくしていたのは最初だけで、少し時間が経てば、2人の間の空気は実家を行き来していた頃の柔らかさに戻る。一度は断腸の思いで自ら手を離したにも関わらず、再び宙が自分の元へと舞い戻ってきたからか、てっちゃんはに彼に未練があることを大して隠そうともしない。それどころか、宙への執着、独占欲は日ごとに強くなっていって。
基本的に宙目…