麻生ミツ晃さんのレビュー一覧

焦燥 小説

藤代葎  麻生ミツ晃 

心の襞を覗く

2009年発表の、作者様3作目の作品。
デリカシーなし、威圧感あり、がさつな刑事と、繊細で潔癖な臨床心理士のカップリングです。
刑事、となれば当然事件ものでもあるのですが、本作で起きる事件は、ある美しい男がハッテン場でゆきずりの男とのSMプレイの最中に死んだ…というもの。
その犠牲者・植村道生が主人公の臨床心理士・東宮のカウンセリングを受けていたために、刑事の住吉が聞き込みにくる、という冒頭…

1

リバース コミック

麻生ミツ晃 

大切だから貫いた嘘。円凄い!

多分、悲しい結末にはならないのだろうと思いつつも、
読んでいる最中は胸がきりきりと締め付けられる。

円の決意と幸村の一途さ。
どちらもが強すぎて、すれ違ってしまう。

両片思いと言ってしまうには複雑過ぎる関係に、
円の重過ぎる嘘とジレンマ。

幸村にしてみれば、全て関係ないことなのに、
それでも円は彼をこれ以上傷つけたくなかったのでしょうね。

気になったのは、事件の犯人…

6

夜の落下 コミック

麻生ミツ晃 

印象深い二組の恋物語

二作品の二組の恋物語。

恋物語と書くと、
ついほわほわらぶらぶな感じを想像しますが、
どちらもキリッとした痛みを感じるお話です。
特に前半の二人は、精神的にも肉体的にもちょっと痛い。

ここに出てくる四人、
皆一人一人それぞれに痛みや悩みを抱えていて、
恋愛も一筋縄ではいかない。

しかし、痛みや悩みが深く大きい程、
それぞれの想いが成就された時の幸福感は
とてもとても…

0

リバース コミック

麻生ミツ晃 

美しい世界観

最初から最後まで美しい。
まるで一本の映画を観ているよう。

ストーリーもエロも感情描写も上質で、事件の流れも素晴らしい。
時間を忘れるほど引き込まれました。

オメガバースが好きな人も苦手な人にもオススメです!

3

リバース コミック

麻生ミツ晃 

ミステリ×オメガバース

オメガバースものというジャンルで至高の作品であることは確かですし、商業BL作品としても同じことが言えるかと思います。作り込んであるなぁ。
麻生先生がキャリアハイを重ねてるところ、尊敬の域。

◾︎吐木幸村(はばきゆきむら)×化野円(あだしのえん)
早々に、
>そこには、大人が「時期が来たらね」と隠している様々な秘密が既に書かれている気がした。
ってモノローグでもう好きでした。オメ…

4

スイートビターキャンディ コミック

麻生ミツ晃 

体格差と一途な思いに

他の御本を読んで、購入しました。こちらがデビュー作なんですね!体格差に激萌えしてしまいました。ツンツンしている金谷(攻め)の一途な思いと可愛い川口くん(受け)がとってもよかったです。チビでデブだった川口くんが、痩せて可愛くなっているけどチビでデブだったあの頃から好きだったって・・・健気な金谷!
遠回りしてやっとの思いで通じあった2人ですが、グイグイくる金谷くんに圧倒。そんな自分を変えようといじら…

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リバース コミック

麻生ミツ晃 

完成度高すぎ!

いやーすごいの見ちゃいました。
大体こういうミステリー物だとストーリーに力入れてて、BL要素薄かったり急展開で進んだりして物足りない場合が多い(偏見)と思いますが、こちらの作品は違います。

なんか全部良かった。オメガバースの設定をまったく別方向で活かして、それが綺麗にまとまってる感じ。
ミステリーとしても、絶対犯人こいつだろ!!とどや顔で確信した予想が見事に外れて自分で笑いました。
と…

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スイートビターキャンディ コミック

麻生ミツ晃 

麻生先生デビュー単行本

◾︎表題
◾︎金谷(地元では目立つ存在のオープンゲイ)×川口(かつてのあだ名はチデブ)
「ティアドロップ」と立て続けになつかしの麻生先生作品を読んでます。王道平凡受けで、ティアドロップの感想同じくキャラクターは2人とも好きになれないのに、お話は引き込まれる。ストーリーもとても個性があるとは言い難いのですが、絵柄と空気感が心地良くて、麻生先生にしか出せない雰囲気。

◾︎もう少し待って
◾…

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ティアドロップ コミック

麻生ミツ晃 

3作品収録

◾︎表題
◾︎神山剛毅(会計士)×木戸悠介(大学生)
剛毅も悠介もキャラクターとしては苦手。そんな作品てあまり好きにならないことが多いのですが、麻生先生の本はキャラクターを愛でるよりストーリー全体とか感情の動き、演出を見るのが面白いので楽しめます。
最後に収録されているドロップシーンを読むと、より一層剛毅には悠介が良かったんだなと思える。
ガラケーや"カキコ"ってセリフ…

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リバース コミック

麻生ミツ晃 

様々なオメガバース作品読みましたが

評価が高過ぎて読むのを躊躇っていたのですが、結果は最高に面白かったです。

映画を観ているようでした。オメガバースであるけれどサスペンスでもあり、分厚い一冊をあっという間に読み終えました。

円の悲壮なまでの吐木への想いと後悔に、大丈夫だよ円って言ってあげたくなりました。

ひとつの嘘が次の嘘を呼び寄せて円を絡めとって、身動き出来なくなって行く閉塞感は麻生先生の実力があってこそだと思い…

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