凪良ゆうさんのレビュー一覧

愛しのニコール 小説

凪良ゆう  yoco 

選択して生きていく、

ニコ視点で描かれている前半部分は榮を想うキラキラな気持ちごと切なさに包まれている感じで、
『ニコール』として振る舞う姿や閉鎖的な世界で肩身狭く暮らしている様子にも苦しさが募ります。

榮に対する想いだけがニコを動かす原動力なのに
それが彼に伝わらないだけではなく、
ほかの誰かを想っている感情をそばで浴び続けるだなんて、なんて悲しい片想いなんだろうか…。
ニコにとって何もプラスにならない…

1

美しい彼 4 コミック

北野仁  凪良ゆう 

清居視点が面白い!

清居視点が読めます。
平良のことをどう思っていたのか、テレビの中の人になりたいと思った子供の頃の寂しさ、独占欲。
「一生持って歩くバッグの中身は意外と子供のころから入っているものが多い」
私はこの言葉がすごく刺さりました。
本当にそう思う。
清居のバッグの中身を少し見せてもらえた時、なぜ平良のことをこんなに好きになってしまったのか納得させられました。
噛み合ってしまった平良と清居のこの…

0

美しい彼 3 コミック

北野仁  凪良ゆう 

水を使った表現が美しい

清居が小学校の文集にアイドルになりたいと書いていた理由が分かります。
そして卒業式。
“雨だれみたいにぽつぽつと降る”会話という表現のあとの、水溜まりを踏みしめて水が跳ねる描写がすごく好きで、その後の清居からのキスと水溜まりに映る2人の表現がとても素敵で印象に残りました。
コマ割りも、相変わらず見開きを使ったページがあり、単調にならない割り方をされていて見応えがありました。
ただちょっとあ…

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美しい彼 2 コミック

北野仁  凪良ゆう 

素晴らしい表現力...

私はこの作品を電子で読んでいて、基本的にはタブレットを縦に使った1ページ表示で読むスタイルなんですが、今回はそれだと勿体ないと感じ、横にして見開きで読みました。
効果的に見開きを使って描かれたページがあるのはもちろん、コマ割りが見開きで見た時に美しいよう考えて配置されているのが感じられ、1ページ表示で読むのは勿体ないなと思いました。

好きなところその1。
ファミレスで、清居の前に空になっ…

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美しい彼 1 コミック

北野仁  凪良ゆう 

すっき……

小説がコミカライズする時、原作挿絵のイラストレーターさんとは違う方が作画担当されることって割とありますが、なぜこの作家さんに?とがっかりしてしまったり、読んではみたけど続きはもういいかなと思ってしまいがちで、なんとか挿絵と同じ方でお願いしたいと思う派です。
ですが、こちらのコミカライズは素晴らしい!
原作と作画担当が違うコミカライズの大成功例だと思います。
まず絵が素敵!
葛西先生の雰囲気…

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美しい彼 5 コミック

北野仁  凪良ゆう 

動悸がして震える5巻。見つめること、見つめられることの幸せ

ああ…ついに、ついに。
切なくもどかしいすれ違いを乗り越え、二人が…!!!

読みながら感極まって動悸がしてしまう、
そんな一つの大きな区切りとなる第5巻でした。
(この5巻で原作小説1巻分ラストまで。
※「月齢14」は次巻に収録、とのことです)

キングで女王な清居視点に切り替わった4巻に続き、
この5巻も清居のターン。

もーーーーーーーーー…
絆されまくりで、健気で、…

3

365+1 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

夢を追いかける二人

高校の同級生が将来の夢を語り合い、専門学校に進んで恋人同士になり、就職する段になって片や上京し片や地元に残っての遠距離恋愛が始まり4年。
起こるべくして起こった問題といえばそうなのですが、とても丁寧に二人の気持ちやら背景やらが描かれて、それこそ手に取るように伝わってきて最後まで目が離せませんでした。
地元に残って母の美容院を継いだ綾野の優しさも焦りも鬱屈も分かるし、東京で道を見失って堂々巡りを…

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恋愛前夜 小説

凪良ゆう  穂波ゆきね 

生活感が作品に生きてる

ずっと読み返そうと何度も挑戦しては挫けてました。今度こそ最後まで読み返せました。

改めて読むと神の何乗でしょう!
泣けて泣けて鼻をかみまくって。
作風や個性の違いというかジャンルというか。
とても小説的でした。生活感がヒリヒリ感じられそれが物語をよりいっそう豊かにしてるような。

「隣の猫背」
好きにならないわけがない二人。なのに好きの自覚がズレてしまって…。
そうだよね、男同…

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薔薇色じゃない 小説

凪良ゆう  円陣闇丸 

人生薔薇色じゃなくても

九年前の同著の新装版だそうです。
凪良先生の貴重なBL新刊。
大好きな復縁モノときたら放ってはおけぬ…。

ふたりの年齢と視点から綴られる展開が絶妙。
しかし!
二人の世界にどっぷり浸っていたら
突然の別れ、女と結婚!?
頭をぶん殴られたような衝撃。た、たまげた⋯。

そこから取捨選択、紆余曲折、山あり谷あり
二人それぞれの時を過ごしていき、
お互いの恋人が変わるのも色んな…

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儘ならない彼 美しい彼 4 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

鉄の掟をこえて

私が1作目を読んだのが2016年。思えば遠くへ来たもんだ。
先生を取り巻く状況も変わり、続編は読めないと思っていたからこの「4」には率直に感謝。
そして、一読した今の印象は。

「別次元」

これは勿論称賛もあるけれど、ひとつまみの皮肉もあるわけで。
一冊の半分を越した頃、濡れ場が無い事に気付く。
コミックスと違ってBL小説にはいわば鉄の掟がある。それはエロシーン。
もちろん淡い…

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