凪良ゆうさんのレビュー一覧

累る-kasaneru- 小説

凪良ゆう  笠井あゆみ 

和風ホラーと猟奇殺人と昭和初期の田舎の因習。

怖くて悲しい話でした。

浮気者の夫からよそで作った子供の世話をさせられ心を病んだ義母。
義母からの陰湿ないじめに耐える異母弟、それをかばう義兄。
義兄の優しさに救いを見出すが、夜毎の悪夢に苦しめられる義弟。
ここまでならそん複雑な家庭に育った異母兄弟がいつしか心を寄せ愛するようになり…という話かなと思うのですが、そこへ前世の悲しく不幸な人生を送った二人の辛い記憶が二人を苛みそれがどんど…

3

天涯行き 小説

凪良ゆう  高久尚子 

二人の天涯

不思議なタイトルだなーと思っていました。「天涯」とは、①空の果て、②遠く離れた地、という意味だそう。物語を最後まで読んで、絶妙なタイトルだなーと思い直しました。

遠召と高知が出会い、身体を重ねるまではさらりと描かれています。そして、いつの間にか揺れ動いていく二人の感情と、胸に抱えたそれぞれの秘密が、ゆっくりと丁寧に明かされていきます。夜が明けるように、視界がひらけるように。二人が辿り着いた「…

3

花嫁は今夜もブルー 小説

凪良ゆう  唯月一 

切なさ0%

「花嫁はマリッジブルー」の続編です。
がっつり続編なので、前作は読んでいる方が絶対良いです。

丸ごと1冊表題作で、拓海(受け)の視点で進んで行きます。

前作は、朝倉×拓海、美花(拓海の姉)×エディ(売れない歌手)でおちついたところでエンドであり、そこから拓海たちの両親に説明をする場面からスタートします。

「花嫁は今夜もブルー」
朝倉(攻め)は、世間的には朝倉と美花と結婚したよ…

2

散る散る、満ちる 小説

凪良ゆう  海老原由里 

疲れてる時に読みたくなる

凪良さんご自身、あとがきでも書かれているように
まさに王道のお話でありました。
安全運転で走っていく心地よさ、
勿論、お話自体は紆余曲折あり、せつなさもありで読んでてハラハラドキドキと楽しいんですけど、
すーっと楽に心地よく、じーんと心に感じながら読める楽しさがありました。
初めて読んだ時はガツンと来るものが読みたい時期で、
手元に置いておいて何回も読み直す本じゃないかなーと思ったんで…

2

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

ちょっとネタバレ有りかも

この「美しい彼」はちるちるのレビューを見て、買いました。とっっっっても素敵でした。面白かったです…。

受けの清居の「きも。」「うざ。」が私個人的に萌えました。清居がなかなか素直になれないところも可愛かったです。

そして攻めの平良のキモさ。清居を神として崇め奉り、自分が尼になって一生そばに居たい、清居はキングで…みたいなアイタタな攻めですが、こいつに翻弄されてしまう受けとの化学変化がたま…

14

美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

痛い。お互いに。

清居かわいいです。「きも。」の中に平良のことが大好きって感じが溢れてます。(たぶん)
そして気持ちを全部声に出さないように頑張るところがまたいいです。
前半はずっと平良目線で話が進み、清居の一挙一動に翻弄される平良が哀れに思えてくるのですが、清居目線の後編(なのかな?)を読むと認識が一変します。
清居の素直じゃない性格はともかく、平良も十分自分勝手だよね、という…
読み終わった後、もう一度…

4

累る-kasaneru- 小説

凪良ゆう  笠井あゆみ 

重くて可哀想で先が気になって仕方ない

読みながら先は読めてしまっていましたが、前世の2人が可哀想で可哀想で。。
更に前世で過去に苦しむ攻めも本当に可哀想でした。。
ただの兄弟物ではないと思っていましたが、ライトなBLではなく、重苦しくて不条理もあって切なくて、ガツンと頭を殴られたようなインパクトでした。
萌えと表現していいのか分からなかったので神で。
謎が解けたときに、前のページを読み返すと、この時攻めはこんな気持ちだったのね…

4

365+1 小説

凪良ゆう  湖水きよ 

スタイリッシュ初恋

凪良さんの作品といえば、私的には初恋モノです!!
『365+1』は高校からの同級生で、同じ専門学校に通っているときにお付き合いが始まり、卒業後やがて離れてしまうわけですよ。
紺に関しては、さほどひどいとは思わなかったです。
東京で、理想とは違う世界に戸惑いながら綾野に愚痴ることもせず、一人で頑張ってたんだなー、と。
信頼と甘えを履き違えて、綾野を誤解させた部分はあるんでしょうけど、浮気をし…

4

ショートケーキの苺にはさわらないで 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

平和って大事だよな。

あとがきで凪良さんも書かれてたように、永遠の命=永遠の幸せではないのですが、南里とシンは幸せなのだとおもいます。
アンドロイドものはあまり好みではないし、ましてセックスドールなんて凪良さんの作品でなかったら手を出さなかったと思います。
ですが、やっぱり凪良さんの表現は素晴らしいですね。
血の通わないはずのシンが、まるで産まれたての子供の様に可愛いんですよ。南里が見せてくれるもの全てに興味を示…

2

雨降りvega 小説

凪良ゆう  麻々原絵里依 

ロマンティックが止まらない

何度も読み返したくなる、温かくて切ないお話です。
ゲイであることを自覚し、悩む文人はネット上の“アルタイル”なる人物にだけは心の内を打ち明けることができる様になります。
あるとき、文人はアルタイルに「死にたい」とメールをしてしまいます。このことがきっかけで初めてアルタイルと文人は顔を合わせます。お互いに惹かれてしまうのですが、アルタイルこと新開には婚約者が。しかも、その婚約者の正体は…。
三…

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