朝南かつみさんのレビュー一覧

つる草の封淫 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

よく分からなかった

時代劇も忍者モノも、もちろん沙野風結子さんの作品もいくつか読んできましたが、ここまで「分からない…」と思ったのは初めてでした。萌えポイントが分からないとかそういう意味ではなく、シンプルに起承転結がよく分からなかった。私がアホだからか。

彬匡はなんであんなに最初から不敬で不遜なマッド野郎だったのでしょうか。そしてクライマックス以降は憑物が落ちたようにまともになって、呆気に取られました。や、理由…

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軍服の劣情に堕ちて 小説

バーバラ片桐  朝南かつみ 

軍服ものはこれ

こちらはネタバレしない方がよいと思いますのでがんばってみます。

結構前に読んだので細かいところは忘れてますが、今も印象深い作品。軍服ものはいくつか読みましたが、中でもこちらがピカイチでした。

美人受けの花房。スパイ容疑で囚われ、まさに絶体絶命。昔の厳しさを思えば、抜け穴などないように思えます。そこへ取り調べのためにやってきた、かつての部下、牧野。まっすぐな好青年のような雰囲気が文章から…

2

凍える月影 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

艶がある作品

表題作と後日談ショートの2作品が収録されています。
月永(受け)と義康(攻め)の両方の視点だけでなく、他の登場人物の視点も入っていてドラマっぽいなと思いました。

表紙、冒頭のカラーイラストで言うに及びませんが、朝南先生の艶のあるイラストが堪能できます。月永の怪しい魅力がどわっと伝わってきました。欲しい場面に挿絵も入っているのも嬉しいです。

もっとドロドロした展開になるのかと思ったので…

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凍える月影 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

耽美

坊さん!兄弟!復讐!
背徳的な要素むんむんの本作。
時代背景もあるのですが、文章が堅苦しくて
雰囲気を感じました(*´ω`*)くぅ
挿絵の坊主ぐあいがまたエロスでよいです。

お話しはといいますと
現国主の父である元国主の嫡子である受。
それは現国主の母しかしらない事実。
秘密裏に家族を殺され、幼いながらに逃げた受は
寺院で稚児として過ごす。
寺の坊さんたちには稚児としてアレ…

1

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

落ち着いたハピエン

凪良はコミカル系から入ったので、シリアスは初読。もともとヒューマンな感動物語は苦手なのです。
が、やはり文章力でしょうか、ぐいぐいと読ませますね。サスペンスの趣もあり、ストーリー展開が気になって一気読みでした。

雑誌掲載の中編に続編をつけたような構成。1つ目はハピエンで、これで物語としてはいったん終わったように思います。

恵まれない境遇で詐欺師となった受けを、純朴でまじめな医者が癒や…

2

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

どんぴしゃりな題名ですね

この作品とイラストがほんとぴったりでした。
じわりじわりと積み重なっていく感じが伝わってきて、
とても素敵です。また再読決定です。

1

闇の底で千の祈りを捧げ 小説

バーバラ片桐  朝南かつみ 

吸血鬼の領主と訳あり祓魔師の耽美な世界

吸血鬼、触手というキーワードに惹かれない私には積極的に読みたいジャンルだとは思いませんでしたが、朝南さんの描く美麗な領主とクールビューティな神父様を拝見したくて思い切って手に取りました。

過去の出来事で出世の道を断たれた司教(現在は祓魔師)が悪魔払いのためにやってきたトランシルバニア地方で出会った美貌の領主フィレンツ。

神を信じ日々精進していたのに信じられない目にあって司祭としての身分…

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俺と奴の対峙する関係 小説

義月粧子  朝南かつみ 

大人の恋愛ドラマ

これぞ自立した大人の男性同士の恋愛ドラマだと思います。いや~面白かったです。朝南かつみさんのイラストがまた素敵でうっとりしました。特にエロティックな描写が強調された物語ではないのに、男の色気たっぷりでドキドキしながら読みました。

攻も受も仕事にプライドを持ち、お互いに弱さや隙を見せるまいとする矜持があり、同情ではなく尊敬の気持ちを持って相手に接しているのがとても良かったです。志岐はツンデレな…

4

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

まず表紙が美しい

凪良ゆうさんの作品には毎回泣かされています。また、タイトルも秀逸で読んだ後に“あぁ、これはそういう意味なんだ”と納得させられます。
ただ重ねただけの積木は、ほんの少しの衝撃で崩れてしまう。幸せをひとつひとつ積み上げていっても明日になれば、崩れてしまうかもしれない。そんな不安を抱えながら、これから先も透は生きていくのかなぁ。
透が出所した後に勤めてた定食屋の夫婦、いずれは透のことを受け入れてくれ…

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忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

人の記憶とは

他人の記憶を視れる能力を持つ守屋と、彼に惹かれた刑事の秦野が主人公のお話です。
先生お得意のサスペンス作品で、話の展開もさることながらそれぞれのキャラクターの人物描写も上手でした。

例えば、守屋と秦野はどちらも犯罪を嫌っていても、守屋は「犯罪者は私刑でもいいから懲らしめるべき」、秦野は「犯罪者は法によりきちんとした刑を課すべき」と相反するスタンスなんですが、これがある意味最後までぶれないん…

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