ももよ
終始穏やかな雰囲気の漂った作品でした。受けの篠田は妻と離婚したばかりで、若干自暴自棄にもなっているくたびれたサラリーマン。そんな彼が偶然攻めの朝倉がやっている古物店に引き込まれていくわけですが、その店の空間や朝倉という存在が、篠田の中で徐々に心の拠り所になっていく過程が丁寧に描かれていたと思います。何か劇的な展開があるわけではないけれども、互いに酸いも甘いも経験して少し臆病になりがちな大人の男達…
執着を感じさせるものから爽やかなものまで、4作品で様々な恋模様を描かれていたように思います。表題作と『されど美しき日々』は前者、『おかしな男』と『銀杏のはなし』は後者といったところでしょうか。私は『されど美しき日々』と『銀杏のはなし』がお気に入りです。
◆されど美しき日々
昔いじめられるようになった受けと、そんな彼に手を差し伸べてくれた委員長の攻めの話。久々に再会したら委員長は事故で記…