Sakura0904
やっぱり西田先生の、壮年リーマン男性同士の恋愛はイイ。肉食の部下というくらいですから、部下の時田が奥手の上司をぐいぐい喰っていくのかと想像していましたが、読み進めるにつれ上司の香山の年齢を重ねたからこそ出る渋い色気、素と計算が絶妙に入り混じる駆け引きの仕方に引き込まれ、時田同様はっと気付いた時にはどっぷり彼にハマっていました。
もちろん、時田が主導権を握る時もあるけれど。香山はそれも込み…
西田先生節がかなり効いていました。内戦が起きている国が舞台ということで、終始物騒で落ち着かない雰囲気が続きます。今現在もこんな暮らしを強いられている人たちがいるんですもんね。そんな国で出会う前田とジョン。前半はお互い刹那的な関係で終わらせるつもりなのが透けて見えていたけれど、わずかな時間を共に過ごすうち、いつの間にか言葉で語らなくても相手を深い所まで受け入れていることがじわじわ伝わってくるような…