菅野彰さんのレビュー一覧

花屋に三人目の店員がきた夏 毎日晴天! 18 小説

菅野彰  二宮悦巳 

大人になるということ

私は『SF作家は担当編集者の夢を見るか?』で、この帯刀家のお話はおしまいになるんじゃないかと思ったんですよ。でも考えてみれば帯刀兄弟+秀&勇太の6人6様の『大人になり方』があるんですものねぇ……

今回は『当たり前の様に自己犠牲をやっちゃう次男』の話ですよ。
子ども時代から無自覚に大人を擬態していたので、ある意味、秀より始末が悪い明ちゃんも大人にならなければならんのですわ、擬態を解いて。

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夜を走り抜ける 2 コミック

湖水きよ  菅野彰 

変わるモノと 変わらないモノ

作品も才能も 何より自分に興味を持たない虎一が欲しい たとえいくらかかろうとも そんな押せ押せの晴生のパトロン話を邪険にするわりに 彼の言動に不安ばかりを煽られる虎一



金に糸目はつけない 欲しいものなら尚更 ってところを存分にみせられ 手にしたいはずの愛ですら金で得ようとした1巻で『いつか痛い目をみる』と言われた通り痛い目みるんだが

いや これ難しいわ

扱ってるのは作品…

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夜を走り抜ける 1 コミック

湖水きよ  菅野彰 

始まりもしなければ 終わってもない

結婚を考えた彼女に振られた日に居合わせた男と再会したのは自分のギャラリー

小さな美術商 実子がありながらも受け継いだのは常識薄で高慢な男


原作ありの重そうなお話探してた時に表紙が気になって手を出してしまった 原作・作画ともにはじめましての作家さん


人を信じることが出来ないせいなのか 自分の価値観でしかモノをはかれないからなのか 他者との感覚のズレが甚だしい男が出会ったばか…

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かわいくないひと 小説

菅野彰  葛西リカコ 

みんな可愛い人

学生時代からの友人に完璧に支えられ、閉じた世界で生きてきた受に惚れた攻が、受を鳥籠から引っ張り出し、未熟な人間同士で恋して生きていこうとする物語です。

受は才能溢れる美貌の建築デザイナー。コミュニケーション能力は皆無ですが、学生時代から仲の良い深海に全面的に守られて才能を開花させています。
攻はそんな受に片想いしている後輩。なんとか深海以外の人間、自分に興味を持って欲しい、もっも外の世界に…

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初めての夏、あの日の浴衣「毎日晴天!」番外編2 コミック

二宮悦巳  菅野彰 

浴衣と真弓

私が商業BLにはまったきっかけの作品なのでかなり思い入れが深く懐かしい気持ちで読みました。
また二宮先生の絵で成長したキャラ達の日常を見守ることができて嬉しいです!
真弓の、芯の強さが垣間見れる内容で良かったです。頑固なとこはあるけど自分の気持ちを大事にして心を強く持ってる真弓が大好きです。
浴衣姿も相変わらず可愛いけど以前より確実に大人びてて勇太に強く賛同!
勇太のデレや嫉妬も見れて萌え…

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色悪作家と校正者の純潔 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

小説家×校正者 ③

第③巻の今回は終始攻め視点で話しが進むのだけど…
前作までは受けの心の動きが書かれていて、相手視点を知りたいと思っていたので、無頼で付き合いの難しそうな攻めの心の動き、受けに対する思いを細かく知れたのが本当に嬉しい〜

①巻、②巻と受け視点で、初めての恋、愛によって揺れ動く受けの心情に寄り添ってきたので、その時はうんうんと思いながら読んでいたけれど…攻めから見ると受けってこんなにも心が幼くて…

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色悪作家と校正者の貞節 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

小説家×校正者 ②

荒々しく強引に、けれど同意を持って流れを作るような攻めに受けの身体と心が絆された1巻から…
2巻は受けが恋とはどんなものなのか身も心もようやく本当に知る話。

1巻から関係が落ち着いたように見えていたけれど、受けの心の幼さを同僚も攻めも危惧していたように…その幼さを突く嵐が訪れる。
自分でも気付いていなかった受けのそんな幼さを少し成長させてくれる展開も、アップダウンする心理描写も読んでいる…

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花屋に三人目の店員がきた夏 毎日晴天! 18 小説

菅野彰  二宮悦巳 

一歩進む

大家族シリーズ18作め、次男明信と花屋の龍メインの作品としては、5作めになります。(四篇詰め合わせで、末っ子CPの話も結構絡んできていますが。)

このCPのここ最近の課題は「自分さえ我慢すれば丸くおさまる」と頑なに信じ込んでいる明信に対し、一体どうすれば、明信自身を大事にしてもらえるのだろうか、というところだったような気がします。

今回、新たなキャラが登場することで、これからも男同士の…

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ドリアン・グレイの激しすぎる憂鬱 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

インナーチャイルド

表題作、実は雑誌掲載時に読んで大泣きしたんですよ。揺さぶられちゃってねぇ……

『色悪作家と校正者の~』で始まるシリーズのスピンオフです。
本編も『孤独』がテーマのお話ですが、このスピンオフ作品の方がもっとわかりやすいかもしれません。

白州というキャラクターは『~の純潔』に登場していますが、私は嫌いでね。
「なんといういけ好かない野郎」と思っていたんですよ。
自分が他人を操る能力に…

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花屋に三人目の店員がきた夏 毎日晴天! 18 小説

菅野彰  二宮悦巳 

あと少しの時間

シリーズも長く続いて、子供たちもみな成長して、もう子供とは言えない成人の年齢になったわけだが、彼らの成長に合わせて、語られることの内容や語り口が随分と難しくなったなあというのをまず感じた。
帯刀家の子供たちが、それぞれ、自分が子供時代に感じていた事、思っていたことを言語化して、認識して、消化して、そして受け入れてっていう話なのだが、今回この本のメインになっているのが三男の明信という事もあって、一…

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