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七緒夕日 笠井あゆみ
兎守優
ネタバレ
おもしろくて一気読みしました。 温厚かつフレンドリーに見えて実は内面がもろく傷つきやすく、強い思いで煮えたぎっている麻人と、強気で喧嘩っ早いけれど、くじけて弱気になっている直樹の、紹介文通り、確かに、「癒しと再生の恋」で、読後も良かったです。 麻人の言動にたまに思う不信感や、互いの複雑な感情の絡み合い、思いや関係性の切なさが苦しくも、描かれ方が秀逸で、不穏な展開に、どうなってしまうのだ…
陵々
七緒夕日先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。 個人的、各項目5段階で エロ 3 嫉妬 3 執着 3 な感じだと思います。 麻人さん×直樹さんのカプです。 あることが理由で画家になることを諦めた直樹さん。そんな時、美大の同窓会で10年振りに再会した、かつて友人だった麻人さん。ニューヨークで活躍する天才画家の麻人さんに、何故か二人展をしてほしいと誘われて…
はろる
324P一気読みでした。二人の関係性に最後まで目が離せず、また創作に携わる人間の心の機微まで繊細に描写されていてとても共感しました。これで良いのだろうか、こうすればウケるかもしれない…そんな余計なものを捨てて画面に向き合う。それが出来たのは、お互いの存在があってこそ。 強気で喧嘩っ早い受けというのも好みでしたし、完璧に見えて心の闇と執着を持っている攻めも魅力的でした。それぞれのバックボーンも…
あーちゃん2016
笠井先生なのでマストバイ。受けも攻めもなかなかシンクロできず、最後まで読み切るのがちとしんどかったでした。めんどくさい人たちの恋話が好きな方なら、もっと評価違うかも。本編320Pほど+あとがき。 美大を卒業、デザイン会社へ就職し配下の者もいるようになって、しんどい状態。彼女ともなかなか会う時間が取れずにいるのですが、大学の同窓会には行く予定にしています。というのも大学時代に親しくしていて、今…
ちろこ
話の入りも面白いし、画家志望だった直樹が苦悩しながらも納得のいく作品を描き上げていく様相は臨場感がある。その過程で湧き上がる2人のBLも、突発的でありながら起こるべくして起こっていく展開に引き込まれました。 かつての親友と再会し、再度呼び起こされる画家への憧憬をベースに関係を深め合っていく情景描写や心情描写、丁寧にじっくりストーリーを追うリアルなアプローチが秀逸。少し重めのテイストに見合った…
羽多奈緒
主人公・直樹は一度は画家の道を諦めますが、大学時代の友人で人気画家になった麻人から二人展に誘われて、再び闘志を燃え立たせます。 だからこそ、二人展のための絵を描く際には麻人の才能に嫉妬したり、自分の才能に疑問を抱きつつ苦しむなど、精神的にも戦いがあります。 まさに自分自身と正面衝突するようなひりひりした主人公・直樹の心理描写や、 作中登場する絵画の色や形が目に浮かぶような描写力が素晴…
くもあかり
一読するとBL色以上に成長ヒューマンドラマのテイストが強い印象ですが、芸術家は作品と人柄でニコイチになっていて切っても切り離せないと改めて実感し、「やっぱり当作品はまごうことなくボーイズラブなんだなぁ」と深く感じ入りました。 多かれ少なかれ創作をしていると、プロにならない自分には価値がないんじゃないか、愛されないんじゃないかと落ち込んだり、今つながってくれている人も創作しなくなったら離れてい…
umeair
良かった…! と、思ってこちらを覗き、星(評価の)にびっくり。。そうかあ。。 芸術やスポーツものなど、努力や才能、運、人脈…そういったもの全てが 求められる厳しい世界に身を置く人々の物語が、とても好きです。 ライバル心、嫉妬、葛藤、挫折…青春ものの中に多く出てくる要素だけれど、 大人になってからだって、決してそういう感情とは無関係ではいられない。 絵画を軸に、いろんな感情が…
湘子
麻人×直樹 キャラ文庫小説大賞の優秀賞受賞作。 仕事に虚しさを感じる日々を送る直樹(32)、 彼女にも愛する気持ちはなさそう。という やるせない冒頭に引き込まれた。 そんな直樹が、美大の同窓会に出席するのは、 ただ同級生で有名画家となった麻人に会いたいという理由から。 未練なのは、恋なら良かったのに──そうではなく、 画家という諦めた夢だった。すごくすごく残…