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かわい有美子 笠井あゆみ
bonny
ネタバレ
一気読みでした。かわい先生×笠井あゆみ先生という取り合わせ、しかも時代物で舞台が京都なんて…。しっかりと練られた時代考証(あとがきからもよくわかります)、硬質な文体に安心してどっぷりと物語の世界にのめり込んでしまいました。 前編では、夏期休暇前に沢良木(さわらぎ)がよからぬ連中によって大怪我を負わせられ、看病していた鴇浦(ときうら)が心配して帰省する沢良木を京都駅まで付き添って見送る場面で終…
時代は大正。舞台は京都帝国大学予科である三高の寄宿舎。兵庫の寒村出身で小作農の四男だった沢良木犀(さわらぎせい)は成績優秀だったため、当時村には居なかった医者になるべく村長宅へ養子に出されていた。首席で第三高等学校に合格した彼は、寄宿生活を始めることになる。 鴇浦智巳(ときうらさとみ)は堺で成功した商家の次男で、鷹揚で誠実な人柄の好青年。彼もまた医者を目指し寄宿生活をしていた。沢良木が落とし…
かわい有美子 杜山まこ
muccu
疵~スキャンダル~シリーズ完結編。 この二人は一体どこにむかっていくの?!と思いながら読んでいましたが、 なんだかドロドロしていた人間関係が綺麗におさまっていくではないですか。 篠田との関係精算も一波乱あるかなと考えていましたが意外とすんなりでした。 桐原と奥さんも、恋愛感情は抜きの支え合う家族として丸く収まった感じでしょうか。 (ただ個人的には奥さんの気持ちの切り替えが早すぎた…
かわい有美子 花本安嗣
ヤマヒロ
このシリーズが本当に面白くて、3作を一気読みです。 さて、今回はスマートで大人な攻めと無自覚な誘い受けです。 受けの橋本は真面目で努力家、そして人に対する思いやりがある本当にいい子です。しかし、田舎育ちの純朴さや、清潔感があり上品ながらも親しみやすいその容姿から、ひどい男に騙されたり、つきまとわれたりと悲惨な目にあってます。男運が悪いというよりは、隙がありすぎてそのての男を引き寄せちゃ…
しっとりした大人の恋愛です。『透過性恋愛装置』にちょこちょここの二人が出てきて、気になったので読んでみました。 受けの佑季はちょっと影がある感じの美人です。ふとした時にしっとりした色気が漂う感じです。 攻めの滝乃は爽やかで察しのいい、上手に気遣いが出来るタイプです。 この二人が上海で出会い一緒に旅する事で恋に落ちます。元々は佑季が不倫相手と来ていて、その相手と揉めた事で滝乃と観光する…
評価の高さに手に取りましたが、もう一気読みです。 あらすじだけを読むとそんなに好みでは無く、長い間スルーしてしまいましたが、レビューを読んで何だかイメージしてたのと違いそうなので。レビューありがとうございます!! あらすじで敬遠されてる方は要チェックですよ!! とにかくワガママで自己中心的な受けの北嶋と、大人で物静かながら仕事が出来、包容力のある攻めの牧田が仕事がらみで出会い、物語が始ま…
かわい有美子 金ひかる
たとえあなたの顔を見ることができなくても…。盲目の少年と元オペラ歌手の身分&年の差ラブストーリー。「オペラ座の怪人」をモチーフに描かれた時代物です。ああ、久しぶりに萌えたというよりきゅんきゅんしてしまいました。やっぱこういうお話に弱いのって年齢かなぁ。 裕福な年長者がいたいけで不憫な子に目をかけて護り、同時に才能を開花させて支援する。おまけに両者とも見目麗しいときちゃ、懐かしの少女漫画脳が活…
疵スキャンダルシリーズ3作目。 秘書官職をめぐってのわだかまりも解消されて、いい関係に戻ったかと思われましたが、桐原が大事にしている同級生からハガキをきっかけに不穏な雰囲気に。 嫉妬した司馬が放った心無い一言にショックを受けた桐原はまたふさぎ込んでしまいます。 司馬も嫉妬しちゃうほどの自分の気持ちに気づかないし、うまく噛み合わない二人がじれったいです。 それにしてもお風呂で2時間メ…
疵スキャンダルシリーズ2作目。 嫁が不倫相手の子供を妊娠し家庭に居場所がなくなった桐原は、司馬に保証人になってもらい逃避部屋を借ります。 司馬まで合鍵を使って頻繁に通っているのですが、大蔵省のキャリア官僚が1Kの部屋で1枚の布団に寄り添って寝ている姿を想像すると笑ってしまいます。 そんな中、官房副長官秘書職の候補に自分と司馬が挙がっていることをしった桐原は、篠田に頼んで秘書職を勝ち取…
有能なエリート官僚として出世コースを歩んでいる桐原も、一歩家庭に入れば婿養子で肩身の狭い立場。 更に追い打ちをかけるかのように、子供ができないという事実が発覚し、男色家の大物官僚の相手まですることに・・・。 そんな時手を差し伸べてくれたのが互いに牽制しあっていた同期の司馬でしたが、弱さ丸出しで司馬にすがりつく桐原のもろさに驚きでした。 普段気を張っている仕事ゆえ、ちょっとしたことで弱さが…