かわい有美子さんのレビュー一覧

伯爵夫人の魔法の靴 小説

かわい有美子  あじみね朔生 

魔法の靴?

大人の恋愛が仕事をしながらじっくりゆっくり進んでいく。
過去の出来事から慎重になり身を引こうとするイギリス男性に、奥手で淡白そうな日本男児が積極的に動いて恋愛関係になだれ込んでいく様が新鮮だった。
二人がとにかく穏やかな性格なので、揉めることなく、お互いに思いやっている雰囲気が素敵だった。
伯爵夫人の靴をめぐるストーリー、「なぜデパート側は無償で夫人に靴を渡したのか」は納得出来るいい話で、今…

0

猫の遊ぶ庭 小説

かわい有美子  山田章博 

隠れた良作

古めかしいひとつの寮の中で繰り広げられる日常を切り取ったような作品です。
大きな事は何も起こりません。
しかし定期的に読み返してしまう…味があるといいますか、そんな不思議な魅力が溢れる作品です。
カバーイラストの山田章博先生の1枚絵がイメージにぴったりで非常に素敵です。

吉田寮というとても狭い世界で繰り広げられる日常生活。
攻めの織田目線で語られて行きますが、これがまたどの人もこの人…

3

Calling 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

私に想像力があればもっと楽しめたかも

Kindle版、表紙絵、挿絵なし。円陣先生のイラストが見たかった…。

近未来SFもので、サイバー戦争を繰り広げている世界のお話。
自分に想像力が欠けているせいか、はたまた挿絵がなかったせいなのか、電脳の世界での戦いというものを絵的にイメージできず、なんだか入り込めないまま読み終わってしまった。

でも入り込めなかった一番大きい要因はたぶん、主人公の怜が薬漬けにされてるせいで、幼いころの…

2

オオカミの言い分 小説

かわい有美子  高峰顕 

攻めが一番欲しかったのは、誰?

百戦錬磨のゲイかつ策士×にぶちんノンケのコメディとのことですが、コミカルさが中途半端な気がしました。

攻めは確かに受けをかまい倒してはいるんですね。
だけど思っていたよりも紳士的なオオカミというか、むしろ辛抱強くていい人だなと。

対する受けは、攻めの好意にまったく気づかない鈍チンとされてるけれど、ドノンケゆえに男から好意を抱かれる可能性なんて考えたこともなさそうなので仕方ない気がする…

0

透過性恋愛装置 小説

かわい有美子  花本安嗣 

人として最悪ですが

主人公北嶋の前半のひどさ!
性格がひねくれすぎていて、イライラしか感じず、最後まで読みきれるか心配になるほどでした(笑)
でも、牧田により変貌。
ここまで人は変わるのか?!
かまってちゃんで、可愛くて、ちょいと面倒だけど、年上の牧田にとっては、手懐けたくなるネコみたいな感じ。牧田が北嶋を手の上で転がしているのを、ニヤニヤしながら読みました。
特にHの時の牧田のSな攻めに、翻弄される北嶋が…

1

蒼空の絆 小説

かわい有美子  稲荷家房之介 

故郷への想い、愛する者への想いにジーンときます

戦争空軍パイロットものでしたが、ストーリーも練られているし、戦況や軍の内情などの描き方もしっかりしていて、リアリティーがあるので安心して物語に没入できました。戦闘機での戦闘シーンも生死をかけた闘いに引き込まれました。

まるでおとぎの国の王子さながらに全てを持って生まれた空軍パイロットエーリッヒに過酷な運命が待ち受けていて、かなり衝撃を受けました。まさかの◯◯設定とは…。それでも…

1

君と僕と夜の猫 小説

かわい有美子  笠井あゆみ 

京都舞台

先生おっかけで購入。中盤まで「しっとりよろしいなあ~」だったのですが、少し焦れったかったので萌にしました。あと一押し欲しいような、いやこれが先生のテイストというべきなのか京都という町の持っている味なのか・・本編260P弱+あとがき+後日談2P。祇園さんも出てくるので、京都の雰囲気を楽しみたい方におススメどす。

二年前から京都、麩屋町通で刃物専門店を営む夏生(なつき)。昔、交通事故にあって足に…

2

光の雨 ―贖罪― 小説

かわい有美子  麻々原絵里依 

光の中を歩く

上下巻の下巻。どうなるよとハラハラしていたら、最後の20Pほどで光に救済された心地になれました。ここだけ3回は読み返しましたよ、あまりの嬉しさに。骨太検察官のお仕事話、290Pほど+あとがき。平河寮シリーズお好きな方でしたら一度お試しください。色っぽいお話はほぼ無いに等しいので、そこだけはご留意を。

7年間の思いを払拭できたのに、東京地検特捜部への応援に行くことになり、またもや不安を抱く事態…

6

光の雨 ―原罪― 小説

かわい有美子  麻々原絵里依 

検察官

かわい先生に飢えて、よく調べもせずに買ったら「下巻!」だったので、慌てて当本をkindleさんで購入(カラー口絵も挿絵もなかった(涙))。2000年ごろに書かれたお話を改稿・改題され「光の雨-贖罪ー」との2冊で完結というお話にされたとのこと。ごっついどっしりお仕事(検察官)話で甘さは微塵も感じませんがめちゃくちゃ良かったです。普段「好きだな」と思うBLの評価は「甘い、楽しい、癒される」を基準にして…

3

オオカミの言い分 小説

かわい有美子  高峰顕 

攻めが口説き続けるところが良し

長かった。わりと早目にエッチ未遂があって、えー!どうなるのー?と思ったらそこからなかなか進まず。

とはいえ末國は相変わらず高岸を構って甘やかして。高岸も忘れたふりしていつも通りで。
でも末國の親友佐々木の登場や、女優騒動やらあり、ついには末國が勝負に出て。
そこでやっと高岸は口説かれていたと知る。

ここからがなんかさら~っとしてるんですよね。
高岸はまあ自分も好きなんだとやっとわ…

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