再読。
「友達じゃいやなんだ」で、桁外れのおぼっちゃまとして描かれていた九石薫が受けに!ということで楽しみにしてたんだけど……。
萌えが少なかったなぁ……。
幼馴染ものだけど、すれ違い期間が長いので、まだすれ違い続くのか……と思ってしまいました。
もちろん読んでる側は勘違いゆえの両片思いだとわかるんだけど、すれ違いっぷりをニマニマしながら読むコメディではなく、シリアスめいた雰囲気(注:あくまで小林典雅作品比であって、本当のシリアスではない)が漂っているので、すれ違いっぷりを楽しめないというか。
私の大好きな攻め視点だし攻めの苦悩は蜜の味派なのに、匠馬が悩んだり悶々としててもあんまり萌えず……
なんでだか自分でもわからない。なんでだろ??
庶民攻めと超セレブ受けという点でも、「棒投げ橋で待ってて」のほうがさらにぶっ飛んでて好きだなぁ……。
Dom/Subは初めてです。
設定を理解するのがめんどそうなので手が出ませんでしたが、ゆくえ萌葱さんという事と発売当時ランキング入りしていて評判も良さそうだったので読んでみることに。
しかし…
読み始めて早々、犬じゃあるまいし、「お座り」とか命令されて喜ぶ人間がいるのか?!私なら憤死する!とのっけからつまづいてしまいました。
犬の躾を彷彿させるというか、昭和の化石男の「メシ・風呂・寝る」的なものを彷彿させるというか……。
攻めがなんだか偉そうというのもいやだし。
注意:決してこの作品の攻めが偉そうというんではなく、単語で命令する人ってなんか偉そうでイヤという普段の感覚が捨てきれない。
というのも、私はご主人様命のワンコ攻めが一番の好物なんですよね。
受けの命令に嬉々として従うようなワンコとか、受けの尻に敷かれて喜んでいるような攻めが好き。
だもんで、攻めの分際で偉そうに「キス」とか命令するなんて何様?!「キスしてください!」とお願いすべきだろっ!!!とどうしても思ってしまう……。
……と、そんな私がDom/Sub読もうってのが無謀だったんだと悟りました。すみません。
というわけでDom/Subは「しゅみじゃない」って事が判明したのですが、だからといってこの作品をしゅみじゃない評価するのは違うし、もうちょい読んでみるか!と続行。
さすがゆくえ萌葱さんの受けだけあって、凛々しい男前ってところが良いですねー。
「迷惑かけるからコマンド言えない」と躊躇うOTOに対して「言え」と清く命令してるとこがキャア!となりました。
懐広くて、お前の強強コマンド俺が全部受けとめてやるぜ!!的なとこが萌える。
マサ自身強いDomだからこそ、OTOのコマンドを受け止めてやれるのは俺しかいないって設定は萌える。
いいじゃん、この関係!!Dom/Subも捨てたもんじゃないかも?!と思いましたが、やっぱエッチのときにもちょいちょいコマンド繰り出すのがウザく感じるんですよね……
言葉責めとも違うし、ええい、黙ってろ!!と思ってしまう……。
でも読んでみて良かったです。
最後のオチはDom/Subは趣味じゃないなぁと思った私ですら、おぉ!!!!と思わせるものがありました。
つよつよ男前受けめちゃいいし、OTOのヘタレ年下感がかわいくて萌えました。
(私の一番好きな組み合わせはドヘタレワンコ攻め✖️男前受けなので)
女を渡り歩くクズなノンケが女の家を追い出され、ストックしてる女も尽きてしまいたまたま出会った青年の家に居候することになり……
受けの海くんはピュアで純朴な青年でかわいかったですね。
でもノンケの女好きがあの程度で、男にコロっと落ちるとはイマイチ信用できないというか。
「今まで好きとはどういうことかわからず、イケメンゆえに女には不自由しないこともあって女を利用してただけ」であって、本気で好きになったのは受けが初めてという、ヤリチンノンケ攻めに時々見かける話法を使ってはいたけど、あまりにもあっさり同性への想いを自覚する様子に、少々興醒めしてしまいました。
ごめんなさい。