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中立作品

マスターレビューアー 「BLアワード検定」合格証 ソムリエ合格

女性みざきさん

レビュー数12

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今年度20位

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登場人物達の思考回路が理解出来ず

アゲ尻とはなんぞや状態から読み始めるも、主人公の睦生の性格がパッと明るいものだからなのか、全体的にテンポが良く読み進めやすい1冊でした。

結論から言いますと、お話のトーンと睦生の天真爛漫なキャラクターは好み。
設定と展開には強引さと疑問、乗り切れなさを感じたかなといったところです。

今まで付き合った相手が皆なんらかの形で成功を手にする…と、謎の効果を持つ尻設定は非常に面白いのだけれど、うーん。
拓司と睦生が付き合うきっかけとしては、姉の件の唐突さもさることながら、ときめきも何もないなんとも言えないものだなーと思ったりもしました。
拓司の硬派そうなキャラクター的にも、さすがにこんな始まりはないだろうと。
けれど、キャラクターを生み出した作家さんがそう描いているのだからそれが正解なのでしょうし、睦生が嬉しそうにそれでも良いと言うのだからありなのでしょう。
ただ、読み手的には微妙な気持ちになりましたね。

その後の展開でグッと萌えさせてくれることを期待して読み進めてみたものの、登場人物たちの考え方が斜め上というか、なんでその考えになるのか?と現実味がない展開にどんどんなっていってしまって残念。
デートのフォーチュンクッキーのくだりなんてものすごくかわいいんですよ。
だというのになぜこの展開に…?
睦生の回想で学生時代の拓司の性格に好感を持っていただけに、個人的に萌えなかった延々と続くお前呼びとてめえ呼びも相まってすっかり萎えてしまいました。
元鞘に収まるのも早ければ店が持ち直すのも早く、テンポが良いと読みやすいのだけれど、ちょっとそこのテンポの良さはちょっと違うかなあと。
拓司のために水商売をし始める睦生の思考にもついていけず…なぜ…

良かった点は、睦生がなぜ拓司のことがこんなにも好きなのかが分かる学生時代のエピソードと、拓司視点の後半部分で無意識に拓司の感情をぶんぶん振り回す睦生の図。
そして、全体通して一途で明るかった睦生のキャラクターでした。
文章もテンションも読みやすいというのに乗り切れないエピソードが多く、これで自分の萌えのツボにもっとザクっと刺さってくれたのなら最高だったなあと思います。

色気はすごいです

鮭田先生が描く、フェチズムを感じる良い意味で生々しい身体が好きです。

前作でもなかなかの…でしたが、玲の光希への執着っぷりが更にパワーアップしていてわくわくしました。
一見何を考えているのか分からないくらいシュッとした顔をしているというのに、内心では早く同じところまで堕ちて来ないかとあちこちに糸を張っているかのよう。
対受け関係となると途端に心が狭くなり、重ための愛を拗らせてあれこれと画策するタイプの攻めがお好きな方には刺さるものがあるはず。

鮭田先生といえば!な、色っぽいシーンも執着を感じるすごいものがたっぷりで読み応えありです。
ただ、冷静になって話の内容を考えてみると、いわゆる犬も食わないなんとやらだったかなあと思います。
続編らしい言葉足らずのもどかしいすれ違いも描かれているのですけれど、思い返せば終始SEXをしていたような、もしくはしそうになっていたような…な印象でした。
お兄ちゃんたちで中断が多いのもちょっと気になったかな。
癖に刺さる色気のある描写も良かったのですが、もう少しガツンとダイレクトにくる萌え成分だったり、付き合ったその後ならではの深みもほしかったなとこちらの評価になりました。

テンションについていけるかどうか

色んな意味ですごい作品でした。
このぶっ飛び具合は合う合わないがはっきりと分かれるだろうなと思います。
簡単に人が死ぬブラックな笑いが苦手な方にはおすすめ出来ません。
波長が合うところと合わないところが混在していたので、少々悩みつつ1.5寄りのこちらの評価になりました。

テンションは常にハイテンション。
息つく暇もないなんて言葉がありますが、そんな言葉がぴったり。
最初から最後まで怒涛の展開が繰り広げられていきます。
本当にジェットコースターのような1冊です。

うーん、BLのLの部分を期待して読むと困惑するかもしれません。
実際、かなり困惑してしまいました。
なんせ萌えのかけらを探そうにも、萌えを感じる暇がない勢いなものですから。
死が当たり前にあるバイオレンスさ+個性が強いブラックジョークギャグ漫画だと思って読むと、突き抜けた爽快感がある世界観を楽しめました。

あまりにも作風が個性的なので、なんだか気になってしまって作家さんのインタビューを読んでみると…ノリと勢いで読む作品だと書かれていました。
やはりこれは勢いに乗るしかないですね。
キャラクターの身体のラインは素敵でしたし、歪んだ思考を持つやばい男2人のバディ設定は面白かった。
ただ、ちょっと読み手に不親切というか、場面転換が急で一瞬理解が出来なくなったり、勢いの良いギャグを詰め込みすぎていて何を1番に魅せたいのかが埋もれてしまい、非常に読み辛さを感じてしまったことも否めません。
けれど、この勢いの良さと自由に描かれた作風が最大の魅力だなとも思えて、少々悩ましいところです。

設定に惹かれるも乗り切れず

エリート×ホームレスってどんな組み合わせなんだろう?と、興味がわいて手に取った1冊。
全体的にすっきりと読みやすい綺麗な絵柄で、作品の雰囲気は柔らかい中に切なさあり。
ウリ専ホームレスのタカにハマっていく度に、会社ではデキるエリートのはずの正木の年齢よりもやや子供っぽい部分や、不器用でちょっぴり生き辛そうな人間味が見えてくるところは良かったのです。

でも、なんだかところどころちぐはぐに見えてしまう部分もあり、のめり込んで読めたかというとそうではなかった。
2人のエピソード…特にタカのエピソードが薄味に感じられてしまったのがいまいち乗り切れなかった理由のひとつかなと思います。
なぜゲイではない彼がウリ専をしているのか?
これはだめだと離れるも、元々お金ありきの関係だったのでは…と、トラウマがあるにしても唐突さに違和感がありました。
うーん…不器用な恋というより、2人ともが心地良い相手に依存しているように見えてしまったのかもしれません。
タカの外見もホームレス以前の方が年齢が上に見えてしまいましたし、途中から正木の家でのシーンが多くなるにつれてどんどんホームレス感がなくなっていったのも気になる。
あまり見かけない設定だっただけに、ホームレスならではのエピソードももっと読んでみたかったです。

コミカルな面と結びの部分、心理描写がメインの作品のトーンは好みなもの。
細かなところが気になってしまったけれど、年齢差がある2人が出逢い、不器用に寄り添い合って前を向いて生きていく姿には好感が持てました。
途中で躓かなければ萌えられたのかも。

恋の始まりが…

罰ゲームでNo.1デリホスキャストを呼んだ大学生と、遊び半分に呼ばれてプライドが黙っていなかったホストのお話。
強気な負けず嫌い同士のセックスバトルに全振りしているのかと思いきや…な1冊でした。

もちろんセックス面での攻防戦も多々描かれているのですが、合間合間に初心な恋心ありです。
ただ、これがちょっとどうまとめたいのかがよく分からなくなってしまった要因かなとも思います。

絵柄は非常に綺麗で読みやすいです。
受けを一途に追う年下攻めと、なびきそうでなびかない年上受けの図は読んでいて楽しいです。
出張ホストの仕事にプライドを持って向き合うアサヒも良かったですし、デートエピソードも自然体で良い雰囲気。
ここだけを見ると良いのですけれど、いかんせんお互いに恋愛感情を持った理由がどこなのかが読み取れなかったものですから、終始疑問が頭に浮かんだまま読み終えてしまったのが惜しいかな。

結局付き合っていない状態なのか?
アサヒは後ろを使った出張サービスを今後も続けるのか?
マスターはなぜ2人の関係に寛容そうだったのか?
疑問から始まり、疑問で終わってしまい…うーん…ややすっきりしない読み心地でした。
尻で抱く受け・巨根攻め・負けず嫌い同士と、この辺りの設定はフェチに刺さるものがあったので、セックスと恋愛面のバランスと掘り下げがもう少しされていたら嬉しかったかもしれません。

焦点をどこに当てるか

ロウと佳乃にまた会えてうれしい気持ちと、それで結局なんの話だったんだっけという疑問が頭に浮かぶ続編でした。
しゅみじゃないほどではないのだけれど、晴れ晴れとした気持ちにもならず。

続編なのに、どこに焦点を当てたいのかが非常にぼんやりしていたなと感じました。
恋人同士のその後・年の差CPのその後といえば…な定番要素は抑えられていたと思うのです。
いわゆる当て馬的なキャラクターも、嫉妬やすれ違いも、攻めと受けの成長も描かれています。
定番は抑えられているはずなのに、読んでいて首を捻るばかりだったのはなぜなのか。

全体的にすごくバランスが悪かったと思うんですよね。
まず、ニコが当て馬になりきれていない。
ニコがロウに積極的だったり、ロウがニコとニコの彼氏の関係に巻き込まれていたのであればまた流れが変わったのかもしれませんが、ロウが勝手に興味を抱いて世話を焼いているだけなので…ニコはむしろ迷惑がっていましたよね。
ロウのキャラクターが前作を読んだ際に受けた印象とは異なっていたのも少々気になりましたが、それは私の受け取り方が異なっていただけで、鈴丸先生の中ではロウは最初からこういう子だったんだろうな。
うーん…新社会人として奮闘するロウが見られるのかと思いきやそうではなく、当て馬が登場して話がドンと盛り上がるわけでもなく、ただ佳乃を不安にさせながら年上の佳乃に甘え、先輩社員の世話を焼いていただけになってしまっていてもったいないです。

これって、付き合って数年目のCPの話だったら楽しめたと思うんです。
山あり谷ありがあって強固な関係性となった2人というのが前提にあって、放って置けない同僚が登場し救済。そしてスピンオフの可能性へならまだ分かる。
しかしながら、ロウと佳乃はそもそも不安定な状態から手探りでやっとくっついたところ。
ニコとロウにページの大半を割くにはまだ早かったように思います。
「フリーだったら…」発言も思わず2度見しました。
佳乃とのもっと強い繋がりが描かれていたり、恋人らしい日常や甘いシーンが多かったら嬉しかったのですが。
何がメインなのかが定まっておらず、読み心地が良いとは言えませんでした。

合間に入るロウと佳乃のシーンはかわいらしかったのですけれど…なんだろうか。
タバコを教える佳乃も、嫉妬をする佳乃もかわいいはずなのに、なんだか読み進めれば進めるほど痛々しく見えてしまいました。
2人を見て素直に萌えたかった。これに尽きます。
本人たちは幸せそうにまとまってはいるものの、ロウが「不安をなくしたい」と言っているセリフを見て、いやいや不安しかないのですが…なんて気持ちでいっぱいに。

同棲を始めそうな彼らのその後を追いかけてみたい気持ちもありつつ、先にスピンオフになってしまったらちょっとついて行けないかもしれません。
その前に笑顔の佳乃をもっと見たい。
この読後のもやもやをパッと晴らすような幸せいっぱいの2人の姿を読みたいです。

あっさりなのが気になった

主従もの・爵位持ち・幼馴染。
好きなワードが揃っていて、これはわくわくせざるを得ないぞと購入。

結果、楽しめたことには楽しめたのですが…
もうちょっと重ためのお話を想像していたのと、好きな要素と共に物足りなさも感じて、2.5寄りのこちらの評価になりました。
服装も雰囲気もとっても好みだったのですけれど。

身分差のある幼馴染2人の特別感と言いますか、しっとり香る両片想いと執着は良かったのです。
ただ、どれもエピソードがやや薄めに感じられるのがもったいない。
もうひと押し強いエピソードがほしかったです。
朝陽がずっと手を汚していたことも、透理の父親の件も結構大きな出来事だと思うんですよね。
しかしながらこれもまたとんとんとあっさり進んでいってしまいます…
背景や服装からも時代ものの雰囲気は感じますが、透理の口調が現代ものとあまり変わらないところも気になりました。

そこまで重たくないトーンで、1冊の中で切なさも甘さも時代ものも味わいたい!という方にはちょうど良いバランスかなと思います。
お互いがお互いのことを本当に大切に思っている姿は好みだっただけに、もっと踏み込んだ重ためのストーリーの方がうれしかったかもといった印象です。
時代背景+華族が登場するお話にシリアスさをどこまで求めるかによりますね。

ダイナミックでスリリング

上巻から下巻へ。
BLなのだけれど、BL色が濃いかというとそういうわけでもなく、どちらかというと海外のアクション映画・ドラマを観ているような感覚になりました。
至るところでドンパチと銃が鳴り、カーアクションありのダイナミックでスリリングな展開に。
作中に具体的な地名や駅名が登場するので、これは東京・関東圏に馴染みのある方はもっと楽しめるかもしれませんね。

謎の同居人との奇妙で平穏だったはずの日常が一転し、後継者争いの非日常に巻き込まれていく中野。
今までの全ての物事が「実は…」と、次々にひっくり返っていく図は面白かったです。
なんだか気付けば殺し屋ばっかりじゃないですか?
どのキャラクターも個性が強い人ばかりだというのに、1番個性が強いのは危機迫る中でも自然体だった中野かな。

ド派手な展開と意外な人物が現れる流れは楽しく読めたのですが、後半の中継部分がやや長尺でやはりだれてしまいました。
テンポは良いのに状況が分かりにくく、心地良い流れではなかったです。
肝心のオチ部分もすっきりとはせず…うーん。
書きたいところは分かったというか、途中途中はすごく面白いだけにもったいなく感じます。
はじめにゴールを決めて書かれていたわけではないのかなという印象を受けました。

個人的にはもう少し中野と坂上のあれこれが見たかったなあ。
ドライな中野を唯一熱くさせるのが同居人…なんておいしいじゃないですか。
派手なアクションも良いのですが、もっと2人にフォーカスをあてたエピソードもほしかったです。
下巻でも坂上の健気さと、ちょっぴり分かりにくいいじらしさが見え隠れしていたものですから、もっとグッと掴まれるようなシーンがあればと惜しいです。

攻めの違和感

テーラーに惹かれて…だったもので、お仕事描写が少なくてちょっと残念。
スーツ姿の作画がとっても素敵だっただけに、君登のお仕事面ももっと見たかったなあ。
どちらかというと、親友同士の関係の変化にフォーカスをギュッとあてた作品かなと思います。

親友の啓太に長年片想いをしている君登の姿を見ていると、序盤からこれは地獄というか辛すぎるんですよね…
熟成された片想いにプラスして、君登が作ったジャケットを着て「10年付き合っている彼女にプロポーズをする」と言われた時の君登の気持ちを考えると、もうなんと言ったらいいのか状態です。
そんな切なさMAXの始まりに、この後一体どうなっていくのか?波乱が待ち受けているのか、それとも…?と期待をして読み進めました。

うーーん…なんというか、違和感がすごくあって。
相手は10年付き合った彼女なんですよね?
それにしては啓太の切り替えが早すぎるのではと思ってしまったり、長い片想いが形を変えようとしている君登を応援したい気持ちと、啓太の彼女の立ち位置がBL的に都合が良すぎるなあ…と思う気持ちが混ざり、素直に萌えられずでした。
レビュー頭の通り君登のお仕事もいつの間にかどこかにいってしまって、2人の関係の変化は喜ばしいことのはずなのに、個人的にはややしこりが残る読後感。
ままならなかった長年の恋が突然トントンと上手く進んでいってしまって、読みながら気持ちが追いつかず。
この関係性なら、もう少し山あり谷ありな恋の方が私は好みだったのかもしれません。

もやもやを消す強いエピソードがほしかった

経営難でもなさそうなのに、なぜに正反対の店同士を合同店に…?と、そもそもの設定に若干の疑問は湧きつつ…
キラキラとマイルドな白い王子様と、ワイルドで危険な香りがする黒い王子様。
多種多様なキャストの中であなたはどちらの王子様を選ぶ?なんて、面白い試みですよね。

黎夜と茉白の恋愛面に関しては、もっと酷い要求をして来そうに見えてなんだかんだと茉白にやさしい黎夜が良かったです。
ただ、ドカっと萌えたかというとそこまではいかなかったのは、2人の恋愛面よりも茉白の父親のクズっぷりの方が気になってしまったからかもしれません。
追加で500万支払わなければ妹を…なんてある?と疑問に思いましたし、ちょっとすっきりしないというかもっと酷い制裁があっても良かったんじゃないかと思ってしまったりして、メイン以外の部分で気が散るところが多々あり乗り切れず。

茉白の健気さや仕事への向き合い方も、黎夜のさり気ない溺愛っぷりも良かったのですが…うーん。
父親と借金に関するもやもやをなかったことにするくらいのもっとグッと萌えられるエピソードがあればうれしかったかなとこちらの評価になりました。