ネタバレなしのつもりですが念のため…
護衛として生きていた前世の夢を見る高校生の七星。その記憶から王子には会いたくないと思っていたのに、その王子の生まれ変わりである雷央が転校してきて、嬉しそうに七星に懐いてくる。拒否したいのに悲しそうな顔をされると突き放せない。雷央の、七星に会えたら一緒にやりたかった事を叶えることになり…というお話。
雷央が前世でも今世でも健気で可愛い!2人の前世の記憶に抜けがあったり、前世でも今世でもすれ違ったり切ない。悲恋だった2人が今世で普通の高校生として想いを昇華していく過程が良かった。
作家さんの過去作でもそうだったのですが、ファンタジーにぴったりな綺麗で繊細な絵で、どこか静かでしんしんとした雪国のような雰囲気のある絵だなぁと思って好きです。
BLアワードで見てから読んでみたいと思っていました!24時…が好きなのですが、このお話もテイストが違っていてよかったです。
コンビニのバイト仲間の2人。バンドマンである大人の攻 星名と、大学生だと攻が思い込んでいた(実際は高校生)の受 瀬戸。ひょんなことから寝ちゃった後に、瀬戸が高校生だったと判明。星名は大人として瀬戸を遠ざけようとしますが… という展開。
瀬戸くんはキラキラかわいいし、子どもならではのズルさと真っ直ぐさ。星名さんはコンビニバイトしながら食い繋ぐバンドマンで大人。ラブソングは苦手で、モテてちょっとズルくて、でも高校生だと分かってからは迂闊に手を出さない常識人でそこが良かった!!高校生と大人なので、最初のきっかけ以降の進展はゆっくりなのですが、お互いのアプローチの違いとか、星名さんのバンドマンとしてのお話とか、全部良かった。
24時…よりもキラキラ度は低いですが、こういうテイストもいいなぁと思いました!
最新刊が楽しみなシリーズの1つです。役者の藤永、聾者のケイトの2人のお話の第二巻。
今作では藤永の役者としての躍進が見れます。2人のBL的進展も少し…ですが心のつながりがより濃密な感じなので、心の動き等を重視している方に前巻とともにオススメしたい本です!そして何より表現力の高さ!絵が綺麗なのはもちろんなのですが、表情や感情が本から飛び出てくるような臨場感がすごくて、みんなにこの本すごいよー!って知って欲しいと思ってしまいます…!次巻も楽しみです。
ちょっとネタバレ
前巻最後に、より近づいた2人。2人の手探りな距離感が尊いです!!手話とか色々伝わりきらなくて勘違いでの藤永からのキスに悶えました…!その後ちょっと茶化すケイトも可愛いです!舞台での藤永とレムさんの美しいこと!眼福です!舞台での藤永の評価に、自分がその声を聴こえないことにヤキモキするケイトにきゅっとなりました…。
前作までの受のお兄ちゃんの流兎のお話。
このシリーズ可愛くてエロくて大好きです!前作の弟CPも好きでしたが今作兄CPも健気でいじらしくて大好きになりました。
海兎族の流兎は、馬族の由仁が婚約者だけどその弟の光が好き。でも、流兎には秘密がある。それはフェロモンが出ないこと。誘発剤を飲んでるけど効果がなく、タイムリミットも迫っていた。そんな中、ある事件が起きて、光にその秘密を知られて…。というお話。
光も流兎も健気で可愛いカップルでした…!弟CPも若くてやんちゃで可愛かったのですが、お兄ちゃんCPは健気!子供の頃から両片思いでお互いを想い合いすぎて次にすすめない様子が焦ったい。相変わらず尻尾や耳が可愛くて眼福でした。弟CPが好きな人にも、ラストに入ってる小話が楽しめるのでおすすめです!
月村奎先生の新作!と楽しみにしてました!作家買いの先生なのですが、今回も大正解でした。
無実のスキャンダルで事務所をクビになったアイドルのカイル。人の目に怯えながら街を彷徨って酔っ払いに絡まれた所、洋裁店店主の大我に出会い保護されます。家族や仕事関係を含めて人に恵まれず、傷ついたカイルは野良猫ように警戒しながら大我と過ごしていき…というお話。
ボロボロに傷ついたカイルが、家事をしたり優しい人たちと出会って少しずつ癒されていく姿が本当にあったかくてホッと優しい気持ちになれるお話でした。
カイルはそれまでの経験から人の目に怯えたり警戒心が強いのですが、好奇心旺盛で人に教わった事を吸収できる素直な子です。
大我はぶっきらぼうでわかりにくい人ですが、静かにカイルを見守って心配しているのがわかるので、ちょっとした行動にきゅんとさせられる優しい人です。
大我の元妻有菜さん、大我のお客様麗子さんと…女性陣が優しくて良い人ばかりの環境なのも良い!
あったかい優しいお話が読みたい人にピッタリなお話です。
良いお話でした…!
父の所為で村人達から搾取され続け、孤独に生きるコガネ。そんなコガネが目の見えない小さな黒猫を拾い、その子から「ありがとう」を貰うところから2人の生活は始まります。黒猫の獣人はクロと名付け、コガネはそれまで孤独に生きていたところをクロの為に働き育てていきます。次第に大きくなっていくクロは聡明で、目が見えない事が教育を受ける為には大きなネックになっていく。クロに目の手術を受けさせるために、コガネはある決断をするのですが…。というお話。
作者の方もあとがきに書かれていましたが、『献身』のお話です。コガネが身を犠牲にしていくのが辛くて辛くて…。それに気付いたクロの反応も辛い。2人にとっての救いの部分が後半にやってきますが、そこまでのコガネの可哀想さが個人的には辛すぎました…。献身を受け取る側の方にもフォーカスされていて、一方的な想いだけでは終わらない所が良かったと思います。良いお話だったので泣きたい時に読むのがベストです!
かわい有美子先生のSATシリーズ新作!!見つけて即購入しました…!
相変わらずカッコいいシリーズです…前作前々作のカップル達も登場してて歓喜でした。
メインカプが新しい2人なので今作のみでも楽しめますが、前作までのキャラクター達が活躍するのでシリーズで読んでいるとより楽しめると思います。
陽キャわんこなマサムネ(歳下、制圧班副班長)
無自覚に寂しいカズサ(歳上、狙撃班)
2人ともSATで20代半ばの中堅どころ。陽キャで大らかなマサムネが、あまり接点の無かったカズサの京都弁を初めて聴いた時から、興味を持ってわんこのように懐いていきます。SATのメンバーに不運な出来事が起こり、2人は同じ班に所属することになる。その後も愉快犯によってSATは振り回されることになり…。というお話。
カズサは普段は標準語なので、ふと気を抜いた時に出る京都弁がめちゃくちゃ色っぽい!マサムネもその色っぽさに衝撃を受けて興味を持つことになるのですが、読みながらマサムネと一緒に京都弁に悶えてました笑 めちゃ良いです…!
マサムネは太陽のように大らかで前向き。頭の回転が良く優しいので、無自覚寂しいカズサのはんなりやんわりな態度に翻弄されながらもカズサに近づいてその心を癒していきます。
日常の部分では博物館に行ったりしながら過ごすのですが、2人ともどことなくのんびりしていて癒されます。2人とも嫌味のないキャラクターで応援したくなる2人でした。
そして、SATのお仕事。新たな問題が発生。
橋埜が相変わらずカッコいい上司でした…!
不穏なラストだったので次巻が来ることを期待して待ってます!