ノーマルだと思っていた主人公が実はサブで偶然そばに居た犬猿の仲のドムと仮のパートナーになるお話。
主人公が可愛かったです。ツンツンしすぎないツンデレ。無神経なところはあるものの、憎めないキャラクター。
性別に翻弄されたり、恋愛ごとでモダモダはしますが、主人公が明るい性格かつ基本的に潔よいので、深刻になりすぎず読むことが出来ました。
しかし、ちょっとどうなんだろうと思ってしまう描写が多く、総合的には満足度やや低め。
ストーリー上それほど重要なシーンではありませんが、一番気になったのは攻めが受けに固形石鹸を咥えさせたことです。
飲食店のトイレでいきなりだったのでかなり驚きました。パッケージを破っていたので新品だとは思いますが、そういう問題では無く冷静になってくれと言いたくなるシーンでした(店に置いてある物を勝手に使用したのか固形石鹸を持ち歩いているのか謎だがどちらにしろやめて欲しいと思った)。
他にも根本的なドムサブの設定や(命令を理解しないまま従ってしまう)、当て馬の言動や(悪人では無い)、それに対する周りの反応など、モヤモヤしてしまうシーンが多い作品でした。
とはいえ、主人公の性格や、二人のケンカップルっぽい関係性など、萌えたところはたくさんありました。
新人白バイ隊員の主人公が指導員のセクハラオヤジに翻弄されるお話です。
かなり序盤から指導員で攻めの吉住がパワハラ&セクハラな言動(軽いノリ)を繰り返しているので気になる人はそれなりにいるだろうなと思います。私も気になりました(笑)
主人公が可愛かったです。やんちゃで愛嬌があって年上から可愛がられるタイプの性格。
しかし、住吉は好きになれませんでした。序盤の下ネタセクハラオヤジな様子はキャラクターとして面白みがあったと思うのですが、最初のエロに持ち込んだ流れが無理矢理としか思えず残念。
その経験のおかげで主人公がプライドを捨て一皮むけたという話の流れでしたが、性的な接触を迫ったことを肯定するようなストーリー展開に悲しくなりました。
住吉はあくまでマトモな警察官として描かれているキャラクターだと思うので、強引に触れ合うような描写はしないで欲しかったです(セクハラの時点でダメなのだが)。
本編で登場するサブカプの短編が収録されていました。
サブカプ自体よりも七年前の交通機動隊内で、伊田→守本→吉住→伊田、の綺麗な三角形が出来ていたという設定に笑ってしまいました(笑うところでは無い)。
本編中でも判明はしていたのですが、過去回想でしっかり描写されるとちょっと面白かったです。
現在も過去も同性恋愛が多発しており、警察の同じ部署内という狭い範囲での話と考えると少し気になりました。
気になるところは幾つかありましたが、なんやかんやで楽しめたと思います。
評価とは関係ありませんが、作中で登場した幅寄せ路側帯速度超過スープラの運転手(モブ)がちゃんと捕まっていると嬉しいです(笑)
表題作の他に五作品収録されていました。
全てラブコメです。
作家さんのWebサイトに掲載されてた作品をまとめた短編集だそうです。
かなり短いのでBLとしてはこれからだろうと言いたくなる作品もありましたが、どの作品もBLと思って読めばしっかりラブコメだなと思えるコメディ作品でした。
ギャグの波長が合えばめちゃくちゃ楽しめると思います。
私のお気に入りは以下二つです。
・『魔法少年レディバード』
主人公がド最低な変質者に巻き込まれて魔法少女(?)になるお話。
最初から最後まで最低かつアホアホで面白かったです。
作中で恋愛には発展しませんがこれからラブコメして行くのかもしれないと思える内容でした。
かなり好きなアホのノリかつキャラクターも好みだったのでこれで丸々一冊楽しみたかったなと思いました。
・『やくにゃん』
敵対関係にある非合法組織の若頭同士で、猫耳化する主人公と猫好きの敵対若頭のお話。
猫化した主人公にデレデレする若頭が気持ち悪くて面白かったです。
この短編を元にした同タイトルの作品が少女漫画ジャンルから二巻発売されています(関東四天王編→天上天下唯我独尊編)。
そちらはあくまでヤンキー猫コメディで恋愛要素はありません(猫好き若頭の気持ち悪さは健在)。
腐女子にオススメとは行きませんが、そちらも面白い作品でした。短編を気に入った方にはオススメです。
BLと言われればBLだけれど、BLでは無いと言われたらBLでは無いと思える絶妙なラインの作品でした。
基本的に平和なストーリーです。
義理兄弟で両片想い。本編は主人公(兄)の一人称で弟の気持ちは謎ですが、恋愛的な好意が丸見えなので安心感がありました(主人公は気が付かない)。
主人公がツンデレで可愛かったです。
冒頭では暴力的な様子の主人公ですが、暴力系のツンデレキャラクターではありません。
しっかりツンツンしながらもデレがモロバレでした。
ガテン設定は特に活かされることなく、そこだけ少し残念です。
弟は策士で強引ながらも腹黒感は薄く、一途で応援しやすいキャラクターでした。
かなり無理のある展開でエロに持ち込みますが、無理矢理感はありませんでした。
タイトル的にも弟視点でもう少し読みたかったなと思います。
主人公の同僚越智が二人を上手い具合に掻き回すキャラクターで面白かったです。
当て馬ではなく本当に気のいい同僚で(ややウザイ)、お節介過ぎない程度に雑にケツを叩く良いキャラクターでした。
越智に嫉妬してしまう弟も当たり散らしたりしないので安心して読むことが出来ました。
両一目惚れで、恋に落ちるエピソードはかなりシンプルです。その点の物足りなさは感じましたが、二人とも可愛らしく、周辺人物も悪人らしい悪人がおらず、とにかく平和で楽しく読むことが出来ました。
挿絵について、エロシーンの挿絵が半分以上をしめていたと思います。特に変わったエロのある作品では無いので、他の部分に挿絵を使って欲しかったです。
絵はとても綺麗でした。
シリーズものと知らずに読み始めました。
メインキャラクターが二人とも完全に新キャラということなので、未読でも問題なく読めたと思います。
しかし、物足りなさはありました。
既存カップルについてではなく、メインキャラクターの恋愛要素に物足りなさを感じたので、シリーズ既読かどうかは評価にそこまで関係していないかなと思います。
物語開始時点で主人公(モデル)が無自覚の両片想いのような雰囲気でした。
主人公はほとんど一目惚れだったのかなと思います。
第一印象はマイナススタートとされていますが、無自覚で好きなんだろうなと思わせる描写がかなり序盤からありました。
恋愛以外での話の軸はシングルマザーに育てられた主人公の父親探しで、芸能界要素は強くありません。
ボディガードとの恋愛ということで、ボディガードの活躍シーンはしっかりあります。しかし、ボディガードの怠慢が絡んで発生した危機をボディガードが解決したといった内容で残念でした。
主人公とのエロに至る過程も残念だったかなと思います。
主人公の活躍シーンは良かったです。
危機管理能力が低くピンチに陥るものの(普通の大学生かつ自分が狙われる理由が不明なので仕方が無いと思えるレベル)、必ず自力で何とかしようと行動を起こします。
誘拐されてしまった時には、もはや自力で脱出を果たして欲しかったなと思いました(笑)
刑事同士のお話です。ミステリー要素はありません。
主任に対して塩対応な部下が実は……というお話。
序盤のコミカルなノリが楽しかったです。
中盤からコミカルさよりもせつない雰囲気が強くなります。私は一話目のコミカルさに惹かれて読み始めたので少し残念でした。
両想いになるまで(コミカル)よりも、主任が自分の恋愛感情に気が付いてからのモダモダ(せつない)がメインの作品だと思います。
外面を気にしてしまう主任と開けっぴろげな部下ですれ違う二人。
ストーリー展開上、主任の無神経な言動が際立っているのですが、部下も部下でちょっと無神経かなと思う部分がありました。
お互いに相手への配慮が足りないと感じました。もっと話し合う時間の必要な二人だったと思います。
本編ハッピーエンドですが今後はわりと心配なカップルです。続編に期待したいと思います。
あらすじ通りのストーリー展開です。
資産家の婚約者(故人)の息子を名乗る男が四人集まり豪邸に軟禁状態で本物かどうか見極めるという殺人事件でも起こりそうな設定にテンションが上がりました(起こりません)。
しかし、ミステリーやサスペンス的な面白さはそれほど感じませんでした。
主人公が天然キャラかつ真相を探る強い意思が感じられなかったことや、直接的に主人公が狙われるような状況では無かったことで、緊張感が薄く感じられてしまいました。
恋愛面は主人公がわかりやすく不憫な境遇で応援しやすかったです。
かなりモダモダしていますが主人公の絶妙な天然具合のおかげでそれほどストレスを感じずに読み進めることが出来ました。
恋愛面もミステリーもそれほどハマらず読み終えてしまいましたが、純粋にハッピーエンドを喜べるキャラクターで良かったです。
波乱も一応起こりますが基本的にとても平和なストーリーでした。
かなり早めに両想いになり、付き合ってからのイチャモダが半分以上をしめています。
世界観やキャラ設定はかなり緩いです。あまり細かいところは気にせずゆるふわな雰囲気を楽しむ癒し系作品かなと思います。
キャラクターも可愛らしかったです。
メインキャラ二人とも概ねタイトル通りのキャラクター属性だと思います。
しかし受けの勇者要素は魔王城に単騎で侵入しただけで大義名分的な何かはありません。一応王子様設定ですがそこら辺もかなりフワッとしていました。
私はキャラクターがそこまで刺さらずこの評価となりましたが、カップルのあまあまが好きな方であればキャラが刺さらずともある程度楽しめる作品だと思います。
可愛かったです。
幼なじみに片想いをする主人公と、そんな主人公の気持ちを知って寄り添ってくれる同級生のお話です。
切ないけれども優しい雰囲気の漂うお話でした。
特に高校時代のお話が良かったです。片想いの切なさがヒシヒシと伝わって来ました。
しかし終盤にかけて主人公の言動にモヤモヤする部分が多く、読後感が悪くなってしまいました。
かなり受け身の主人公だったので、最後の最後は自分から行動して欲しかったなと思います。
とはいえ悪人らしい悪人は登場せず、狭い範囲で話が纏まっているのでとても読みやすい作品でした。
当て馬が苦手な身としては、主人公が片想いをしている幼なじみにしっかりと決まった相手(女性)が居たところが読みやすくて良かったです。