癖のない文体で読みやすかったです。
めくるめくラスベガスのラブストーリーということで、非日常な雰囲気がしっかりと伝わってくるお話でした。
しかし、あまり気持ちの良いストーリー展開ではありませんでした。
主人公が上司からの脅迫によって攻めとの肉体関係を迫られているにも関わらず、作中での取り扱われ方があまり深刻ではありません。
また、脅迫の内容が理解不能でした。その内容はかつて自分を裏切り女性と結婚した元恋人の不貞を暴くか否かというもの。
そんな相手を庇う程の情は本編から伝わって来ず、脅しの内容としてはかなり弱いと思いました。
主人公は最初から攻めとの関係に満更でもない様子ではありましたが、それにしてもかなり中途半端なストーリー展開に感じてしまいました。
脅迫について深刻さがない分読みやすくはなっているのかなと思います。しかし、個人的にはかなり釈然としない気持ちになりました。
スピンオフ作品ということですが、私はスピンオフ元未読のまま最後まで読みました。
スピンオフ元と同時進行のお話だと思います。
作中で主人公の友人について複数回話題にあがり、そちらの恋愛問題の顛末が不明のまま完結しました。
おそらくこの部分がスピンオフ元なのだろうなとは思いましたが、ストーリー上それほど重要ではなく、メインカップルについてはスピンオフ元未読でも全く問題ありませんでした。
主人公がとにかく可愛いツンデレキャラでした。
年齢設定を考えるとかなり子どもっぽいキャラクターだと思います。
ツン多めですがツンツンしている時でもデレが滲み出ており、野良猫が懐いていくような様子がとても可愛らしかったです。
優しいけれど強引な攻めと非常に相性が良く、応援しやすいカップルでした。
ストーリーは概ねあらすじ通り。トラックに轢かれ、姉の描くBL漫画世界に転移してしまった主人公のお話です。
主人公にBLを馬鹿にされた姉が当人をモデルにしたキャラを自分の漫画に登場させる、という作家キャラにしか出来ないトンデモない嫌がらせ方法が異世界BLに繋がる物語の導入として面白かったです。
しかし、主人公が異世界に飛ばされる(交通事故にあう)までの姉弟の掛け合いにそれなりの頁数が使われていたことで、その後の姉のことがかなり心配になってしまいました(姉が責任を感じてもおかしくない展開だった)。
主人公が元の世界でどのような扱いになっているのか一巻では特に触れられることはありませんでした。
そして、ラブコメについてですが、私の好みではありませんでした。
かなり賑やかなラブコメで読み終えるまでに面白さよりも疲労感の方が勝りました。
主人公の漫画世界での設定がよく分からないまま、キャラの暴走によって物語が突き進むため、話に着いて行き難かったことが要因の一つかなと思います。
あらすじから想像した内容とは異なりました。
「男に対して独占欲を感じるときがあるんだが、その原因を知るために、勇輝で試したい」
突然、灯夜が切り出してきたことに驚愕する勇輝だが…!!
と、あらすじにありますがそのようなセリフは作中に存在しません。
攻め(灯夜)の独占欲はテーマの一つかと思われますが、独占欲を抱く男というのは主人公(勇輝)のことであり、他の男に気を持っているような話でもありませんでした(匂わせることもない)。
兄弟のように育った攻めに長年片想いをしている主人公が攻めのお見合いをきっかけに告白、攻めが主人公へ抱く独占欲の理由を考え直し関係が変化していくお話です。
受けの友人として当て馬のような男性キャラも登場しますが恋愛感情は無く、大きな波乱の無い平和なストーリーでした。
中盤から攻めの独占欲が恋愛感情か否かというところがお話の軸になっていましたが、肉体関係が先行していたこともあり、攻め受け共に心情の変化や思考回路に理解し難い部分が目立ちました。
また、主人公の口調(興奮するとデスマス調になること)に慣れず、最後まで読みにくさを感じてしまいました。
ゲイ風俗キャスト×おち〇ぽレビューライター
これはさぞ馬鹿馬鹿しいアホエロだろうと期待して購入。
あらすじ通りのストーリー展開ですが字面から期待したほどの勢いはありませんでした。
私の場合残念ながら笑いのツボが合わず、特にこの作品の肝であるレビュー部分で笑うことが出来なかったことが残念。主人公のモノローグから笑いを取ろうとしている圧だけを感じ取ってしまい少し苦しかったです。
とはいえ、テンポが悪いわけではなく、終盤の急展開までは詰まること無く読み進めることが出来ました。
終盤は本当にビックリするほどの急展開で、無理矢理終わらせた打ち切り漫画のような強引な展開。
お世辞にもテンポが良いとは言い難く、笑いのツボが合っていたとしても終盤が原因で評価が落ちてしまう作品かなと思いました。
天才鑑識×毒舌敏腕刑事のバディもの。
敏腕刑事受けのバディものということで購入しましたが、冒頭の尋問シーンに全く惹き込まれず、主人公の敏腕刑事ぶりが最後まで上手く掴めないまま読み終えてしまいました。
試し読みで確認出来る部分ですので、きちんと試し読みをしていれば買わなかったかもしれません。
出だしで躓いてしまったことが大きく影響し、恋愛事件ともにあまり楽しむことができませんでした。
文章自体は読みやすい作家さんだと思います。
親友の死に纏わる過去の事件を振り返りながら現在の事件を追いかけるストーリーなのですが、そこにメインカップル以外のBL要素が絡んでくるので、多カプもの苦手な方は注意が必要かと思います。
電子書籍にて読了。カバー下SSは未収録でした。
アイドル×インタビュアー
アイドルものかつ女装ものですが、作品のテーマはアイドルでも女装でも無く"二面性"だと思います。
メインキャラクターそれぞれの"二面性"を軸にしたストーリー展開で、どこに焦点を当てたいのか非常にわかりやすい作品でした。
アイドルや女装といった要素はあくまで"二面性"をわかりやすくするための設定といった印象で、芸能界らしい描写や性自認に関する掘り下げなどは殆どありません。
私はアイドルものとして購入したため、その点では物足りなさを感じる内容でしたが、テーマがわかりやすかったので読む上での脳の切り替えはスムーズに出来ました。
平和な世界観で最後まで安心して読むことが出来る作品だと思います。