タイトルと表紙から期待していた内容とは異なる内容でした。
まず新婚さんではありません。同棲しているだけです。
同性だから籍は入れられないとかそういう話しでもありません。
恋人同士で同棲はしているけれどお互いに本気では無いと思っていて〜という両片想いのモダモダが終盤まで続くストーリーでした。
そして心が通じあってからの展開も新婚さんらしい描写はほとんど無く、『新婚さんはスパダリ同士』を期待して読むことはオススメできません。
私は、新婚さん拝んでないな……? という気持ちになりました。多少は新婚らしい要素もあるのですが、圧倒的物足りなさ。
さらに、巻末の電子限定オマケがハッピーな気持ちのやや下降する内容(不吉な夢を見る攻めの話)なので、読後感もあまり良くありませんでした。
オマケのストーリー自体はどいらかというと好きな方なのですが、長年の両片想いモダモダ恋愛ストーリーの後にオマケとして読みたい内容ではありませんでした。
とはいえ、モダモダ系を好きな方にはオススメ出来る内容です。
双方一目惚れで高校生の時から二十年近く両片想い。超弩級のモダモダ両片想いだと思います。
一目惚れと言っても、その後更に相手を好きになるような描写もあります。個人的には攻め→受けの方が納得感がありました(受けの過去回想にも関わらず)。
ただ、二人とも様々な相手と関係を持っている設定なので、そういった要素が苦手な方は注意が必要な作品です。
製菓会社の跡取り息子で、缶コーヒーの開け方すら知らない世間知らず主人公が謎の男に誘拐されて……というお話。
物騒なストーリー展開ですが、序盤から誘拐犯の心情も明示されるので、安心して読むことが出来ました。
終始主人公がとても可愛かったです。
あまりにも世間知らずで、それを軸に誘拐犯と距離を詰めるお話なので、上手く飲み込めないとついていけないかもしれません。
個人的に気になる要素として、主人公の父親にだけはかなり腹が立ちました(悪人として描かれている訳では無い)。
若干ストレスが溜まりましたが、それを加味しても主人公の可愛さが際立っていたかなと思います。
読後感は良かったです。
Kindle Unlimitedで読みました。
かなり無理のある設定でツッコミどころ多めのストーリー。
全体的に物足りなさはありましたが、深く考えず気楽に読むことが出来ました。
前提として色々と最低です。あらすじ通りの展開で無理矢理ことに及ぶので、その辺が苦手な方は注意が必要。
主人公の性格のおかげか悲惨さはそれほどありませんでした。
SPものということで強い男に期待して読んでみたのですが、受けのSPとしての活躍シーンはほとんどありません。
優秀なSPという設定ではあるものの、ストーリー展開的にポンコツ気味な印象になってしまったかなと思います。
性格自体は好ましかったです。
攻めはいかにもな傲慢攻め。好感は持てませんでしたが、キャラとしては分かりやすくて良かったです。
概ねあらすじ通りの内容です。
コンビ芸人で相方に片想い中の主人公がなんやかんやあって若手俳優の攻めとエッチな関係になるお話。
主人公が攻めと関係を持つ流れが強引でツッコミどころ多め。
攻めが本当にぽっと出の男でしかなく、主人公が新しい恋に移行する過程に納得出来ないストーリーでした。
主人公が長年片想いをしていること、攻めが本当についさっき知り合った人物なこと、相方が既婚者でも恋人持ちでもないこと、など様々な要素が重なってハッピーエンドにも関わらず読後微妙な気持ちになってしまいました。
相方は主人公に恋愛感情を持たないノンケキャラですが、BL漫画的には可能性がありそうな雰囲気。
攻めと主人公の関係がまさにBLファンタジーな展開なので、それならば相方とハッピーエンドを迎えて欲しかったなと思ってしまいました。
攻めの若手俳優は特に悪人というわけではありませんが、主人公が気持ちを切り替えるには弱い存在だったかなと思います。
相方が主人公に抱いていた感情が、恋愛感情ではないけれど離れたくない相手、という個人的にとても萌える感情だったので、BL漫画として若干複雑な気持ちにはなったものの萌評価としました。
デザイン会社に務めるデザイナーが主人公のお話です。
この主人公がかなり苦手な性格のキャラクター(うじうじ系)で最初の方はわりとイライラしながら読み進めていたのですが、途中から心配の方が勝りました。
メインの恋愛部分よりも、仕事関係の方が心配になるストーリーだと思います(恋愛と仕事が密接に関係している内容ではある)。
危機管理能力も自己肯定感も低い主人公が、デザイナーの同業者である黒木にコロッと騙されてしまう様子に終始ヒヤヒヤ。
この黒木というキャラクター、当て馬と言うより詐欺師に近い存在です。
初心な主人公を弄ぶ形で、主人公の未発表のイラストを見たり、コンペに提出したデザインについて聞き出したり、第三者目線では主人公を利用していることが丸わかり。
そのため、これからどんな大変なことになってしまうのかとかなり胃が痛くなりました(主に仕事関係で)。
本文中黒木関連の描写がとても多く、その間本来の相手は深く話に入り込んで来ません。
そのため、メインカップルは最後の方にスルッと成立してしまったような状態で少し物足りなさを感じました。
表題作の他に短編が二本収録されています。
かなり人を選ぶ内容でした。
表題作も短編も色々と最低なことが起きているので、苦手なものが多い方にはオススメ出来ません。
明確には書きませんが、結末についても軽く触れるレビューですのでご注意ください。
・『二世の息子』
因習村のお話です。
因習村で崇められている天珠様の絵面が本当に美しかったです。
結末についてですが、天珠様の境遇が元からハッピーとは言い難いので、元の状況に比べたら圧倒的に幸せだろう、くらいのハッピーエンド感でした。
結末に関わらず設定から苦手な方の多いであろう作品だと思います。
・『夜は未だ明かぬ』
私は表題作よりもこちらの方がキツかったです。
とても綺麗にまとまっている短編で創作物としては面白かったのですが、主人公と攻めを最終的に祝福出来るかと言うと無理でした。
・『STAND BY ME』
アイドル事務所のお話。
アイドル研修生の主人公が成長し、憧れの人と同じアイドルグループでデビューしたお話。
恋愛ものとしてはハッピーエンドか微妙なところですが、主人公の恋心に関するオチのつき方がアイドルものとして良かったです。
綺麗なアイドルものではありません。他二作品のような過激なエロシーンはないものの、同種の薄暗さはあります。
ずっとアイドルしていそうな二人で良かったです。
ストーリーには深く関わりませんが、『ようこそニューワールド』のルカくんが主人公の同期としてチラッとだけ登場しました。
三作品収録の短編集です。
・表題作『ハリネズミ君の野望』前後編+描き下ろし
謎のイケメン×ハリネズミカフェの強面店員
・『カラダで感じる声のおしごと』
ベテラン声優×新人俳優(声優)
ベテランが新人にエッチなレッスンをするお話です。
短編集の中で唯一エロシーンのあるお話ですが合体まではしません。
・『恋待ちゆうれいとボロ屋敷』前後編
格安賃貸一軒家で大学生が幽霊と出会うお話。
私は三作目が一番好みでした。切なさもありつつ、ほっこり系のお話で可愛かったです。
短編なのでどれも急展開気味。キャラクターの掘り下げはほとんどされません。特に一作目は設定も少し飲み込み難く、お話に入り込めませんでした。
しかし、全体的に優しい絵柄と雰囲気なので安心して読むことが出来ました。
短編集全体で見た時の満足度はやや低いですが、幽霊のお話が好みだったことと、雰囲気がとても良かったので少し緩めの評価にしました。
高校生の青春ものです。
付き合うまでのモダモダと付き合ってからのモダモダが半分ずつくらいの割合で構成されています。
主人公の広久が真面目で優しく善人で応援しやすい人物でした。若干無神経な部分もありますが、若さと人間らしさがあって良かったです。
主人公ではありませんが未成年の喫煙描写があることと、攻めが女の子とかなり軽い気持ちで肉体関係を持つ人物なので、その辺は苦手な方も多いかなと思います。
2005年の作品ということで、主人公の思考回路に前時代的なところが若干あると思います。
私はセックスに至るまでのやり取りだけ少しモヤモヤしました。
とはいえ、登場人物どちらも好きになれるキャラクターで、青春を感じたりしながら最後まで楽しく読むことが出来ました。