面白かったー!
怠惰に流されて生きてきた受けの怜王が、好きになった攻めの圭吾と出会って、恥ずかしくない自分になろうと少しずつ努力していきます。すごくいじらしい。怜王の成長の過程が見ていて微笑ましいです。
でも、その「好き」の気持ちと比例するように圭吾にぞんざいに扱われている自分がみじめだと感じるようになる様に胸が痛くなりました。この辺りの安西先生の描き方がいちいち上手いです。
そこからの攻めザマァ展開もよかった。
帯に流されて生きてきた俺に〜とあるんですけど、圭吾目線の描写を読むと、流されていたのは怜王だけじゃないんですよね。
圭吾も家父長至上主義の家の末っ子で目立つと叩かれてきたから彼にも「どうせ自分は」みたいなところがあるし、人を心から信用できない。だけど、出会った怜王の底抜けに明るさと開けっぴろげな愛情に救われて圭吾もいつしか成長していた。そのことに気づいてから必死に怜王を探す圭吾に読んでるこちらも溜飲が下がりました 笑
また安西先生の作品が好きなりましたー!
もし、この作品を未読でこれを見ている方がいるなら、あなたが心底羨ましい。
ネタバレを見ずにいて欲しいという思いがあるので、核心に触れずに書こうと思います。
前作のラムスプリンガは青さの残るみずみずしい恋愛模様だとしたら、この作品はそれよりもっと熟成されていて、悲しいくらい優しく深いです。(年齢関係なく)人生経験豊富な人ほど刺さる作品だと思いました。
自分の心との向き合い方、そして、愛と献身の尊さをまざまざと見せつけられてしまい、しばらく身動きできませんでした。
思い出すだけで勝手に涙がこみ上げてしまう作品なんてそうそうお目にかかれない。
普遍的なテーマをこんなにも情感豊かに描いてくださった吾妻先生には感謝してもしきれないです。
できれば小冊子付きを買って欲しい。素晴らしいカーテンコールです。
何度でも記憶を失って1・2巻を通して読みたい。
この前の巻でも王道とレビューをしたんですが、今回も王道中の王道でかつてのフ○○レビの昼ドラ展開を見ているようです。
この展開3000回見た!みたいな、先がうっすらと読めてしまうストレートな展開って最近あんまり見かけなかったので、古巣に戻ってきたみたいな安心感をこの本で感じています 笑
王道は3000回見ても3001回目にその気持ちが褪せることなんてないです。良いものはいい。(あとこれは馬鹿にしてません。褒めてます)
α(圭騎)の親(母)の一方的な攻撃(身分の低いΩの分際でお前はこの家に相応しくないのよー!)→自分は彼に相応しくないと嘆くΩ(理玖)→心のケアをすることをおろそかにして去っていきそうな理玖を無理やりつがいにして体で関係を繋ごうとする短略的圭騎の暴走→死んだ理玖の目→からの大後悔時代突入!
いやー、最高です。これでもかと王道展開を浴びせてきます。
書き下ろしの蜜月な二人もすごくよかったー!
次の巻でも王道一直線を期待しております!
同人誌や特典SSを手にしてない人にとって有難い本。既読もありましたが、一冊にまとめられていると読むのにもアクセスがしやすくて嬉しいです。
当然シリーズを既読をしていないとわかりませんので、映画から入ってDVD付きをお買い求めされた方は文庫を制覇してから楽しんでいただきたいです。
二人のイチャコラも当然ながら好きなのですが、この本の中では特に、国江田さんと潮くんの両親の話が好きです。BLかと問われればそうじゃないんでしょうけど、この話があるなしじゃこの本の価値は全然違うように思うのです。
書き下ろしは、国江田さんっぷりが前面に出ていてニヤニヤしました。
あとやっぱり、文章が心地よいです。ゆるいようで一本ピシッと固いものが入っている一穂先生の文体に惚れ惚れします。
この世界、まだまだ終わってほしくないです。続きが出ますように!
Twitterで流れてきた表紙を見て興味を持ち、ここで検索すると3巻とのことだったので3冊一気読みしました。めちゃくちゃ面白かった!もしBL展開抜きだったとしても漫画として面白い。そこにBLが入るとかお得すぎる……!
終始コミカルに描かれているけれど、養父という越えられない壁にぶつかるたびに胸を痛める龍之介にウルウルし、ダニエルは彼なりに龍之介のことを大事に想っているのが伝わるから余計に切ない。
3巻は、そこから徐々にに変化をして「うっ……(切な尊い!)」展開になったかと思いきや「うっ……(ま、まじかー!)」となるのでとにかく感情が忙しい巻です。
とにかく続きが読みたいです。先生には健康に留意して完結させていただきたいです。
リディルの兄であるロシェレディアのことは前作でずっと気になっていたので、イスハン王との馴れ初めが読めるのは嬉しかったです。
ロシェも男なので嫁ぐと命がない可能性がある中で、兄弟から命を狙われているイスハンと出会い、シンパシーからに恋心へと転じていく流れが美しく描かれていて序盤だけでも心臓が鷲掴みにされました。
イスハンに嫁いだ後も苦難の連続で、そもそもこの一冊は全体的に重くるしい。その中でイスハンとロシェの愛が鋼を鍛えるように強固になっていくんです。リディルたちのような甘さはないけれど、すごくいいカップル。大好きになりました。
この話を読んだ後に二作目を読み返すと解像度上がりますね。
ロシェの体のことはいつか元に戻って欲しいと願わずにはいられません。
皆さんも言及している賛否のある後宮のことですが、ロシェは長子=家の存続について幼い頃から身を以て知っていたから、不満はあるのでしょうが割り切ったのだと思います(自分がイスハンと結婚できる条件だったでしょうし)。国を守るための矜持を持っているからだと解釈しています。
ドラマCDも買うくらいこの作品が好きなんですけど、続編は更にパワーアップしていて大満足でした。
まず前提として、人体の描き方や子供と大人の描き分けが上手いので、デッサンなどでストレスがかからないから作品に没頭できます。(これってBL漫画では貴重だと思ってます)漫画としてレベルが高いです。
今回はアンナの葛藤がメインに描かれています。愛するが故の葛藤がグッと来ます。それをみつるが受け止めて包んでいく。どちらのかけがえのない存在なのだと実感していくという最高の展開でした。
前作でもありましたが、今回もアクションシーンが入っていて個人的にすごく嬉しかった。戦うアンナはかっこいい。みつるの献身も感動でした。
アンナとみつるは既にカップルなんで、えっちが全部ラブラブ。見ていて眼福です。
続きはあるんでしょうか?スピンオフでもいいし、この世界観をもっと堪能したいです。