まずは完結おめでとうございます!
駿人の曇りのない想いがようやく優士に届いたのかと思ったら
優士は一人になってしまうとこんなにも無理をしてしまう人間だったなんて…。
海外で頑張る駿人の邪魔をしてはいけない、
心配をかけてはいけないというのも愛のうちかもしれませんが
駿人にとってはたまったもんじゃないですよね。
どこでもドアがあったならって思わずにいられなかった気がします。
でも駿人はいつまでもこどもでは無かったし
一番欲しい言葉を一番欲しい時に優士にくれて
とてもとても頼もしかったです。
意外だったのは駿人がやり方を知らなかったこと。
もういくらでも脳内で優士を抱き潰してたのかと勝手に思っていましたがピュアなのも素敵ですね。
優士がずっと大人のようで大人のフリをしていたみたいな内面が切なくて
年齢を重ねているからといっても満たされないことはあるものですが
改めて駿人の存在でこれからはきっと大丈夫ですね。
なんといっても日高が!心の中ではめちゃくちゃ叫んでいそうなのにやっぱり顔に出さないのが!!苦しい!!!
コウの「またな」がエンジン音で消されそうなのに日高にはしっかり聞こえていたのが
ものすごく日高らしくてやっぱり今でも大好きでしょうがないんだね…。
それでも自分からは連絡しないという強がり…いや、強がりではないな。
あくまでもコウ次第という、これも愛なのね…。
そうですよね、振られて打ちのめされたのは日高だもんね。
このまま終わりにならない様なので是非日高の恋も報われてほしいです!!
コウだって本当は魂が誰を求めているのか分かっていながら
女の子が好きだからって本音を認めたくないだけだと信じたい。
口には出さないからわかりづらいし伝わりようもないんだけど
それなりに色々考えてるキャラの面々が愛おしいです。
菊花にもお友達が出来て良かった。
めちゃくちゃ楽しみにしていました!
期待した分…とかなってしまうかなと思ったのが杞憂に終わるくらい
展開も非常に楽しかったです。
探偵の黒瀬が男前だけどちょっとヘタレ、に見せておいて結構な人情家だったり
麗しいコンシェルジュの白石律が実は…というキャラの個性も素晴らしかった!
1話で抱かれてしまうのは早すぎないかな?いくら拒まない男でも!と思いましたが
それはやはり序章に過ぎず、徐々に明らかにされる回想で驚かされました。
そりゃ出来過ぎな人間なんていませんものね。
でもそこまで努力してきた律が本当に凄い。
過去に不幸な目に遭ったから攻め(受け)が救ってあげる、という単純明快なお話ではなく
その中に復讐だったり恨み節があっても逞しく生きてきた律にとても好感が持てました。
黒瀬の当時の言動はおためごかしだったかもしれないけど
しっかり伏線回収ありがとうという気持ちにもなりましたww
お互いの過去も全部ひっくるめて愛せる二人をいつまでも見守りたいです。
拒まない男なのは白石律だけではなかったのですねぇ。
律の父親がわかりやすく悪者だと思っていたら
密かに抱えている気持ちがあっただなんてなんかずるいな~。ムカつくけども。
探偵会社社長の青山さんも何なのもうすごくいいひと……。
笑いどころもHもシリアスな部分も全部バランスが良くて
また大好きなコミックスが増えました!ありがとうございます!!
ちなみに個人的には
中田議員の秘書が手練れの攻め(?)に啼かされたらいいなと思ってしまいました。
大学の同期で写真家になった三山には嫌な思い出しかない、
そんな広告代理店勤務の浅見がまさかの再会という
もうあらすじからしてわくわくしてしまうお話なんですが
嫌いだったヤツを好きになっていく過程が大好きです!
しかも、三山の背中を押し、抱えていた苦しみを解放してあげられる男前受け!最高!!
ロングさんのこういうお話が読みたかったんですよー!!
いえね、ノンケがウシロにハマってしまうというのも美味しいんですけどね。
ゴッドハンド三山、どれだけ経験積んで来たんだろうか…。
大学の頃は純朴そうだったのに…。
それはさておき、写真家業界の闇も怖いですけども
それを暴くとなると職も失いかねないというのに
三山の為に決意する浅見のかっこよさときたら!
でもアノ時はぐずぐずになってしまうエロさもあり、
ホント素晴らしい受けです。
三山も、再会当初は余裕をかましていられましたが
浅見に弱さを見せてしまってからは昔の気持ちを思い出させられ奮起出来て良かったです。
(アッチも治って何よりww)
極度の肌フェチで美大の院生・富士丸と自信のない美大講師・蓮見という
真逆タイプのカップリングで
富士丸のねっとりした執着心が個人的に好きです。
もっとはぁはぁしていても良かったくらいww
一見人当たりの良さそうな富士丸が、作品制作ごとに女の子をとっかえひっかえしてきたのはゲス男で好ましくありませんが
友人に言われた図星の言葉で苦しくなっている翳りがいい…。
そんな彼を変えたのが蓮見先生。
蓮見先生のような受けは正直得意ではなかったのですが
ただ快感に流されていっただけではなく、幼い容姿の中に芯がしっかりあるというか
やっぱり先生なんだなぁと思わせられるシーンもあって
極上の肌を持つ蓮見先生が富士丸に見つけられたのは運命の出会いだったのかも。
求められる悦びはきっと一度知ってしまうと抜け出せないのでしょうね。
ましてや才能のある富士丸の作品に表現してもらえるなんて光栄ですものね。
タイトルも秀逸だと思います。
冨田の言葉が悪意を持ったものではなかったのが分かって
むしろ富士丸に協力的だったし
富士丸と蓮見先生の関係も揺るぎなさそうなので読後もさわやかです。
とは言え、ベッドシーンだけじゃなく
丸顔さんにしか描けないであろういやらしさがたまりません。
エッチというよりいやらしいんですよね…(褒めてます)
神寄りの萌×2です。
鬼嶋さんと言えばガチムチ受けのイメージが強いのですが
今作の短編の中には細身の男のコ二人の絡みがあったり
中性的なタイプの受けもいたりするので
色んな萌えツボを刺激されると思います。
個人的にはやっぱりガチムチや目つき悪い受け大好きですがww
可愛い系であっても体育会系であっても
鬼嶋さんのお描きになるキャラクターって男にモテそうなんですよね。
いやー、いつもえっちな素晴らしい作品ばかりなのでついそう思ってしまうんですが
全力でお願いしたら絆されてくれそうな…。
普段は強気なくせに、他の人にはこんなことしないと言いながら素直に乱れてくれそうな気がしませんか??(謎の問いかけ)
ここは逆が良かった!!!と心底思ってしまったのは、
『オタサーの姫男子くん』のアツシと万雪のカップリングです。
万雪が可愛らしくて、アツシに何げなくアプローチしてくる為
アツシは万雪にビッチなイメージを勝手に繰り広げるわけですが
純情でアツシに一途だったというお話です。
アツシの、一重で三白眼な顔と髪型がめちゃくちゃ好みで
可愛い万雪がアツシを抱いてくれたらとてつもなく滾っただろうなぁ…。
いえ、少数派なのはわかってますが…。
ちなみに、初めて同士だから兜合わせだけでとりあえず終わったのも愛と感じました(そこにか)
スピンオフのお話とは知らずに読みましたが楽しませていただきました。
ちょっと失礼な言い方になってしまうかもしれませんが
作品がカキネさんらしいドタバタラブストーリーという印象です。
表題作の『初恋ゲームセット』は、迅があまりにも意地っ張りで
どこが良いのか功治よ…と思ってしまってすみません。
でも自覚してからが可愛いです。
功治が真っすぐでいいヤツなのに10年も諦められなかったとかしんどかったろうに。
一生懸命さゆえの空回りでもそこに愛があればこれから取り戻せることもありますね。
当て馬の三月さんがわりとぐいぐいアプローチするのに引き際があっさりで当て馬の鏡。
(関西弁好きです)
『今日は記念日だから』
付き合って10年経っても最後までしていない愁と七央斗のカップル、
お互い好きな気持ちは伝わってきましたが
そこは大事なところだから意思を言葉でしっかり確認しておこうよと思ってしまいました。
やっぱりキスや触れ合いだけじゃ勿体ないじゃないの。
無事いたせたシーンが読めないのも勿体なかったです(どんだけ勿体ながっているのか)
『恋待ちスプリング』
三月さんの運命のお相手は好みのタイプではなかったようですが
押したり引いたりされると気になってしまいますよね。
そして本気度を見せられたらもうKO。
廉さんのアピールが結構あからさまでしたが
閉ざされた三月さんの心を溶かすには有効だった気がしますし
誠実さが伝わって来ました。
タチ×タチということで今回は廉さん×三月さんでしたけど
逆でもアリだと私は思います。
雄っぱいと言われたら読まずにいられません。
正直、素敵な雄っぱいの持ち主が受けだったら更に滾りますが攻めでも問題ありません。
というかノンケ年下ワンコ攻めが好物なのでそれプラス雄っぱいって贅沢だな!?
ジャケでは黒髪の先輩が、雄っぱいくん(呼び方)より若々しいな…と思いましたが
本編を読ませていただいたところしっかり年上らしい&男らしい見た目でテンション上がりました!
逆に、可愛らしい先輩を求めて読んだ方にはがっかりかもしれませんけども…。
素直で明るい後輩の加藤くんの、ぱっつんぱつんの雄っぱい本当にたまらないです。
是非拝んでみたい……。
普段は不愛想だった岡田さんも、加藤くんといると色んな表情になってこちらまで嬉しくなってしまいました。
しかも真面目そうな彼がついしてしまう加藤くんとの妄想、
電車内でのイヤラシイこと、裸エプロンでのご奉仕、ナイスでした。
岡田さんは言葉責めもされたい人なんですねぇ。えっちなんだから。そこも良きです。
ノンケの加藤くんがゲイの岡田さんを受け入れてくれた過程は
そんなにスムーズでいいのかなとも思いましたが
加藤くんだからOKです(?)
6話と描き下ろしの岡田さんが表紙くらいの可愛い感じになってしまったのは残念ですが
加藤くんと恋人になったので若返ったのかもしれない(わけない)
お互い職場でムラムラしてしまうのは仕方がないので
我満した後の方が燃えると思って頑張って欲しいですww
『ばらとたんぽぽ』がわりとギャグ強めだったので
こんなにリアルなお話を読ませていただけてとても嬉しいです。
冒頭で比奈岸先生が口うるさい印象を持ってしまいましたが(すみません)
あんな風に心を砕いて来たから人気者の先生になったんでしょうし
屋敷も肉欲だけじゃなく惹かれていったのでしょうね。
屋敷の過去、恋愛とも言えない体だけの遍歴は
もしかしたら男性同士であれば少なくないのかもしれません。
初めて本気で追いかけたい相手が比奈岸先生だったのは
とても人間味がある人物故納得です。
ドノンケかと思いきや、ソッチに興味あるとかつけ込まないわけないし
後ろの才能もあったとか…エロいです……。
(最初は屋敷が抱かれる側なのも萌えました)
屋敷の逃げ癖というのは正直私にはわからない感覚なのですが
比奈岸先生にだけは約束したにも関わらず
いつか来る終わりに怯えてしまうのはどうしようもないのかな…。
屋敷の根っこは簡単には変われなくても
比奈岸先生はちゃんと愛してくれて腹を括ってくれたように思えたのですけどね。
エピローグでは4年後のわりに比奈岸先生の結構なシワがまたリアルです。
4年の間にあれこれあったのが意外にもアクティブで驚きました。
それだけショックだったということですね。
最後の電車のシーンで物語の余白を感じさせる演出、小憎らしい!
二人の未来を信じたいのですが本当のところはどうなのか気になり、
ここは是非はっきりさせて欲しかった…。
確かに時代を感じてしまう時代背景ではあります。
古めかしい、でもそれで敬遠してしまうのはもったいない骨太な作品だと思います。
素晴らしい体格の受け(だけでなく攻め)をお読みになりたいならオススメしたい作品です。
ジャケからして映画のような美しいキスシーン…。
ではありますが舌がハードル高いと思ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんww
表題作は、人嫌いな小説家が庭師に恋をしてしまうお話でした。
偏屈というよりは大人げがない気が最初はしてしまいましたけど
確かに人付き合いって厄介だったりしますものね。
わっさわさになった庭を美しくしてもらえてときめきまでくれた蘇鉄に
惹かれないわけはないと思うほど安心感を覚えましたが
やっぱり大事なことは言葉で伝えなくてはね。
古めかしい家屋も庭の描写も細かくて美しかったです。
アンソロの読み切りはどれも個性的なムキムキさんだらけで
特に『ストロベリー・ショートケイク』のオフィスラブが好きです。
いい塩梅の年齢にスーツとメガネと揃っているんですからもう贅沢ですよ!←
ツンツンしてて割り切ったつもりでも
好きな気持ちは変えられなかった真清田(ホクロがエロい)と
自信たっぷりでアプローチしてくる大國(歩く媚薬みたいな男)はとてもお似合いでした。
『ブライトンで逢いましょう』のジェイデンとカイルも、深い愛で想い合っていて
読み切りだけではもったいないなぁと思う程素敵なカップルでした。
付き合う前とか結婚に至る過程とかプロポーズとか色々知りたい!
そして無事養子縁組出来たら、その日常も読みたいな。もちろん営みもね!ww
ふー……。読後は余韻が残りまくって溜息しか出てきません(勿論良い意味で!)
1巻で既に最高!!となった『べな』ですが
続きが読めて心からありがとうございますと言いたい気持ちです。
べなを全部受け入れてあげたい壱と
壱も他の誰も二度と傷つけたくないべなが
お奈緒さんの使いで旅する間に更に絆を深めていました。
こうしてあげたい、と思うのは愛ゆえのエゴも多少あるのかもしれませんが
やっぱり大事だからこそだと思うのです。
壱は「また間違った」と言っていましたがそんなことないよ…。
べなが何かで苦しんでいるのをどうにかしてやりたい気持ちは伝わっていましたし。
ただ、愛し合っていてもそれぞれに抱えていることはあるわけで
そこにきちんと二人とも向き合えたのはとても勇気が必要でとても立派だと思いました。
“二人で笑って暮らしていける”、これ以上の幸せはないでしょうね。
べなと壱がハッピーエンドなら
ダンゾウと二三はバッドエンド、になりますよねやっぱり…。
あんな風に嫌われ役に徹していたダンゾウが、
優しくないようにしておいて実はそうじゃないところを見せられたら
二三に生きていて欲しかったと思ってしまいますが
二三が生きていたら壱はべなと一緒に暮らしてはいなかっただろうし複雑な心境です。
あのべなの真っすぐな言葉と目が突き刺さりました。
ダンゾウが少しでも前を向いて生きていけるよう願ってしまいます。
其の拾参は悲しいけども
わかりやすい愛だけが愛じゃないんだとかなりグッときます。
花火が上がる柳の下で壱が見た二三のシーン、
あの見開きのページはとにかく泣けました。
どちらもお互いを守りたかった兄弟愛も切なく素晴らしかったです!