幼馴染の一弥と春太。ふたりが体の関係を持つところから話が始まります。
「序盤で合体!? BL的に美味しい山場を最初に見せちゃって大丈夫!? このあとどういう展開になるの!?」とハラハラしながら読み進めました。
スクールライフとベッドシーンを行き来するストーリーを追いかけているうちに、読み手は春太の過去を知ることになります。この、キャラクターに関する情報の見せ方がすごく上手いと思いました。全然説明的じゃなくて、キャラの心をトレースしているような読み心地でした。
心の傷ごと春太を受け止める一弥。いい男だなーと思いました。
ベッドシーンは、肉体と肉体のぶつかり合い!みたいな即物的なタッチではありません。モノローグやキャラの表情を通して、ふたりの心の距離が感じられる、とても尊い描写になっております。BLの読者は肉弾戦が見たいわけじゃなくて、行為を通して気持ちが伝わっていく瞬間を見届けたいんだよなって思いました。
「あらしといぶき」を読んだ時も感じましたが、あおの先生が描かれる等身大の男子高生が可愛くて大好きです。最近BLを読み始めたよという人から、歴戦のBL読みのみなさんまで、幅広い層におすすめしたい一冊です。
なんといっても画力がすごいです。いろいろな種類のケーキを描き分ける力。さらに、ケーキをリアルかつ美味しそうに見せる力。描き込みがすごいのに、とてもすっきりとしていて見やすい画面。感服でございます。
お話はシンプル。
天才だけど夢を失いかけていた洋一郎さんの心に、ケーキへの愛と情熱にあふれた香月くんが火をつけるという流れ。
バイトに対しても、洋一郎さんに対しても、全力で向き合う香月くんのひたむきな姿が清々しかったです。
えちシーンはありません。でも、巻末に収録されている「甘い糸」を読んで、「えちがなくても、ふたりの関係性が尊ければいいじゃないか!」という結論に至りました。そんなわけで神評価です。
<こんな方におすすめです!>
・まっすぐで、応援したくなるようなキャラが出てくるお話が読みたい
・えちなしのBLが読みたい
・お仕事描写がしっかりしているお話が読みたい
お人好しな優男の嵐士くんと、一匹狼の伊吹くん。
高校生らしい等身大の日常を通して、ふたりの距離が縮まっていく様子が丁寧に描かれている素敵な作品でした。
伊吹くんに対する個人的な第一印象は「目つきが険しい……! 気難しそうな子だな」というものでしたが、その後、いろいろなエピソードを通して、印象がひっくり返りました。とっても可愛い子じゃないですか!
嵐士くんもしっかりしているところと、年齢相応に未完成なところが共存していて、すごく人間味のあるキャラクターだなと思いました。BLを成り立たせるための受け/攻めという記号的な存在じゃなくて、ひとりの人間としてキャラクターを感じられるのは、あおの先生のお力だなと思いました。
そういうシーンは含まれませんが、アオハルBLの魅力を充分に堪能できたので大満足です。
高校生もののピュアきゅんBLをお探しの方に超おすすめの一冊です。
BL漫画の魅力はいっぱいありますが、こちらの作品はともかく画力がずば抜けていました。表紙からして、もう最高。黒髪短髪の彼、拗ねたような表情だけど、内心は嬉しいんでしょ! 妄想がはかどりますね。
受けは学生時代に野球をやっていた、大志さん。現在は社畜です。この大志さんのボディがねー。ほんと、野球経験者らしい、いいカラダなんですわ。本人は最近、たるんでるのを気にしているところが可愛かったです。
そして攻めは、クラブのダンサー、誉(ほまれ)くん。誉くんがまた、大志さんに輪をかけて美ボディなんですよ。お顔は綺麗なのに、体はマッチョ。男性美の極み。眼福でございます。
そんな肉体美を備えたふたりのラブシーンは見応えたっぷりでした。
ストーリーは王道です。もうちょっとヒネリが欲しいと思う方もいるかもしれません。でも、姿のいいメンズがラブラブしてるBLって、なんぼあったっていいじゃないですか。私は好きです。こちらの作品、とても楽しめました。
すれ違いからの再会ラブストーリーです。
受けの吉見さんのキャラ設定は好みが分かれるかもしれません。本命(攻めの加瀬さん)がいながらも、他の男に体のつながりを求めているので。人によっては、「ビッチ受けじゃん。無理」ってなるかもしれません。
個人的には100%完璧ないい子ちゃんよりも、弱さを宿したキャラの方が人間味があって好きです。なので、私は吉見さんの恋を応援したいと思いました。
当て馬の南室さんがいい男なんですよ。チャラいんだけど、核心を突いたことを言って、吉見さんの止まっていた時間が動くようにサポートしてくれるんです。南室さんも幸せになってほしい!
攻めの加瀬さんは方向音痴でちょっと天然、でも才能は一流です。加瀬さんが絵を描くシーンが美しいんですよね。ひとりキャンバスに向かう広い背中。加瀬さんが抱えている孤独を表しているかのようです。九號先生の描かれる絵はとても表現力が高く、説得力があります。セリフとモノローグでキャラの心情を説明するのではなくて、絵で大切なことを伝えてくれる漫画ってすごいなーと思います。
止まっていた時間を動かそうと吉見さんが決心するシーンに感動しました。過去にいろいろあったって構わない。これから、好きな人との未来を選べばいい。そう思いました。
ラストはラブがあふれていて、ベリーグッドでした。素敵なお話を読ませていただきました。
表紙の子に一目惚れしたので、読んでみました。三白眼の受けって珍しいですね。
受けの楓くんは御曹司。物語のお姫様のように、いつか王子様が迎えに来てくれることを待ち望んでいます。とってもピュア。
攻めの義継くんは、楓くんに仕える執事。楓くんへの想いを胸に秘めて、楓くんが王子様と幸せになることを願っています。この子も、とってもピュア。
高校に入学した楓くんが一条先輩という王子様に出会ったことから物語は動き始めます。
楓くんに幸せになってもらいたいけれど、手放しで喜べない義継くんの葛藤が切なかったです。
その後いろいろあって、楓くんは「王子様だから好きになるんじゃなくて、好きになった人が王子様なんだ」と思い至ります。この価値観の転換が個人的にはグッときました。大切なことに気がついてよかったねー!!
想いが通じ合ってからのラブラブ、とても微笑ましかったです。
可愛らしい絵柄と可愛らしいお話の、癒される作品でした。
タトゥーを扱ったBLという点に新しさを感じました。タトゥー、個人的にはめっちゃ萌えます。痛みを伴いながら、肌にモチーフを刻むという行為、背徳感があってゾクゾクします。
ただ、彫り師の愛助さん(攻め)は、アウトローな感じがしない好青年なんですよね。タトゥーを入れたいと希望する尚紀さん(受け)に対して、すごくジェントル。そのギャップがよかったです。
物語のキーポイントは、二つあります。一つめは、「変わりたい」という尚紀さんの願いがどのような形で叶うのか。そして二つめは、愛助さんが過去の恋をどう乗り越えるのか。この二点がうまく噛み合っていたため、消化不良にならずに素晴らしい読後感に浸ることができました。
このお話は、愛と再生の物語なんですね。人は変われるんだという前向きなメッセージを受け取りました。
エッチシーンに関して言えば、愛助さんのタトゥーが艶かしくて眼福でした。戸惑いながらも積極的になっていく尚紀さんも可愛かったです。
タトゥーを取り扱った作品で、エロエロというデータから尻込みしてしまう方もおられるかもですが、ピュアなラブストーリーですよ! おすすめです!!
初読の際は、エッチシーンの迫力に圧倒されました。攻めだけでなく、受けも筋肉質のいいカラダをしています。
このたび再読してみて、猿渡(受け)と同じぐらい不器用な舞浜(攻め)がすごくいいと思いました。
猿渡に「何人くらいとした!?」と聞かれても、「覚えてねえよ、そんなこと」と答えるほど色事に慣れている舞浜。それなのに、自分から連絡をするのをためらったり、猿渡に「何があってもずっと友達でいてくれるよな…!?」と言われて「ヤダ」と即答したり。
猿渡といる時の舞浜って子どもっぽくて意地っ張りなんですよね。可愛い。
エロ特化BLかと思いきや、キャラクターの感情の機微がきちんと描かれている素敵なお話でした。
<こんな方におすすめです!>
・エッチシーン多めのお話が読みたい方
・エロだけでは満足できない。心理描写も優れていないとダメという方