受けはゲイで失恋したばかりの木村
攻めはノンケで実は同じ会社の国島
木村が失恋でヤケ酒し、泥酔して倒れているところを国島がお持ち帰り介抱という王道から始まります。
とにかく2人の人間性がとてもリアル。
いるよね、こんな人。
あるよね、こんな過去の恋愛。
そんな風に思わせてくれるので感情移入もしやすいですし、なにより2人を好きになれます。
木村が失恋を引きずり、それを知った国島が友人として慰め、親密になり、そして意識し合う…
どこに出しても恥ずかしくない王道中の王道なのに、こんなにも面白く、こんなにも読んで良かったと思える作品は久しぶりでした。
私が特に推せるポイントは、2人の恋愛昔話です。
特にBLの攻めにありがちなのですが、
「今までの恋人は別に好きなわけじゃなかった」
「受けが人生初の本気の恋だ」
パターンが多いのですが、今作は受けも攻めも前にお付き合いしていた人が本当にちゃんと好きで、それでも様々な事情や思いで別れることになってしまった…ここが私的推しポイントでした。
色々な恋愛をして、本気で好きだった人がいたり、辛い別れをしたり…その経験の中で新しく出会った人とそれでも恋に落ちる。
とても等身大で大変気持ちの良い作品だったと思います。
次回作にも期待しております。
素敵な作品をありがとうございました!
特定の抱き枕がないと眠れない受けに、ひょんなことからちょうど良いという理由で枕がわりにされて毎晩一緒に眠る攻め…
そのうち自分の中の恋心に気づいて、受けに伝えることで無事お付き合いスタート…かと思いきや…
とにかく攻めが受けを好きでとことん尽くすのですが、受けが恋愛感情というものも付き合うということも全く理解していなくて、簡潔に言うと
「付き合わなきゃ抱き枕にならないというから付き合った。でも別にキスもしなけりゃその先もするつもりない。何が悪いの?」
って感じで…申し訳ないけど、攻めが可哀想すぎました。
途中仲良くなった女の子が出てきて、その子と一緒にいるところを見て嫉妬して自分の気持ちを自覚…という王道の流れになるのですが、攻めの今までの尽くしようを考えると、もっとちゃんとデレて好きと言う気持ちを見せてくれないと、モヤモヤ残るな〜という感じではありました。
絵はとても綺麗で、キャラクターも良いので、気になるのはそこだけですかね。
もし続編があれば、気持ちの矢印が攻め→受けから受け→攻めになって、不安になったり、ヤキモチを妬いたり、攻めのことが大好きだよってたくさん表現している受けの姿がみたいですね。
小説家で自分勝手な受けの桐生
そんな受けに未練がありつつも疲れて別れを切り出した攻めの尽
別れてからも受けに振り回される攻めですが、ずるずる関係を続けてしまう自分にしっかり区切りをつけて、受けに別れを告げるシーンは安心しました。
このまま流されて復縁したら薄っぺらいなと思っていたのですが、そんなことはなかったです。
そして過去の軽いトラウマから気持ちを言葉にできない受け。
キッパリ別れを告げられてからも連絡しちゃったり、つい相手の好きなものを買ってしまったり、受けの方が実は未練タラタラなんですよね。
自分勝手さが別れを招いたことを自覚しているけれど、どうしたらいいかわからなくて、とにかく肉体関係を持ってズルズルと囲おうとする姿は少しイライラしました。
でもそんな自分勝手な彼が攻めに拒否されて傷つき、落ち込む姿は胸が痛むと同時に少しスカッともしてしまいました。この辺が受けザマァ感。
でもそんな受けだからこそ、勇気を振り絞っての最後のデートのお誘いからの〜泣きながらの「帰ってきて」が響くんですよね…。
これからは頑張れよ!上手くやれよ!幸せにな!
辛いシーンが多いわけではないけれど、これは所謂受けザマァ、それもかなり程良いザマァだなと、自分は感じました。
でも攻めにも受けにも悪いところがあって、それをお互いちゃんとぶつけて認めて、元鞘に収まる。
文章にするとよくある作品のようですが、そこに至るまでの経緯がすごくリアルで入り込めましたし、面白かったです。
なんとなく購入したのですが、大当たりでした。
興味のある方は是非!
最初はお互いが嫌いあってて…からスタートするBLが読みたくて、これに辿り着きました。
個人的にはめちゃくちゃ良かったです!
受けはとにかく涙脆くて、嬉しくても悲しくても驚いても緊張しても…とにかく泣きます。
でもこういう人意外といるんですよね。
私も緊張すると涙が出てきてしまうタイプなので涙腺が弱い描写に違和感はありませんでした。
そして攻めの冷たさたるや!良い!
これが求めてたものなのよ…と言うくらい好みでした。
性格の良い攻めより、好きな人にだけ優しい攻めの
最初冷たい→どんどん優しくなる
この過程が見たかったのでホント好み!
2人とも春樹さんが最初好きだっただけあって、男同士ってことには抵抗がないんだろうな前提として。
春樹さんの結婚によって同時に振られて、
最初は猫を通して関わるようになり、
そのうちに、泣き顔が可愛いな〜とか
コンプレックスを認めてくれる人だ〜とか
そうやって惹かれていって…
でもお互い不器用なだけに距離の縮め方がわからず、
モダモダするシーンもありながら、くっついて幸せ♡
その後もちゃんと初Hまで描かれているので、満足度は高いです!
仲悪いからのラブラブ過程が読みたかった私にとっては、大満足の1冊でした!
雄っぱぶフィーバータイム、ついに完結!
とても寂しいですが、最後はみんなで笑顔で終わることができたので、とても良かったです…!
実はヤマシマの本編の時から、ダイチの相手はなんとなくエイデンが良いな〜と思っていたので、エイデンENDで大喜びしました!笑
フィーバータイムの1巻の時はエイデンが全然出てこなかったので、これは予想が外れたなぁ…と、ちょっとションボリしていましたが、まさかの2巻でのゴールイン!
あとがきを読むと、イクヤス先生本人は最初からエイデンに決めてたみたいなので、先生と趣味が合っていたようで大変光栄でございます。
編集さんの気持ちもわかりますがね…エイデン、好き嫌いが分かれそうなところあるんで。
でもこの2巻で、エイデンの人間性というか、性格や考え方が掘り下げられて、意外とスパダリだったこともわかりましたし、みんなの愛するダイチのお相手として認めて貰えたんじゃないでしょうか?!
とにかく、ダイチが幸せで、笑っててくれたらそれで良いんです…。ホロリ
ダイチにとって、甘えることができてワガママが言えて一緒に遊べて、共に仕事もできて、包容力もある…そんな存在はエイデンだけだと思うので、末永くお幸せにね!
あと個人的にはダイチが雄っぱぶの人気No.1で、あんなにオラネコなのに処○ってところが最高でした。
処○厨じゃないつもりなんですけど、やっぱり初めてって響きは良いですよね…
ダリア10月号にもヤマシマ、エイデンダイチのラブラブな番外編が載っているので、気になる方はそちらも是非読んでみて下さいね!
ダメ男ホイホイな受けの佐枝と、
元ヤンで現在はウェディングプランナーで優しく仕事もできる攻めの桜輔。
利害の一致で結婚することになるんですが、そう思っていたのは受けだけで攻めは一目惚れでした。
好みじゃない攻めを受けがどう好きになっていくのかがキモになる作品のはずなのに、ダメ男好きな受けは攻めが元ヤンだと分かるとコロッと掌返しで好きになってしまって…。
正直がっかりしましたーーー!
攻めのことがもう好きになってて、「ダメ男じゃなくてもあなたが好き!」って自覚してからの元ヤンバレは全然良いんですよ!!
でも好きになる前に知ってそこから掌クルーしたら、結局攻めがじゃなくてダメ男が好きなんじゃん!
って、私は思ってしまいました。
しかも気になり始めるとかじゃなくて、そのまま好きまで行っちゃうのがなぁ…
その後どんなに麗しい絵でイチャイチャシーンがあっても「でもこの受けは攻めが元ヤンじゃなかったら好きになってないんだよなー…」というか謎の冷め方をしてしまい、楽しめませんでした。
元ヤンバレをするタイミング次第では、もっと萌えられたし評価も全然違いました。
残念です…。
ただ、導入は面白かったし、絵もとても綺麗なので、今後に期待はしています!
タイミングだけ…タイミングだけなんだよ…。
原作既読済みです。
原作は間違いなく神作品!
そしてこのコミカライズは、その神作品へと導く第一歩として、とても良かったと思います。
原作既読済みの私もとても楽しめましたし、とても苦しめました…(褒めてる。
松岡がついに寛末に正体を明かし、拒絶され振り回されるのがこの下巻のほぼ全てです。
葉子には「どんな君でも愛する」みたいなこと言っておいて、男(松岡)とわかったらアッサリ切り捨てる寛末には怒りを通り越してほとほと呆れてしまいますが…。
改めて思うのは、性別ってそんな簡単に割り切れるものじゃないのかもってことですね。
BLの世界では男同士という障害はアッサリと乗り越えてしまうことが多いので、「寛末ひどい!」って思いますけど、そもそも性格とか、過去とか、人間関係とか、そう言うことでもなくて、性別という根底そのものから覆されたら、そしてずっと騙されていたとわかったら、寛末みたいになってしまうのは仕方のないことなのかなって、大人になってから思いました。
松岡に騙す気があったわけじゃないから、複雑なんですけどね。
木原先生のリアルと言うか、一筋縄ではいかないこういった描写が大好きです。
ちなみにこのコミカライズは小説でも下巻の途中まで。その続きの「愛しいこと」からが寛末の酷さの本領発揮です(笑)
コミカライズということでうまく上下巻にまとめるため駆け足な感じもあって寛末の酷さはこの漫画の中ではあまり感じられなかったようにも思います。
先程も書きましたが、寛末が本当に酷いのはこのコミカライズの先からでして。
小説の下巻の途中から「愛しいこと」という所謂2章目に入ります。そこからが本番!
嘘つきは嫌いなくせに松岡に割と嘘つくし、とにかく松岡を振り回して逆ギレして振り回して姿消しての、それはもう酷い男です(笑)
でもどこか憎めない可愛さと、不器用ながらも一生懸命さを感じてしまうので松岡も嫌いになりきれないんですよねぇ。わかるよその気持ち。
だからこそ、最後の、小説下巻の166ページ以降が泣けるほど嬉しい…尊い…(細かくてすみません)
そこからだけ何度も読み返してます。逆にその前はあまりにも松岡が可哀想なので元気な時しか読み返せません!
松岡の愛情深さと言うか、一途さにも涙が出ること間違いなしなので、是非未読で気になるよ、という方にはオススメしたいと思います。
さらに続編の小冊子「愛すること」はヨダレが止まらないくらい萌えるのでこちらもオススメです。
ともあれ、犬井先生お疲れ様でした!
コミカライズ版として、私はとても満足でしたので、続きである「愛しいこと」もいつか読めることを祈っています。
木原先生ワールド最高でっす!
内容は他の方も書いてらっしゃるので割愛します。
萌評価ですが割と辛口なのでご注意下さい。
感想をつるりと。
まず最初に、面白かったです!それは間違いない!
メインCPはイケメンハイスペックソムリエの攻め梶と、腕は一流だけど料理以外は割とポンコツツンデレの受け近森。
この2人のお仕事BL…なのですが、とにかく「BLのL」に行くまでが長いーーー!
お仕事BLは大好きなので、お仕事描写がしっかりあるのは良いんですけど、読みたいのは圧倒的にBL要素の方なので、序盤は全然恋愛要素がない話数もあって…長く感じましたね。
なんとなく近森が梶に片想いしてるなー…ってわかる程度の描写はあるんですが、いかんせん全く気付いていない梶視点で話が進み、それが延々と続くのでいつ進展するの?と思いながら読んでしまいました。
これだけ分厚いのに、進展するのは中盤より後ろ。
しかも、梶が近森を恋愛対象として見れるようになるまでの過程が結構アッサリしてました。
個人的には、これだけ分厚いのだから、もっと序盤からガンガン進展して、紆余曲折を経て結ばれて、付き合った後の描写も割とあるのかな〜と期待していた分、ちょっとがっかりしました。
ゆっくりじっくり進むストーリーは好きですが、これはちょっとゆっくりすぎる印象。
続きが読みたい!と仰ってる方もおりますが、それは両想い描写が本の厚さに対して少なかったからなのでは…と思ってしまいます(個人の見解です)
もちろんお仕事シーン自体は素晴らしかったです。
腹ペコ時に読んだら間違いなく飯テロレベル!
でも残念ながら、グルメ漫画ではなくBL漫画を読みにきてるんだよなぁ…といった心境でした。
これだけ言いましたが、内容は面白かったですし、受け攻めどちらの性格も関係性も大好きで、だからこそ期待値が高く、よりもっとこの2人の恋愛を楽しみたかった、という感想でした。