原作既読です。原作コミックスの椎葉×耕平・美作×彼方カップルの話のうち、コミックス描き下ろし部分(結婚討論)以外がまるっと収録されています。
小冊子付きで購入したかったんですが、予約が間に合わなくて、特典なしでの購入です…ので、本編(+キャストトーク)について書きます。
もともとが電子コミックスということもあってか、いろんなエロシチュを軽~く楽しむラブコメという感じ。
…ということで、展開が急というか、突然のエロ展開wである意味ぶっとんでるなーと思うシーンもありましたw
「BLCDは絶対ストーリー重視!しっとりしっかりしたお話と恋愛の機微を楽しみたい…!」という方にはオススメはできないw
あと、今回2カップル登場しますが、なんと!受の方がおふたりとも今作が(ほぼ?)初メイン初受け…!個人的にはとてもよかった…!
おふたりとも(特に喘ぎがw)高音で可愛い感じ(でもしっかり男の子!)なので、『可愛い系の受、高音受けがちょっと苦手かも?』な方は、試聴がありますのでまず確認されるとよいと思います…
もともと鈴木さんのファンなので、初受け!のこの作品を楽しみにしてたのですが、期待をうらぎらない可愛さ…!ちょっと人付き合いが苦手な腐男子で、純粋で可愛い面のある耕平を熱演されてます…!
喘ぎも派手めなんだけど、叫び系でも一本調子でもなくて、息多めで上ずったりひきつったりかすれたり…でバリエーション豊かな?喘ぎでwエロかった…よかったw
花江さんもしっかりものでほだされやすい?彼方君を熱演されてます…!
ちょっと低めのお声で演技されてますが、絡みになると一転!結構高音で激しく喘ぐ感じでギャップに萌えましたwww
鳥海さん演じる椎葉は最初チャラ~い感じかと思わせつつ、不慣れな耕平君をしっかりリード!まぁ、安定の鳥海さんなので…
川原さんは、珍しく?高めのお声での演技で、安定のフェロモン垂れ流し系ボイス…!キャラ的には…先生、そんなことでいいんかい!と思わなくてもないですがw深く考えてはいけないw
そしてこのCDなんと!原作通り2カップルが同時に絡むシーンがあります…!しかも受け同士が兄弟!!最高!!
公式に4Pという説明がありますが、相手は固定されているので、どちらかというと見せ合いプレイに近い…もー!こういうの待ってた!!(完全に個人の好みの域ですw)
今回、カップルごとの別録だったようですが、それがわかっていても…よかったwww
あとは、原作読んでいる時点では、受け達のきょうだいの一華ちゃんがかなり出ばってくる印象がありちょっと心配してたのですが、CD版聴いてみて、一華ちゃん役の藤井さんの声質がキンキンしてなくて演技も自然だったからか、全く気にならなかったです…!
フリートークは鳥海さん・鈴木さん組、川原さん・花江さん組に分かれて計約8分40秒
わりとしっかり、本編の内容についての感想を語ってくださってますw
鳥海さん・鈴木さん組
「はじめて///」「有馬兄弟いいんかいそれで」「川原さん」
川原さん・花江さん組
「同じ事務所」「初!」「変態・花江夏樹」
だいたいこんな感じのトークでしたwおもしろかったw
「夜更けに花降る」「小夜啼鳥の夜」
根っからマジメな裁判所書記官の山田と一見怪しげな?隣人の高天のお話。2人の関係が進むのと同時進行で、山田の取り扱うある事件の真相も明らかにされていきます。
山田の生真面目っぷりが可愛いw
「明け方に止む雨」「少し戻って」
同時収録の「夜更け~」の受、山田の先輩である里村がメインとなる話。冒頭から…里村の弟が自殺した現場検証中に里村が駆けつけるシーンという、なんともショッキングな始まり。
弟が自殺した原因を探るべく、弟の生前の足取りをたどる里村と、里村を放っておけない結城。
ちょっとしたサスペンスのようですが、重すぎずサラっと読めました。
収録順はこちらの方が後ですが、あとがき?によると、時系列はこちらが先で「明け方~」→「夜更け~」という話の流れのようです。
カバー下「初対面の宵」は、山田と結城初対面で両カプが高天のレストランで一堂に会するという一幕w
以上2作とはまた違った世界観で展開する、「歌わない鳥」「風景画家と肖像画家」「鳥と木」
こちらは外国を舞台にした話。犯罪者の孫として周りから距離を置かれている男と、農場主の坊ちゃんのお話。深く壮大なお話です。ぜひネタバレなしで読んでくださいw
今までの佐田作品に比べると痛さダークさが随分穏やかです。
ものすごいトラウマとか、近しい人物が若くして死ぬとか、病的にストーキングされるとか、そういうことはありませんので、今までダークな作風かと佐田作品を敬遠していた方にも入りやすいと思われます。
しかし、やはりしっかり切なくて今回も泣かされてしまいました。
「ボーダー」
高校時代の同級生で友人の渡部と環。卒業以来、環が距離をおいているようで疎遠になっていて、環の居所を探していた渡部が、環があるゲイバーで働いてることを知り、会いに行くところからお話は始まります。
環はゲイバーで働いていて、高校時代からすでに渡部に思いを寄せていてゲイですがビッチなどとはほど遠いです。
地雷になりそうかなぁと思う要素は特になかったように思います。
二人の間のやりとりだけじゃなくて、渡部の職場である高校でのエピソード、家族の話がストーリーに深みを持たせています。
気持ちのすれ違い、ゲイであることへの葛藤、体を重ねることで環に惹かれていることをはっきり自覚していく様子…とても切なくて引き込まれました。
『自分の境界線は自分で決める』すごく印象的なセリフでした。
「揺れる境界線の上」
表題作「ボーダー」のカップルの共通の友人で、ゲイ嫌いな佐々木が受になる話。
お相手は佐々木の従弟の国見。国見は昔から佐々木に恋心を抱いていて佐々木も薄々気づきながらも気づかないようにしていたけれど、ある年末諸事情から佐々木が国見の家に転がりこむことで、今まで保っていた関係が崩れます。
人を選ぶかもしれない要素を列挙しておくと…
・佐々木はバツイチで風俗通いが趣味
・最初の絡みは一歩間違えたら強姦…テープでグルグルに拘束
・剃毛プレイ・放尿?シーンがある
・AVを見るシーン、デリヘル譲とラブホでプレイしたという描写がある
・回想で、学生時代に国見が当時の佐々木の彼女を嫌味で寝取った上に佐々木が事後を目撃
こんな感じでしょうか…
これでも既刊作品に比べるとかなりマイルドですw雰囲気的にもダークさはあまりないかと思います。
家庭の事情や周りの目、気づかないフリをしてきた自分の気持ち
佐田作品はBLドリームじゃなくてリアルな部分もまざまざと見せつけられる感じで、それでストーリーに深みが出ていてやっぱり好きです。
既刊作品で挫折した方にも、一度挑戦してもらいたい…切ない系が好きな方にはぜひおすすめしたい作品です。
『ごまかしきかないまがいもの』シリーズ3作
1話目が攻視点で、売り専ボーイと客として出会ってから本気になって付き合うまで。
2話目が受視点で、つきあうことになってからのお話。
3話目が攻視点で、2年後のお話。
あとがきによると、当初2作完結のつもりが3作になったとのこと。
【お金を払ってセックスする関係から本気になって付き合うことに】という個人的に大好物なシチュエーション!なのですが、ちょっと物足りない感じが…
1話目が攻め視点で、受が何考えてるのか、「大学の先生で出張風俗の客」の攻にどうして本気になったのかがちょっとわかりづらく、両想いになるまでの展開がちょっと急な感じがしたからかもしれません…
両想いになってからの話がむしろメインになっているのが、似たシチュエーションのものによくある感じwとはまた違っておもしろかったけれど、
両想いになるまでの部分も、もっとじっくりよみたかったなと思いました。
『バイセコージャーニー』前後編
BLではおなじみの記憶喪失もの…!ですが、旅先で一時的な記憶喪失になってそのまま旅行して記憶を取り戻していくという、ちょっと変わったシチュエーションで、おもしろかったです。
記憶をなくす前の2人の具体的な進展度とか、旅行に来た目的が最初は明かされずに徐々にわかっていくのでドキドキしながら読めました。
COLD3部作で透の友人として登場した楠田のスピンオフ。
前作の、特に3作目COLD FEVERでは重くて暴力的な描写が続く中、透の友人でよき理解者の楠田はいたって普通で常識的で善人で、もうなんというかCOLDシリーズの良心というか。おもーいストーリーの中、楠田君登場シーンがある意味癒しになってましたが、今回はそんな楠田君がメイン!もちろん透や藤島さん、あとは別スピンオフ?の「同窓会」の黒川も登場します。
お相手は、落ちぶれたw子役出身俳優の秋沢。
演技に関しては天才的だけれど、子どものころからずっと芸能界に身を置いていたたためか、基本的に世間知らずで思い込みが激しくて気に入らないことがあると手が付けられないほど暴れてしまったりする秋沢…なかなか強烈な個性の持ち主です
楠田は、役者としての秋沢の才能に惚れ込んでいきますが、恋愛感情が伴っていないのに、秋沢には自分が秋沢を(恋愛対象として)好きだと誤解させてしまう形になり、気持ちが追い付かないまま体の関係におぼれてしまうことに…
楠田が常識的だからこそ、後ろめたさを感じて葛藤します。
二人の気持ちのちぐはぐさがせつない。
特に絡みのシーン、何度も読み返してしまいます。
物語終盤、犬のように懐いて愛情を全身で向けてくる秋沢にほだされて、情もでてきたかな…というところでのto be continuedですが…
木原作品ですもの。このまま穏やかに収まることは…ないのでしょうね(笑)
続編でどんなどんでん返しと怒涛の展開が待ち受けているのかと打ち震えながらも、続きが気になってしかたありません!!
次回は今作の1か月後に発売のニューヨーク編ということですが、なぜニューヨークなのかwそして、ふたりの関係はどうなるのか…とにかく次作の発売を楽しみに待とうと思います。
元エリートだけど、激務で会社を辞めて清掃のアルバイトを始めた冴木。仕事先で大学時代の同級生の松永と再会することから物語が始まります。
同作者さんの既刊「オタクくんの憂鬱」の高垣が攻の松永の同僚兼高校時代の同級生として登場します。恋人の森久保さんもチラっと登場。
『監禁』とありますが、とてもソフト。松永が大学時代から冴木が好きで、再会によって気持ちが抑えきれず家に囲う?感じで、足首をロープでゆるーく拘束します。(切ろうと思えば切れる)
松永は特にヤンデレというわけではないし、ストーリー的にもダークさはなくて…
切ない片思い→気持ちを抑えきれず体の関係に→いろいろあって両想いという流れなので、ガチ監禁好きの方がダーク路線を期待して読んでしまうときっと肩すかしを食ってしまうかもw
<挫折したインテリ><Hでは乱れまくる>という個人的な萌ツボを突かれましたw
冴木はどちらかというと、【インテリ】にありがちな、高慢さはないので、『お勉強一筋で来たマジメくん』受という感じですが。マジメなのに乱れまくる!すばらしい。
エロシーンもばっちりエロく、思いが通じ合ってからは甘々です。
あと、個人的にヤマヲミさんのはっちゃけたあとがきが大好きw
個人的に萌えツボど真ん中で何度も何度も読み返してますw
もともと電子書籍として配信されていたマンガの紙媒体化とのことで、ストーリーじっくりというよりは、キャラ萌やシチュエーションを楽しむタイプの作品かもしれません。
しかし、ストーリー展開にも無理がなくとても楽しめました!
話と話の間にキャラクターの設定資料(年表・口癖など)が載っていて、しっかりキャラの設定がつくりこまれているんだなぁと。
名前に『東西南北』がそれぞれつく高校からの付き合いの4人組。東山×西門と北園×南です。
北園×南
欲望に忠実な南と、南に長年片想いしているクール(しかしむっつり)な北園。
古い付き合いの友人ヒガシとニシが付き合いだしたことで男同士のセックスに興味津々な南に、お試しHを口実に長年の思いを遂げる北園w
北園の南への甘やかしっぷりがすごいw濡れタオルで体を拭ってあげるとか膝枕で歯磨きとか、介護か!というほどの甘やかしっぷりw
東山×西門
男くささバツグンなバツイチ東山と、東山を高校時代から思い続ける西門。
西門のちょっとした策略にうっかりはまってしまっている東山w
東山もなかなかオレ様な性格してますw
もともと4人が友人なので、それぞれのカップルのラブだけでなく、友情の面からみても楽しい。(北園の南への思いを早くから見抜いてた西門と北園の会話とかw)
個人的なオススメポイントは、西門の策略による、東山×西門のセックスをのぞき見ながらの北園×南の絡み!!こういうの待ってた!!覗き見プレイ!
そして、個人的大好物な普段苗字で呼び合っている二人のHシーンでの名前呼びイベント!
絡みのシーンの見せ方が上手だなぁと…汁感や震えてる感がたまらなくエロいです。表情もえろくていいですw
たびたび読み返すお気に入り作品です!
弟に盗聴器を仕掛けるほどの歪んだ愛と執着、元カレからの性的暴力。
根は純粋な一面を持っているのにいろんな要素から歪んでねじれてある意味病んでしまったヨシキさんと、ヨシキさんに振り回される弟カップルをめぐるお話。
絵柄はなんだか懐かしい感じのタッチでビックリしたときに目玉が飛び出る昭和的表現がでてきたりしつつwストーリーは抒情的でポエミーな、今話題のいわゆるリリカルホモの分類にあたるのかなぁと思いました。
ゆったりしているかと思えば突然スピーディに超展開になったりと、独特のテンポでストーリーが進んでいくのと、個人的に身体的に傷を負うDV表現が苦手なため、今一歩ハマりきれなかった印象ですが、お好きな方はきっと引き込まれるのだろうなぁという作品です。
なんというか若いっていいな~。っていう感じの青くてもどかしくて胸がほんのりうずく、甘くてほろ苦いお話でした。
明るくてモテるのに鈍感で肉食「クロヒョウ」系後輩の山隈
暗くて目立たなくて草食系通り越して草っぽいのに実はバイトでエロライターやっている山隈の高校の先輩である目白
双方さぐりさぐりで触れると壊れそうな関係続けていた二人ですが、実際些細なことで壊れてしまって、離ればなれになり…
ちょいちょい小ネタ(目白の妄想?で『株で60億もうけた男が初恋の子をうんぬん』←それ「悪人を泣かせる方法」wとか、『勃起したときもっこり!ていう昔のマンガ』←これは懐かしの「シティ○ンター」ww)とかがはさんであってwクスっと笑えるポイントもありつつ、全体的にはまったりとした初々しくも甘酸っぱい初恋のお話を楽しめました。
目白が独特の感性の持ち主でおもしろかったw
脇の名島と古賀がスピンオフ感満点だなぁと思いながら読んでいたら、実際今、名島×古賀で雑誌連載中なんですねw納得!