アニメイト12p小冊子は、20巻の小野寺律の場合NO.38の続き。
本編でやっと素直に好きだと告げて身体を重ねた、そのあとのお話です。
夜中に眠れなくて律がキッチンで水を飲んでいると、高野さんも起きてきて、それで二人で他愛のない話をするのです。
これまでセフレみたいなものでしたが、新婚初夜だと思ってください。甘ったるくて可愛いです。
律が自分の非を認めて謝って高野さんも謝って、お互いに態度や話し方やらを改めて仲直りしようとするのが可愛いし、高野さんが素で驚いたことに律がむくれるのもお約束で、なんだか延々見ていられます。
表紙は特装版の方の20巻の表紙と同じイラストで、背景違い(ブルーペース)です。
特装版小冊子は、小野寺律の場合(10ページ)、木佐翔太の場合(10ページ)、羽鳥芳雪の場合(6ページ)、横溝隆史の場合(6ページ)の4編収録。
ゴミ屋敷を片付ける高野さん、事後の寝姿をデッサンされてた木佐さん、サプライズで旅行プレゼントのために締め切りを前倒しした吉川千春先生、横澤さん家に遊びに来た桐嶋編集長。が楽しめます。
個人的にはやはり、0日で浮かれているとしか思えない高野さんですかね。高野さんらしくない行動も、「これは仕方ない」と許してしまえます。だって0日だから(笑) 片付けを終えて部屋がきれいになってから始めた方がいいとは思うけど、仕方ないですね0日だから(ループ)。
表紙も裏表紙もうさぎです。
とうとう20巻です。そしてとうとう帯に「恋に堕ちるまで、ついに0日。」と書いてある。
やっときた0日! (しかも、落ちたでも墜ちたでもなく、堕ちた……)
私は勝手に、0日になって完結巻と思っていたのですが、どうやら違いました。続巻出るみたい。同日発売のエメラルドにも掲載されて次号予告にもタイトル表記がありました。
それにしても、大変めでたいです。ようやくです。いやもう見えてはいたのです。律がいつ、どういう形で素直に言葉にするんだろうと。
本当にするのか?と疑ってもいたくらいでした。
高野さん良かったね、この物語を高野さんの受難の日々だと私は解釈しているため、両思いになって浮かれた行動をちょこちょこ取ってることについても、「あーもうこれは仕方ないよ」とかなり甘めに許容している次第です。(社内恋愛についてはわりと厳しめな○○警察が脳内に出動することが多い私でも、高野さんについては気の毒過ぎて、仕方ないが勝ってます)
作中で、「あれから一年」みたいな科白があり、い、1年ですとっ?!!と結構な衝撃弾を喰らいました。
作画については律ちゃんの顔がコマによっては面長になり、高野さんが可愛くなってて、あれ?と思うことも増えました。密かに気になっています。
雪名くんと木佐さんのお話は、こちらは安心安定のCPなので、いつものように楽しみました。
それにしても月刊誌作るの本当に大変そうですね。と毎回思っています。
ルチル文庫「ぼくは恋をしらない」(灰汁島セイ×瓜生衣沙)シリーズの番外編を集めた同人誌。4本収録。
・「あけましておめでとう」
10年前は心穏やかに見られなかった、恋人同士のディナーデートのCMを、時が経って恋人が出来た今は懐かしく思えるし、今は初詣デートどうしようかなどと二人で相談している、砂糖を噛みしめるような甘いSS。
・「八郷創成は自由である」
「こじらせ作家の初恋と最愛」に登場した、コミュ障で誤解を受けやすい若手俳優の八郷創成。
彼の葛藤や周囲の人達とのやり取りをモノローグで描いたSS。
読めば読むほど八郷くんは生きづらそう。
・「こじらせ作家の恋人はやはりこじらせている」
表題作ですね。収録作の中で一番ページ数が多いです。
灰汁島先生大ファンの瓜生衣沙くんが、灰汁島先生デビュー作の初版サイン本&初回特典小冊子がネットオークションに出ているのを見て、逡巡しながらもポチリ、結果詐欺にひっかかってのあれやこれやが描かれています。
こんなに慎重で危機回避能力も優れていそうな衣沙くんですら、魔が差す瞬間がある。
予てから欲しいと思っていた垂涎の的を目にすれば、誰でも罠に引っかかってしまう。充分に気をつけていかねばなりません。
ということを思い知った本作。いや、メインは違います。お話のメインは、珍しく落ち込む衣沙くんを慰める先生と、いちゃラブです。
・「222の日」
2月22日は猫の日! をテーマにしたオムニバス。
「ねこみみ臣」「ねこみみ瓜生」「ねこみみ未紘」です。タイトルのみで説明不要と思います(笑)
かわいいです。
という詰め合わせでした。書き下ろしが多いです。
作品(シリーズ)がお好きであれば楽しめると思います。
本編がとても面白くて気に入ったので、有償特典小冊子付きを買っておいて本当に良かったと心から過去の自分に感謝しました。
志村先生のマンガ3ページ(テーマ:NG仕事)と、一穂先生のSSが5ページです。読めてしあわせです。
NG仕事の内容はネタばらしも甚だしいので詳しく書けませんが、飯田さんのNG仕事についてです。小峰くんの反応がガチで受けました。
SSの方はですね、少し語ります。
もとより一穂先生の小説(一般文芸の方)で「パラソルでパラシュート」というお笑いの世界を舞台にした作品がとても好きなのです。
「オンリー・トーク」の小説版が読みたいとすごく思っていました。そこへ来てのこのSS。嬉しくないはずが無いのです。
SSの内容は、飯田と小峰のLINE→電話のやりとり、劇場での青井さんと小峰のやりとり、飯田と小峰のおうちデート。
なんて盛りだくさんなんだ! 本当にありがとうございます。
まずのっけから個人的にノックアウトされたのが、小説は三人称で書かれていたのですが地の文では塔と彰良だったことです。小峰と飯田ではなかったことです。
衝撃でした。なぜなら本編では二人とも苗字以外で呼ばれていなかったからです。
いや、勿論科白では、本編と同じですよ。「小峰」と「飯田さん」ですよ。勿論勿論勿論。これは地の文のお話です。
ほんとにびっくりしました。想像もしていなかった。
そして、小説だと会話がやたらに生っぽい。覗き見感が半端ないです。なんだろう、なんでこんなに背徳感があるんだろう。
青井さんもマンガよりも小説の方が、女子ーーって感じがします。不思議です。悩んでいる青井さん、撫でくりまわしたくなります。
というわけで、番外編SSをスルメのように噛みしめて幸せいっぱいになりました。本編とセットでなくても大丈夫な物ですが、本編を気に入った方で一穂先生のファンの方には是非にこのSSを味わってもらいたい気持ちです。
おもしろかったです! な、なにから書いたらよいのかしら。
6話しかないのに2時間超の映画を見たような気分です。
一穂ミチ先生がマンガ原作を担当した作品。コミカライズではないです。
主人公はデビュー5年目の漫才師、コンビ名「駅徒歩5分」のボケ担当、小峰。
小峰はコンビ名「他人の不幸」の飯田に憧れ続け、なんならその人に近付くために芸人になったような、つまり彼にとって飯田は人生を変えた男なわけなのです。
眺めるだけ(というか小峰は執着気質なので番組・配信・雑誌は勿論徹底的にチェックしている)の雲の上の人である飯田と直接話す機会があり、「なに、俺もう死ぬの?」と内心で叫んだりします。小峰はポーカーフェイスなので、内心の動揺やら絶叫やらが全然おもてに出ないので、飯田はまさか小峰が自分に好意的であるとは全く思っていない。それが気の毒でもあり面白くもあります。
こじらせている小峰が、ものすごくものすごく可愛いです。志村先生の絵柄によって可愛さが増し増しになっています。
読んでいるこちら側は、心の中の叫びや回想シーン等で小峰の気持ちに寄り添うことは容易く、共感しながら、なんなら飯田は小悪魔なのかとまで思いながら読んでいきました。
この作品の心憎いのは、飯田の心情が、相方である小松崎と居るとき、一人で居るとき、小峰と居るとき(=小峰の目を通して)、色々な角度から描かれるので、視点は小峰単独なのに飯田の気持ちも分かってしまうところです。
ベテランで人気者で後輩にも慕われている(小峰みたいなガチファンも多い)飯田だけど、べつに俺様ではないしベテランなりの悩みもあり、優しかったりドライだったり、大人だったり子どもみたいだったり、たくさんの面を見せてくれて、しかもとても魅力的。弱いところひっくるめてカッコ良くて色気がある。惚れられるのがすごく良く分かります。
こうしたキャラクターの魅力はさることながら、ストーリーも、お笑いの賞レースを通して、勝敗や周囲の評判など、そういう世界観をきっちり描きながら、恋愛面も丁寧に仕上げていっています。
もうずっと目が離せませんでした。小峰が揺れているのは勿論ですが、飯田の揺れ動きも分かります。気の迷いや適当に手を出したのではないことも、これまでの経緯や布石やらで分かる。
決して多くはない二人のやりとりも、周辺の人間模様も、なにもかも手を抜かずに描かれているのに焦点がぶれていなくて、本当に楽しくて良い作品でした。
電子バースという設定。オリジナルとのこと。
高まる感情エネルギーを実世界のエネルギーに還元できる「フィラメント」と、フィラメントの還元したエネルギーを管理・調整・出力補佐できる「アンカー」の2種類の新人類が、普通の人間の他に生まれる、という設定。面白いですね。
主人公のサネヨシがアンカーで、カグヤがフィラメント、二人とも高校生。
何度も壊れた地球が舞台で、計画停電などをしながら生活している中、こうした新人類に頼りつつ電力供給を図っているのです。
カグヤがビッチなのも、サネヨシが童貞(だった)のも対照的でよかったです。
公的な理由があるとはいえアオカンだったり人に見られながらだったりというのは、ハードル高くないのかなとサネヨシに同情したりしつつ、でも途中から考えるのをやめました。
夜景がとても綺麗です。
身体からはじまった関係が、今後変わっていくのかどうか、カグヤの気持ちが変化していくのかどうか気になります。
同人誌で3巻まで出ています。商業化決定とのことです。
PSYCHOPATHIC KILLER×GLUTTONOUS KILLER と副題が付いています。
殺し屋CPのお話です。
元医学生のエイゴ、生と死の狭間に立ち会い、人が(というより人体が)生命活動を停止する瞬間に思い入れがある危ない人。加えてセツナが好き過ぎて、セツナに食べられることを至高と思っている、やっぱり危ない人。
セツナ、やせっぽちの大食らい。人体も食べかねない(エイゴに拾い食いするなと言われてるので実際食べてる?)。エイゴの作る料理が好物。自分がエイゴを飼っている認識でいるし、殺しの腕はエイゴよりも上。
1巻では2人の関係性に焦点があたっています。巻末に1年前の二人の出会いが描かれます。
ストーリー展開はあまりありませんが、キャラクターが特殊なので、その辺りを表すだけで結構ページが割かれてしまう印象。
テンポがいいのですぐ読み終わってしまい、続きが読みたくなります。さすが鳥丸先生。
二人で組んで仕事を請け負っているのかと思っていましたが、1巻では単独行動ですね。
それと、殺しを終えた後、後始末をする掃除屋さんが居るのですが、彼の心労が心配です。
電書でも読めますが同人誌は表紙がメタルペーパー。タイトルどおりキラキラしています。
高校受験の日の朝、第一志望校の近くで豊樹は交通事故を目撃する。はねられたのは別の学校の学生で、豊樹は救急車を呼び警察からの事情聴取にも応じ病院にも付き添っていったため、受験することが出来なかった。
その後、幼馴染みの洋平と同じ高校に入学した豊樹は、事故の怪我で入学以来休んでいて5月に復帰したクラスメートが、受験の日に自分が助けた相手だと分かる、というお話。
この表題作のほか、続編やらSSやら全部で6編収録。連作短編集。
というわけで、ピュア中のピュア。真っ白なピュアッピュアな光線を浴び続けました。
めちゃくちゃ可愛いです。可愛いだけでなく真っ白です。
自分は相手を好きなのか、この好きはちゃんと恋愛の好きなのか、付き合うってどういうこと。
悪い人は一切登場しません。穢れた大人も登場しません。ピュア男子を愛で、感情に寄り添います。
初めてのエッチよりもファーストキスの方が尊すぎて、赤面ものでした。ひー。
クリスマス会にお泊まり会。なんなら二人で勉強したりする。喧嘩して、謝るために夜会いに行ったりする。
青い春が眩しいです。
大学生になっても大人になっても一緒に居る。そういう奇跡のような関係性の、はじまりの物語。
ちなみに缶のドロップが登場しますが薄荷の扱いに泣きました。薄荷はハズレじゃないよ当たりだよ(←薄荷好き)
BLアワード2025のBLソムリエ部門大賞、ときけば、もう読むしかない!と購入。
面白かったです。
建設会社の開発事業部長(社長の弟)の梶と、梶にスカウトされた訳ありの如月(親がいなくて弟を支えてる)のバディ物。
如月のスペックがハイレベル過ぎて、こんな有能な人が右腕だったらそれはもう手放せないだろうなと。
この二人の関係性ですが、作中でも梶が言ってますが、距離感がものすごくちょうどいいのだと思うんです。
最初こそお金だけの繋がりのように見えましたが(高額バイト)、回を追うごとに信頼関係が窺えて、だけどべたっとしていないというか、いかにもビジネスライクのように見えました。見えたし、おそらく梶がそう望んでいるのを察した如月が、それに応えていたのかもしれないです。
ストーリーが文句なく面白いので、BLだということを忘れていまして、story5の展開に「えーっ!」と叫び、「あ、そっか、そういえば」と思うなどしました。
鈍感な梶もさすがに気付かされたので、下巻で二人はどうなってしまうかな。進展は楽しみですが心配でもあります。
如月兄弟も、梶兄弟も、兄弟仲がいいのが良いです。
それぞれ背景が異なるもののどちらも訳ありで重たそうですが、仲が良いから協力し合えそう。
こちらの方も下巻の展開に期待です。幸せになってほしいです。