『居場所』とはどこか。
『神』とはなにか。
2人きりの旅。
2人きりの世界。
罪と赦しについて考え、自身を責め悩むアレンを解放してやりたいと考えるヘイデン。
そんなヘイデンにも暗い影を落とす過去。
互いの罪を、闇を償うべくして2人の安息の地『居場所』を探し求める旅。
正反対なようでいて、似ている
それでいてまったく似ていない2人が心を通わせていくその過程にすら涙ぐんでしまう。
ずっと箱庭(父)のなかで生きてきたアレンに世界を見せたくて連れ出したヘイデン。
世界を見ぬままに世界を捨て、ヘイデンを愛し共にあろうとするアレン。
そんなアレンの想いを汲み、ただ彼の傍にいようと望むヘイデン。
互いが互いの全てであり委ね寄り添う…簡単には愛と呼べないこの感情には、なんと名前をつけるのか。
決して明るいストーリーではないはずなのに、なぜか心温まる不思議な作品でした。
まるで絵画のような美しい扉絵をみるのが楽しみで、ページを捲る手が先走ってしまいそうなほど。
仄暗くも美しいストーリーと
美しいイラストのマリアージュに終始心を打たれまくること必至。
この作者様の他の作品がはやく観たいと切実に願っています…