タイトルの通りかなり歳の差のある、年上攻めなので好みじゃ無いため少々不安はありましたが読んでみました。
表紙の男の子あつきは15歳で、このまま恋愛関係になってHなシーンがあったりしたらどうしよう…と思ってたんですが、その心配はありませんでした。
愛されずに育ち、母親の代わりに育ててくれた祖母さえも亡くしたあつきが引き取られた、血の繋がりのない叔父優に惹かれる物語でした。
2人だけの世界で、そのまま2人だけで生きていくっていう物語であれば、大丈夫なんかな…って心配になったと思います。
あつきが優の元を離れて、大学でいろんな出会いや体験をした後も、優に会いたい、大好きだと思っていてくれた事が嬉しかった。
描き下ろしでHのパターンかな、と思ってましたが優がリアルな45歳で笑いました。
ちょっとあつきが可哀想だったけど。
強引にあつきから襲うパターンも見たかったです。
酒蔵の息子と納豆製造会社の息子のお話。
とても面白かった!
納豆菌がそんなに強い繁殖力を持ってるなんて知らなかったし、酒蔵にとっては天敵だったなんて自分にとっては新発見でした。
それにしてもパッケージの上から触るのもだめなの⁉︎ホントだったら、酒蔵の蔵人たちは食事にも気をつけなきゃなんだねぇ。
防護服で酒蔵見学は吹き出してしましました笑
だとすればこの2人って、結ばれてはいけない関係では?
キスとかHとか大丈夫?
初キスシーンがめっちゃ萌えポイント高かったです。
本館的な酒造りシーズンを前に触れたい、触れられない葛藤が焦ったくていいですね。
どういう風に決着をつけるのか、ハラハラいたしましたが、そういう事になったかぁ〜。
日本酒を飲まないから分からないんだけど、納豆って合うのかな?ビールは口の中泡泡になるんだよね。
宮田先生の絵が好きで、作者買いしてます。
幼馴染の千紘にとって、自分は特別だと思ってたけどそうじゃないと知って距離をおいてしまった壱成目線から始まる再会のお話。
千紘が同級生からも後輩からも一目置かれる"すごい人"感があまり伝わって来なかったかな。
勉強が出来て、人気者の面倒見のいい先輩…くらいにしか見えませんでした。それって十分"すごい人"なのかも知れないけども。
2話の終わりから千紘目線に変わってきて、千紘のトラウマだったり、壱成への気持ちが分かってきます。
常に理想的な自分でありたいとか、弱い自分を見せられない人って生きづらそうだし、触れ合う事に臆病で付き合う資格が無いって考えてる千紘は気苦労が多そうだ。
そんな感じなので、振られてもぐいぐい行ける壱成で良かったなと思いました。
千紘もそれを期待してたんよね。
2人なら末永く付き合っていけそうな雰囲気を感じました。
初読みの作者さんでしたが、試し読みでひろの可愛さにやられ即買いしました。
どうしても子育てBLとか同性婚カップルBLにはリアリティを求めがちになってしまうんですが、子育てのツラい部分もちゃんと描かれていて、作者さんは子育て経験者なんだろうなと勘違いしちゃいました。
泣き声フローチャートも、案外男性カップルは作りそう…。
奈央の母親についてですが、安易に再会して和解〜みたいにしなくて良かったと思います。
夫婦(夫夫)だからと言って、触れてほしくない事、掘り返されたくない事だってあるよね。
普通を押し付けられたくないのに、相手の事となると間違えてしまう。
これから幾度となくこういう出来事があるんだろうけど、それを乗り越えて絆を深めて欲しい。
子育てとなると、正解はなくて間違ってることさえわからなくなるだろうけど、とりあえず子供が笑ってればそれでOKくらいののんびりさでやれれば良いなぁ。
ひろに癒されただけじゃなくて、色んなことを考えさせられたり気づきがあるお話でした。
女子が苦手なDK柏木と瑞稀が女子避けの為に付き合ってるふりをするというストーリー。
付き合ってるフリのお話は結構たくさんあるので、同じような内容になりがちかなと思うんですが、柏木と瑞稀のキャラクターが無邪気でおバカで愛おしいので他作と混同するこてはないですね。
柏木は女子に不人気なだけで、そこまで隠キャ感は無かったですが。
相手が瑞稀なら結構フツーだし。
サラッと名前呼びしちゃう辺りはもう隠キャのいの字も感じませんでした。
下の名前呼びはあだ名呼びよりハードル高いと思うんだけどな。
かと思えば初デートでガチガチに緊張しちゃう柏木も可愛かったです。
プラネタリウムでカップルシート予約してるし、色々ギャップありすぎて気持ちが追いつかないよ。
2人の何処がいいかと言えば、欲情に惑わされるとかではなくて2人でいると楽しい、落ち着くっていう感情から本当に好きになっちゃったという段階を踏んだ恋愛が高校生っぽくて良かったです。
初Hもおバカで初々しくてしっかり愛し合ってるのが伝わってきてキュンとしました。
描き下ろしもお互いへの愛おしさが伝わってきました。
2人が大人になってからのお話も読みたいなぁと思いました。
3編のリーマンBL短編集でした。
・八方美人タイプ年下ワンコ×物言いキツめ年上眼鏡
・一途年下ワンコ×脱サラ喫茶店マスター
・面倒見良し先輩×尽くし系後輩
の3種盛り。
どれも歳の差アリのお仕事BLです。
どのお話も仕事の事もしっかり描かれてるし、仕事場で安易にサカったりしないので安心して読めましたが、アッサリと読み終わった印象でした。
短編だからなんでしょうけど、少し薄味だったかな。
3つの中で1番好きなカプはワンコ×マスターかな。
短いながらもHもあるし、マスターの長髪ヒゲ眼鏡が素敵。
まぁ短髪ヒゲなしの方が私も好きだけどね。
彼氏の好みに合わせて髪切ってヒゲも剃ってくれるアキちゃん可愛いな…と思いました。
短編集でしたが、どれも面白かったです。
それぞれのキャラ、設定のバラエティが素晴らしい。
どのお話も短編で終わってしまうのが名残惜しいという気持ちにさせられました。
表題作について書きますと、女装萌えはしないのですが好きな人のためにという口実で女装する男子のお話で、その健気さにキュンとし、切なさにキュッとなり、時々クスッとなり色々な気持ちになりました。
男子感を損なわない不完全な女装っていいな、って思いましたね。
どのお話もコメディ要素があるんですが、ko先生のユーモアセンスが滲み出ており楽しませていただきました。
あとがきもさり気なく面白かった。
そしてカバー下のそれぞれの嫁(受け)の女装がまた面白可愛かったです。