ミルク噴射系BLといえばバーバラ先生の「下僕には極上ミルクを」が傑作だと思うのですが、この作品はそれにオメガバの味付けを施したような感じで楽しく読めました。
ただ、受けがオメガなので、おっぱいからミルクが出るのは、そこまでおかしなことではないのかな?と感じてしまい、個人的には「下僕には〜」ほどの強烈なトンチキ感(いい意味で)は感じなかったかも。
よく言えばオメガバースの世界観に、おっぱいミルクを出せる男性、という存在がマッチしている。もうオメガバの受けは、全員デフォルトで噴射できるようにしようか(暴論)。
中盤、攻めと受けがなかなか心の距離が縮まらないのがジレジレします。攻めはめちゃくちゃ矢印出してるのに、受けがつれない態度なのがもどかしい! 夕食の誘いを断られた攻めが、本気で凹んでるのがかわいそうで可愛いかった。
受けは遅咲きのオメガだからというだけでなく、育ってきた家庭環境生い立ちからも、素直に愛されることに慣れない、というのがあって、そのへんの事情はちょっと切なかったです。
だけど攻めはずっとブレずに受けを大事にしよう、と思っているのが伝わるキャラなので、溺愛攻めが好きな方は大満足できる内容だと思いました。
タイトル通り、少年モノ✕花嫁Bモノかつ忍者モノで最後まで面白く読めました。
萌え的には王道なカップリングで目新しさはないものの、俺様系攻めと健気受けがお好きな方にはドンピシャだと思われます。
おおまかなストーリーは、特殊能力を持った受けがその能力を狙われ、敵対勢力のリーダーの花嫁に…というドラマチックなお話。
カラダをモノにされるとその力も転写される、ということで、精通すら未経験なウブでおぼこい受けが、無体なことを色々されちゃうのでワクワク…いえ痛ましいです。敵に捕らえられた受けが触手的なモノで陵辱されるシーンも読み応えがあり、大変ウハウハ…いや、かわいそうでした。
攻めは一見傲慢俺様系かと思いきや、話が進むにつれて、なんかデモクラシー的なアレコレを色々と考えている案外硬派な人なんだということがわかり、受けが好きになるのも理解できる。アホな私にはこういうデモクラシー的な何かはピンと来なかったが、来ないながらも、最後には攻めいいヤツじゃんと思えた。
奈良先生の表紙も挿絵もすべて美しく、話の雰囲気にベストマッチ。スマホのちっこい画面を拡大してじっくり凝視しまう。買える方は紙本で見た方がより楽しめそう。
夜光花先生の作品の中でもトップクラスに好きなCPなので、このシリーズの続きが読めると知った時はうれしくて小躍りしました!
小山田先生の西条はクールだし、歩はホワンと可愛いし、期待を裏切らないラブラブ&甘々てんこ盛り。あ~幸せ。そしてなんと、4冊目もあるとあとがきに嬉しい一文が! やった〜。
西条は相変わらず口が悪いけど歩のことを愛していて、歩も相変わらずのほほんと、幸せいっぱいに暮らしている。でもある事件をきっかけに、自分の能力について、将来について真面目に考えることに。
普段は甘いセリフなんて言えない西条が、いざ歩と離れるとなると心乱されてしまう。その様子が切なくも、ちょっと可笑しくて。
修行を終えた歩がどんな風に成長するのか。西条は浮気せずに待っていられるのか(笑)。楽しみに待ちたいと思います。
のみ✕しば最新刊。相変わらずの初々しさ、隙あらばイチャイチャラブラブのバカップルで、読んでるこっちが照れちゃう。今回もニヤニヤが止まらなかった!
3巻の見どころは、やはり柴ちゃんの片想いこじらせ系幼馴染み、玲央くんの登場&退場かな。
そして、玲央くんの回想で出てくる柴ちゃんの幼少期がマジ天使。予想通りとは言え可愛い過ぎて、そりゃあこんな子がそばにいたら、男とか関係なく好きになっちゃうよなあ、とつい納得しちゃう。
ところで肝心の野宮との進展具合ですが、もう3巻めなのに。というか何と言うか、まあ想定の範囲内とは言え、
今回もまだ、最後まで結ばれてないわ…。
まあ今回お泊りイベントもあったし、かなりいいところまではいったよね(ありがとうございます)。でもいつもいいところで邪魔が入るというね…。
ていうか、引っ張れば引っ張るだけこっちの期待度爆上がるけど大丈夫か?(笑) すっごいいいところで終わってるけど、この流れならなんかもうこれ、最終回までないんじゃねえか? また寸止めのまま終わっちゃうんじゃねえか? そんな不安がそこはかとなくこみ上げる私…。
野宮も柴ちゃんもその気はあるのはわかるのだが、やはり根が純粋ないい子たちなので。この二人が可愛ければ可愛いほど、自分の心の汚れっぷりを再認識させられた最新刊。
警備会社勤務の変態✕エンジェル投資家の変態という奇跡のカップリングですが、明るく楽しい変態です。笑えます。
というか、のっけからおしっこです。
碗先生のお話ではド定番ネタですが、おもらしというか、いや、もう、まんま、おしっこです。苦手な方は回れ右。ていうか、何も飲まなくても(笑)。
そんな感じの始まり方なのでなかなかのインパクトだが、可愛い受けと面白い攻めのやり取りが笑えるのでサクサクっと読めちゃいました。
受けをホンモノのエンジェルだと勘違いする攻めも、これまた可愛い。勘違いした時にはすでに恋に落ちちゃってたんだろうなと、笑いつつもほっこり。不器用なふたりの距離の詰め方にほのぼのします。
後半、受けの過去はなんか結構重い話なの…と思いきや最後にまた笑かしてもらいました。
おしっこ好きな方、最後までハッピーな気持ちで読めるのでぜひオススメ。碗作品名物の(?)パンツ履いたままのホニャララ、腸内洗浄もありますよ。
バーバラ先生お得意の、怖くない監禁陵辱モノです。ラヴァーズ文庫の「愛炎の檻」とか、ああいうテイストがお好きな方は楽しく読めるのでは。
冒頭、受けが連れ去られ監禁されるまでの流れはなかなかのぶっとび具合。
だけども実際は、受けは変態さんで拘束されて犯されるシチュに興奮してるし、攻めはもともと受けが大好きで、密かにムラムラしてたくらいなので必然的にどんどん甘くなっていっちゃうという、なんちゃって陵辱モノという感じ。
それだけならただ「ふ~ん…」となりそうなものだけど、監禁されるきっかけとなった背景の事件もしっかり書かれていて飽きない。最後には「な、なんかいい話だったわ…」という読後感になるから不思議。
バーバラ先生のこういうお話は安定感があってプレイも楽しいので癒やされるけど、いっそもっと振り切って、グッチョングッチョのネットネトに痛めつけくれてもいいのよ、と時々思わなくもない。
Kindle版表紙絵あり、挿絵なし。
平河寮シリーズの一冊ですが、シリーズの中でも…いや、かわい先生の作品の中でもかなり好きなお話。
高校時代、お互い淡い想いを抱いていたにも関わらず、一線を越えられないまま疎遠になっていた二人の再会モノで、こじらせ系や両片思いが好物な自分にはドンピシャでした。
グッときたのが、大人になって再会した二人がはじめて身体を繋げるまでの流れ。
お互いを意識していたのを薄々わかっていたのに、一步踏みこむ勇気がなかったあの頃。
親友として大切にしていたからこそあの頃できなかったことを、大人になった今は、酒を呑んだ流れでやすやすとできてしまうもの哀しさがなんとも言えず切ない。
高校時代の受けは、攻めに壊れもののように大切に扱われていたのにも関わらず、今となってはロマンチックのカケラもない、簡素な官舎の自室でなし崩し的に抱かれることになるという…。
こういうことができるようになるのが、大人になるということなら、大人の恋愛なんて所詮チープでつまらないものなんだなあ…という哀しい気持ちで読んでいくと、後半の攻めの変化に驚かされて。
個人的に「受けが大好きなのに想いがうまく伝わらなくて焦れる攻め」というのがツボなので、この後半の流れもすごく良かったです。
Kindle版は表紙絵あり、挿絵なしでちょっと残念でした。
私、このシリーズの攻めがすんごく好きなんです。というか、この攻めの眉毛が好き。
前作、「俺しか知らないカラダ」未読の方、ぜひ本作と合わせて読んでほしいです。もう攻めが出てくるシーンでは、眉毛にしか目がいかなくなるから…。ていうか、こんなにBLの攻めのキャラデザで、眉毛の造形に気合いが入ってるキャラって他にいないのでは。唯一無二の個性的な攻め、最高。
受けは相変わらずエロいです。というか、予想の10倍エロくなってて、なんだか遠い目になりました。おばちゃん、君がこんなことやあんなことまでするなんて思ってなかったよ…。もう終始トロ顔しかしてないじゃん。
壁になりたいとか天井になりたいとか言ってる場合じゃない! もう私は攻めになりたい。攻めの眉毛の一本でもいいから。
薄井先生、次回作はリーマン編でひとつどうですか。新婚生活編でも構いません。
便利屋の社長にこき使われ、挙げ句カラダの関係まで強要される借金を抱えた受け…というとハードな展開を想像しますが、そこは安心&安定のイクヤス先生。
今回もハートウォーミングなお話で、ドエロいように見えて、実はピュアで一途なキャラクター達にほっこりしました。
受けと攻めは2歳差の幼馴染みで、ちょいちょい語られるショタ時代がまた良い。
2人の思い出の夏祭りや、だんだん疎遠となっていく過程が切なくて萌えました。
イクヤス先生のキャラは一途でブレてなくて、脇役達も嫌な人が出てこないので、安心して読めるのがいいです。一見クールな攻めの、意外な執着にもグッときました。
ラスト近くで、もう可愛くなくなったことを自覚してるオヤジ受けに対して、攻めが言うセリフが深い…。
それから、シリアスシーンも合間のちょっとしたギャグも好き。特に受けの雑な誘い方がツボで吹きました。
ガチムチ&オヤジ&幼馴染みモノがお好きな方にぜひぜひ読んでほしい。
おじさま好きの方は勿論、初めておじさまモノを読んでみたいと思ってる方にもオススメできるシリーズです。
絵がいい意味でリアルさがなく、渋さというより、中年の可愛らしさが滲みでていて読みやすい。このクセのない絵柄で、若者とのカップリングじゃなくおじ同士というのが自分的にはポイント高い!
前作では、日常だけじゃなく、キャラの背景も知りたいとレビューした私。今作はその、この人たちのこういう部分が知りたい!と思っていたところが描かれていたのでとても満足だった。
双方の視点からじっくり描かれた馴れ初め編は必読。いい歳の大人同士で同性同士の恋の始まり、進展具合など、心理描写が丁寧で説得力があり、思わずキュンキュンしてしまう。
当て馬もライバルも余計な女性キャラも出てこない、平穏な世界はそのままに、さらに深まっていく二人が見られて幸せな気持ちになれる良作でした。