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rankeikan no ryoshuu
建築家饗庭蓮シリーズ第2弾。
といっても、舞台が饗庭が建てた建造物というだけの繋がりなので、これだけ読んでも全然問題ナシ。
絵師さんも違いますしね。
今回の舞台は孤島。
そこにある饗庭が建てた蘭閨館をめぐるお話。
饗庭の研究家だった叔父・融も興味を示していた蘭閨館。
しかし、その存在は世間的にはほとんど知られておらず実在するのかさえ曖昧。
融の影響もあって饗庭に興味を持っていた大学生の唯は、伝手を使ってわざと蘭閨館に関するよからぬ記事を書き、当主に合わせてもらえるようにと企む。
島に渡った結はそこで当主・正宗と対することになり、アルバイトとして雇われることに。
その条件は「絶対服従」で…。
…どうにも、和泉さんとは趣味が合いそうです(笑)
軽い調教というか、娼妓の仕込みみたいな感じの色あいでした。
正宗としては、ちょっと手荒なことをしてでもホントは早々に引き上げてほしい。
けれど、唯はそんな思惑には屈しないぞと頑張る。
触れられれば弄落していく身体ではあるけれども、最後の矜持だけはとなんとか頑張ろうと必死。
そんな最後の最後まで光を失わない瞳に正宗も少しずつ興味を持っていくわけですが。
少しずつ正宗の背景が明かされていって、唯に対する仕打ちも憎しみも仕方ないなと唯も思い。
正宗のことをもっと知りたいと思い。
いつしか、本来の目的とは違う方向へと気持ちは走り出しそうで。
けれど、2人の関係はあくまで良好なものではなく。
会えば支配する者とされる者。
その関係でいることしかできなくて。
それぞれに思うところあって離れてしまうわけですが。
なんかいろいろせつなかったです。
最後は唯の行動が正宗を大きく動かしたようですが。
正宗が素直になれてよかったなぁと思いました。
あと、融の真相も正宗によって明かされるのですが、これまたなんとも…。
融は融でなかなかしたたかに捻じれた関係を構築していたようでした。
ちょっとそんな融の日々も見てみたいな、と思いました。
とてもせつない気はするのですが。
なんか基本攻めも受けも健全(というのは語弊があるかもだけど)な人でドロドロしてなかった。
前半は蘭閨館の謎を追う!って感じでワクワクしながら読めました。でもそれもさんざん引っ張ったわりには普通でちょっとがっかりでした。
受けの叔父さんの話、攻めの家族の因縁、建築家饗庭蓮、など要素が多いのか、それらの中に無理矢理エロが入っている感が・・。朝になれば日常の攻めと受けの関係も微笑ましい感じですし。
かといってエロが萌えない訳じゃないんだけど・・う~ん、難しい。こういった小説ではエロのノルマwがあるでしょうから仕方ないのかもしれませんが、やや詰め込み気味かな?と思いました。
強気な受けは可愛かったです。乳首責め、3P(少しだけど)好きな方におすすめ。
あとこれはBL小説にありがちなことですけど、結局自分が嫌悪していた先代たちと同じことやるんかい!ですね(笑)
最初のエロい嫌がらせ?は、できれば蘭閨館がなんであるかを知らせないまま出て行かせたかったから、というので納得ですけど・・秘密を見せてからのああいうのって必要?話せばわかるんじゃないの?昔好きだった人と重ね合わせてるだけじゃないの?というのは禁句でしょうか(^_^;)
作品数の多い和泉さん、
私的にはハズレがないんで、後の決め手は絵描きさん。
って事で、この作品の挿絵は門地かおりさん。
お話は、大正から昭和初期にかけて、建築家「饗庭蓮」の建物に纏わる連作シリーズとして刊行された2冊のうちの、2冊目。
シリーズ第1作を読んでいないので、この「饗庭蓮」については全くわからない。
もっとも、この作品の中でも、主人公・篠田唯が、
「謎に包まれた饗庭蓮の建築の熱烈なファンで、彼の建築を探して日本中を旅していた画家の叔父・融」
の過去に、何があったかを知りたい、そして、融の残した作品を手に入れたい一心で、無謀な手を使って、蘭閨館のある島へ乗り込み、、、、
と言う趣向なので、この本だけを読んでもなんの問題もない。
お話は、図らずも監禁陵辱することになってしまった、正宗の苦悩とか、
当初の目的のために、無体に耐えていただけのはずなのに、それが愛故だったと気付いて苦悩する主人公だとか
はらはら、ドキドキで、エロエロで切ない
BL的萌ツボたっぷりの、読み応えのある作品だ。
で、門地さんの挿絵!
門地さんの絵って、受けの子が、お子様向け少女マンガ風の「おっきな瞳きらきら」のかわいいお顔なのに、体つきは筋張った男の身体で、なおかつ、おしりのラインがとっても柔らかそうでエッチくさい。
オマケにとってるポーズやアングルが、アクロバチックで斬新。
この本でも、そんな、門地アングルのイラストが堪能できて嬉しかった。