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小礒(喜多見)正彌(遺産相続の件で顧問弁護士として涓に近づくが…)×卯城涓(女子校の事務職 美人だがキツイ性格 感情の表現が乏しい)
日本屈指の大財閥総帥・喜多見幸蔵が亡くなりますが、顧問弁護士を名乗る男・正彌が涓(しずく)の目の前に突然現れ、涓には喜多見の遺産相続権があることを伝えます。苦労して育ってきた涓は今さらの申し出に反発し、正彌の提案も端から聞く耳を持たず突っぱねますが、涓の挑発的な態度に怒りを覚え誘われていると勘違いした正彌は、抵抗する涓に構わず強引に体を重ねてしまいます。
遺産相続を巡るアレコレと、当初は誰にもなつかない野良猫のような涓が徐々に正彌に慣れ始めて…というある意味王道な展開の話です。もし主人公の二人だけで進む話だったら特に目新しい感じもせず、評価は[中立]だったかもしれません。でもこの作品の中でちょっと「おやっ!?」と目を引いたのが、涓が可愛がっている児童福祉施設の少年・徃磨(いくま 7歳)の存在でした。
(徃磨に関しては実は○○○だった!!というかなりご都合主義的な展開になったりするのですがまぁその点は置いといて)当初はそれ程重要なキャラだとは思っていなかった徃磨が、涓と正彌がなかなかくっつかないと見るや、正彌に協力を申し出てわざと二人を近づけるような行動を取ったりして、意外と計算高い性格だというのが分かります(ここ辺りではまだ二人をくっつけさせるために協力してあげて偉いねぇぐらいの気持ちで読んでいます)。
……が! さらに読み進めて行くとそれらは全て自分に有利に働くための行動で、しかもラストの方になると10年後を見据え正彌から涓を奪う計画まで立てているという大層したたかな部分まで披露されていて、かなり驚かされましたがこの意外性にヤラレました。
晴れて10年後、準備万端・満を持して正彌から涓を奪おうとする徃磨の話が読んでみたいです。現在のまま成長すれば正彌よりイイ男になっているはずなので(かなりの腹黒ですが 苦笑)、結構いい勝負になると思うんですけどねぇ。