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巴(受け)が主人公です。幼馴染の三角関係がお好きな方にお勧めです。
巴と亮介は両想いなのですが、余命いくばくもない尚弥のために、亮介は尚弥と恋人同士になります。そのこと自体は巴も納得していたのですが、嫉妬に苦しむことになります。そんな嫉妬と、尚弥への友情との苦しみから解放され、亮介と未来を歩んでいくというストーリーです。
きれいにまとまっていたのですが、個人的には、尚弥がイイ子で終わったのがもやもやしました。
巴や亮介が覚悟していた以上に苦しむことになるのは、店でキスをねだるなど尚弥の甘えが予想以上だったからですし、二人の気持ちを知りつつ抱いてくれと何度もねだるのも図々しいと思いました。
ごめんねという詫びは回想であるのですが、その辺の尚弥の揺らぐ心情を、「二人は自分の死後も一緒にいられるのだから」と意地悪な気持ちや、亮介が巴より先に自分を抱いたのだという優越感とか、そういう醜さもちょっと欲しかったです。
幼馴染同士の三角関係で、三角の1人が病気で亡くなってからのその後の話です。
複雑に絡まりあう3人の思いが誰の思いもわかるだけに、切ないです。
共同経営のカフェオーナー・亮介(26)硬派攻め×巴(26)芯の強い受け 幼馴染同士のカップル
尚哉と亮介と巴は小学校の頃からの遊び友達で幼馴染で、3人で店を持つようになる。
三人というバランスを崩したくなくて、亮介と巴は言わずともお互い思いあっていたが、正式につきあってはいなかった。
病弱な尚哉も亮介を好きで、死期が近い事を自分で悟って亮介に告白する。
ライバルだけど幼なじみで親友だから、病気でなくなる尚哉の為に亮介を譲る巴。
幸せにして送ってやりたいからと巴に後押しされて、尚哉の恋人になる亮介。
死ぬ前に、好きな人に思いを伝える尚哉。
ここで病気でもなんだろうと、亮介を好きだから譲れないと言う性格じゃなくて、我慢してしまう性格なので後々も巴は苦労します。
亡くなった後も、二人にとって尚哉の存在は大きくて。
本当に恋人として二人が過ごしていたことを思い出してしまうし、亮介と巴の初めてのHも上手くいかない。
巴に横恋慕する朝永もいて、亮介と並び立つ位にいい男です。
悲劇のヒロインのような巴の存在中心に語るのではなくて、死期を恋人として看取った亮介と、尚哉の存在もおざなりにならずにきちんとある。
ただの甘い夢物語で終わらずに、リアル感があります。
病弱で亡くなるというとただの天使キャラになりがちなんですが、尚哉が弱々しいだけじゃないのも良かったです。
後半のエピソードでの一枚上手振りに驚かされます。
BLでリアリティー重視な方に、お勧めです。
エロ:★2 エロメインではなく、人間関係を取り巻く描写が肝です。
総合:★4 もっとどろどろしても良かった気がしますが、3人が幼馴染なだけに互いを思いあう姿がいいです。