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この男の餌食にされて 孤独な御曹司に植え付けられた快楽。
tourou no ori
螳螂的牢笼
こちらのCD発売のニュースで原作を読んでおりました。待ち望んだCD、とても、とても、良かったです。声優さん、とにかく凄い(もちろんCDを作り上げるスタッフの方々のお力も凄いと思います)。
原作がかなり独特の世界観で印象的なのですが、音声が入ることで、まさに息が吹き込まれたというのでしょうか…自分の想像の中で動いていた育郎が、典彦が、らんぞうさんが…イキイキと動き回っていました。
平川さんの典彦を聞くと、原作では氷のような、感情がないような、不気味な人間を思い浮かべていたのが、育郎への「可愛い、愛しい」という想いには血が流れているように感じました。
そして、山下さんの育郎は、まっすぐで「崇高な魂 」の青年という部分も、兄のらんぞうさんに対しては乱れる心情も…清らかで柔らかなオーラがありました。
らんぞうさん、西浦さん、育郎のお母さんや親戚の人々、子供時代…多くのキャスト様が演じられてますが、皆様それぞれに素晴らしかったです。
予約特典のおしゃべりCDは18分もあり、こちらも充実した内容でした。平川さんの典彦は、平川さんの中では最低音とのこと。感情があるような、ないような典彦のセリフが棒読みにならないよう気を付けたとのこと。ううーん、凄い!
「まだドラマCD化されていなかった」という事実に驚かされた作品の1つです。
原作の持つ、あの独特な雰囲気を じっくりと感じることの出来るCDでした。
典彦の感情の読めない、一言で言うとサイコパス的要素を持つ部分を 平川大輔さんが巧みに演じて下さっています。
育郎の声は少々イメージとは異なりましたが、感情的になるば面では、彼の幼さにも似たような部分をひしひしと感じました。
ドラマCD1巻ということもあり、原作『蟷螂の檻』の暗く、深い世界を感じられるまではまだまだ、ですね……
続きを聴くことが出来る日を、楽しみにお待ちしております。
江戸川乱歩や丸尾末広の陰鬱で残酷な世界観が好きな方に向いていると感じる作品でした。
ただし、短いですが女性の喘ぎ声、言葉の暴力、実際の殴る蹴るの音声描写があるので、キャスト買いはせずに原作を読んで地雷がないかを確認してからの視聴が無難だと思われます。
終始「薄ら気持ち悪い」悪寒を拭えない世界観でゾワゾワしてあまり好きではありませんでしたが、山下誠一郎さんの冷淡な昭和初期口調にすっかり萌えてしまい最後まで聴いてしまいました。
こういう悪寒は「好き」と表裏一体の可能性も秘めているので、もしかすると好きなのかもしれません(笑)
一度の視聴では自分でも好き嫌いの判断がしがたい、これまでにないタイプの作品でした。
挿入のある性行為シーンはないのですが、平川大輔さん演じる使用人の深山典彦が、山下誠一郎さん演じる無垢な当主の當間育郎に施す性処理シーンがどエロいです。
なにが「触ってさしあげましょうか」だ、けしからん。
原作はこのあとも続いており、こちらのCDにも「1」とナンバリングされているので、当初は続編が予定されていたのでしょうか。
発売年がコロナ禍初年度なので、もしかすると、この後に状況が変わってしまったのだとしたら残念です。
BLCD界隈で流行りの「なんとかバース」のような完全に非現実として楽しむタイプではなく、ノンフィクションだけど本当にありそうな昭和初期の日本が舞台という設定なので、今後、こういったBLCDに出会える機会もそうないでしょうし、昭和初期口調のエロいキャストさんを堪能できてよかったです。
原作未読。
冒頭で平川さんのかなりの低音に驚きました。
全体のダークな雰囲気もあり、不気味ささえ感じるほどでした。
育郎(山下さん)と使用人の典彦(平川さん)以外に物語の契機や
今後のカギを握るであろう人物に焦点をあてた章で構成されています。
章によっては現在と過去を行き来するので、原作は読んだほうが理解しやすいと感じました。
育郎は人前ではクールに振る舞う青年ですが、義兄の蘭蔵(水島さん)の前では感情がむき出しに。
山下さんの世を冷めた視点で見ている役は新鮮でした。
典彦によって変えられていくところ、蘭蔵とのかかわり方で見せる面をもっと聴いてみたいと思いました。
典彦は使用人としてときに育郎を制したりしますが、育郎へ向ける感情はまだまだ見えてきません。
トーンの不気味さもあり、腹の内に隠している感情がすごそうです。
平川さんがこれから典彦にどんな感情と声を乗せるのかと思うとゾクッとします。
そんな典彦を相手に育郎もいったいどうなってしまうの…?!とドキドキします。
1巻という位置づけもあり、ダークでディープな世界への序章。
ここからが本番といったところでしょうか。ぜひ続きが出ることを願っています。
山下さんも平川さんもここから先、本領発揮なさるのではないかと期待。