まりぽん812
「アオイトリ」のその後が気になって、読んでみました。
「アオイトリ2」
オメガの河内は女性の恋人がいましたが、突然の発情の暴走で、会社の後輩・アルファの犬飼と交わり妊娠。犬飼は運命の番の河内にずっと想いを寄せていました。犬飼の支えでやっと子育てに慣れた矢先、またもや発情。異性愛者の河内は、犬飼とのセックスも妊娠も拒絶して死のうとしますが、犬飼に強引にセックスされ、再び妊娠する…、というところで終わった前作の続きです。
前作を読んだ時も、犬飼はいい人だから河内は受け入れて幸せになったらいいのに、と思ったのですが、本作でもやっぱり犬飼はいい人で。河内がストレスなく子育て出来るよう、一緒に暮らすのに慣れるよう、医師に相談したり、シッターさんを手配したりと、きめ細かに気を配ります。
そのせいでしょうか。河内の犬飼への態度は和らいでいきます。第二子の出産に立ち会おうとしてガチガチに緊張する犬飼を気遣ったり、第一子のヨチヨチ歩きを動画に撮って犬飼に見せてやったりと、本来の河内らしいおおらかな優しさを見せるようになります。
特に、河内の出産に付き添って疲れ、手をにぎったまま眠ってしまった犬飼の手を、河内がキュッと握る場面は、小さな気持の変化を感じました。
出産後、またもや河内が発情して、二人は交わらざるを得なくなるのですが、このときの河内のセリフが残酷で…。犬飼の心が折れてしまうのではないかと、心配になります。
もう一押し、何か大きな事件が起きないと、河内は犬飼のことを心から受け入れられないような気がします。
次回作は河内の視点になるのでしょうか。河内の心の内を知りたいです。
「MUNDANE HURT」8、9
長野と西崎が心も体も結ばれて、エロたっぷりです。
同人誌で追っていなかったので、二人が決別してからのやり取りは大雑把にしか知らないのですが、とても楽しんで読めました。あの二人がこんな風になるとは!
いよいよカフェ経営に向けて動き出す二人。熱々ぶりに、こちらまで赤面してしまいます。特に、真面目な長野の爆弾発言を西崎が頭の中でカタカナ変換する場面は、笑ってしまいました。ぶれない長野が可愛いです。
次回作がとても楽しみです。
どちらも商業作品のその後です。
「アオイトリ 2」は、オメガバースアンソロジー掲載作の続編。未読でも分かるように説明があります。2人目出産した後、初めての発情期までの犬飼視点の話です。犬飼は頑張っているけれど、河内の辛さもわかるし…と思いつつ読みました。河内が犬飼の手を軽く握る描写でちょっとほっとしました。
「mundane hurt」の8は、7の直後となるベッドインとその翌日の話。長野視点。キスに夢中になって使うのを「忘れてた」と言う長野に笑いました。本編では西崎に感情移入しすぎて、個人的に長野は低評価だったのですが、episode進むにつれてどんどん評価が上がってきて、今回の話で可愛い!にまでなりました。9は西崎視点。カフェ経営が現実のものとなろうとしています。読んでいて、こちらまで多幸感でいっぱいになった話二つでした。
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