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喧嘩上等・硬派なムードの持ち主の朱音は、実は茶道の家元の家に生まれた繊細な美人の男の子。ところが、先輩・夏目に大事に大事に守られてきたおかげで、少し怖い見かけの割に箱入りで超純真。
「恋」も「性」のことも理解することなく成長してきた。
ところがある日、友人の希理が男とキスしているところを目撃してしまう。しかも、キスどころかそこから先まで……。
夏目はあわてて、その場から逃げ出すが、急激に恋と性を意識し始めた朱音。今まで知らなかった現実にパニックを起こし始める。
しかも希理の従兄で一つ上の先輩・沙也に「夏目は恋人にならない?」と囁かれたことで、さっきの希理の行為を自分と夏目に置き換えて想像してしまったから、さぁ大変!! 朱音は夏目を意識しすぎて、ついつい夏目の手を払いのけてしまう。
そんな朱音の様子に、一瞬戸惑った夏目だったが、いよいよ機は熟したとばかりに優しい仮面の下で、夏目の朱音ゲット作戦は動き始める。
もちろん、朱音は入念に朱音の性格まで考慮して作られた作戦からは、逃れることができずに、夏目の手のうちに落ちるんですが。
ここでもう一波乱。
本当の自分を隠したまま「優しい夏目先輩」として朱音とつきあおうとする夏目に対して、互いのことには割れ関せずだと思われた、攻め二人、司峰と巽巳が、朱音がそばにいるのを気づかせず、夏目に本当の自分を話させる……という波乱がありました。
そのことによって、朱音は自分の周りに希理以外の友達がいないのは、夏目が排除していたからだ、ということを知ってしまったわけです。
逃げる朱音は夏目を追っていくけれど、まさか自分の一番頼りにしている人間が自分を裏切ったなんて事実は朱音には大きすぎて、夏目を受け入れられない。
そこで、夏目は死のうとする……んですが。
もちろん、そこで心優しい朱音がそのままになんてするわけもなく、朱音が許すことによって二人は元の鞘に納まるんですが、その後に、仕組んだ二人が、「朱音ならそうなるだろうと思った」と、さらっといってしまう始末。
どんなに計算の得意な人間でも、好きな相手のことになるとわからなくなってしまうことがある、という話でした。
まぁ、人間正直が一番だよね。