あらすじ
帝都最大の歓楽街、東座の北に広がる花街。
その奥にある男専門の廓、妖楼は満月の夜だけ張見世に姿を見せる傾城、花柳がいることで知られていた。
ある夜、買い切りを条件に張見世に出た花柳の前に、紡績会社の社長を名乗る海崎が現れる。
一ヶ月間花柳を買い切ったにもかかわらず、肌を合わせないまま登楼を重ねる海崎。
廓での享楽に身を任せてきた花柳は、心を手に入れたいと語る彼に対し、ここでの遊び方がわかっていないと一蹴するが……?
夜ごと褥で繰り広げられる駆け引き上手の二人の恋模様を描く、妖楼シリーズ第二弾。