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namae mo shirazuni ochita
読みやすくて萌えました〜。
あんまり深く考えずにタイプの違う美形の2人が惹かれあっていく様を眺める…これ最高。
悪い意味ではなく、BLファンタジー系だと思うのです。
そこに、適度に趣味のバイクでのツーリング、お互いの仕事である建築が絡む。
バイクも建築もどっちかというと男の世界。
だから、どこか少女漫画っぽい恋心のピンク色をうまく調和させてる。
また、イラストは線が細めで繊細な絵柄が素晴らしいyoco先生。
話の内容からはもっと武骨系の絵師さんを起用する方が合うかな、と思うのです。でもyoco先生が描かれたことでより甘さが加味された事は確か。
2人の出会いから打ち解けていく過程はとても自然。
ですがキャンプでのキスとか克実が起こすバイク事故などは少々不自然、かな。
事故が無くても、設計と施工のミスを乗り越えていく展開だけで十分2人は強く結びつけると感じましたが…
また、夏休みの旅行で結ばれますが、バイク乗りなんだから挿入はしなくても良かったのに。挿入至上主義ハンターイ!
克実が予定通りドイツに研修に行く展開は良かったです。仕事を諦める必要はないですもんね。
あとはもっとイチャイチャが読めれば良かったかな…
総合「萌」で。
「彼は優しい雨」が良かったので、積み本の中からこちらを選んでみましたが、あまりピンとこないまま終わってしまいました……
恋愛描写があっさりと淡々としていて、この二人はどうなるの?みたいなワクワク感も特になかったというか。
なにかが足りない感じというか。
最初の引っかかりは、ノンケの受けが早々に攻めとキャンプで触りっこをしたシーン。
いくら自然の中の開放感&酒の勢いとはいえ、早くない?抵抗なさすぎじゃない?と思ってしまったところが私の中での敗因だと思います。
というのも私の中で「ノンケの壁はそう簡単には壊れないだろう」というのが根底にあるんですね。
BL読みのくせに。
BLあるあるの「男が好きなんじゃなくてお前が好きなんだ」というのもあまりしっくりこないというか。
何をしても息がぴったりの相手が「最高の相棒」ではなく、ノンケだけどあえて「恋人」になるというところにちょっとでも違和感を抱くと、途端に嘘くさく感じてしまう。
(その点「彼は優しい雨」の受けはゲイなので、自然と恋愛感情に変わっていくところが超自然で違和感なくお話に入り込めました。)
というわけで、この触りっこシーンに?!となると同時に、あー触りっこを早めに登場させることで、同性に興味なかったはずなのに違和感なく触れちゃった俺…どうしよ…みたいなところから進めていくんだろうなと妙に醒めてしまったというか。
コミカルだったり勢いがある話なら、ノンケの壁をあっさり超えていくお話も全然OKなんだけど、真面目に淡々とした作品だったのでなんかいまいちその方法では乗り切れませんでした。
恋をする高揚感とか熱量みたいなのがあまり無かったこともあり。
残念なことに恋愛面よりも記憶に残ってるのが、仕事面でのトラブルが起きたところなんですね。
「こんなのは俺のデザインじゃないっ。これじゃ駄目なんだっ」とヒスってる受けの姿。
そして頑固な鳶職人に謝り続けている受けの姿。
それと、そのトラブルは自分の見落としが原因なのに、まるで他人事のような現場監督の姿……(それにしてもなんなの、あいつ)
スクランブラーって何?の無知な私でも、バイク乗りの爽快さ、楽しさが伝わってくるような描写は良かったです。
だからこそ、もっとバイクを全面にだしても良かったのに…と思いました。
お仕事BLとしても結構描写があるので、お仕事面はもちっと削っても良かった気がする。
でも最後のページの「人生もまた常に一瞬先には何が起こるかわからないスクランブルの連続なのだ」という一文は、この作品を表していてとても印象に残りました。
タイトルと表紙がとても素敵ですね!
名前も知らずに恋に落ちたであろうバイカーが絶妙な距離感で立っているのが良い。
ストーリーも表紙のイメージままでした。
仕事もプライベートも充実させている大人の男。
ことプライベートに関しては今が最上でありこれ以上はないと思っていたのが、
ふとした出会いに楽しみが広がり、人との関わり合い方や人生観なども良い影響を与え合う。
誰かと一緒にいていままで感じたことのないような心地よさが恋愛へと発展していきます。
私はバイクの知識が皆無でツーリングの楽しみ方も全くの未知な世界なので、
文章を読んでもピンとこない場面もあれば(主にバイクや部品の名称関連;)
息の合った走りの楽しさってこういうことなのねー!とウキウキが伝わる場があったり。
少しバイカーの世界に触れられたのは楽しかったです(﹡´◡`﹡ )
この作品は共通の趣味を持つ"仲間"から"恋仲"へと意識が変化していくのですが、
女としか付き合ったことのないノンケが男惚れしていく過程がとても良きです。
ノンケが同性相手にドキドキしてしまうのもストンきました。
作中を引用させていただくと
『抱き寄せられて女になったような気分とは言わない』
『ちょっと子供に戻ったような気分だった』
『強い男の人に憧れて、その人に触れれば自分も強くなれると信じている子どものような気持ち』
これには、ああ、なるほどな、とシックリ。
ここを起点とした始まりのせいか、性別にこだわる部分も少なく。
ごく自然と求め合い、シンプルに答えをみつけて、ごく自然と先の人生まで見据える。
そこには「男だから~」とか「女だったら~」とか「子供が~」とか余計な思考がないのですね。
攻めも受けも理知的な大人の男性で、とにかくカッコよかったです。
BLとは関係ない部分の余談ですが、
受けが仕事のミスをした下りがイライラして平静に読めませんでした。
受けは工事の修正部分をデータでも口頭でも伝えています。
けれど現場までに反映されずミスが起きる。
これって現場監督の責任じゃないのか…?
こだわったデザインでミスされたら思わずカッとしてしまうのも仕方ない気がするのですが…;
現場立ち会いを後回しにしたチェックミスはわかる。
思わず出た言葉が職人を怒らせてしまったのもわかる。
けど現場責任者が当事者じゃないとばかりに中立で居るのに腹が立って腹が立って。
BLとは関係ない部分でイライラするのがちとゲンナリしました;
(本は楽しく読みたいぞー(;ω;))
反対に、表具師の清河。
粋な男で言葉のひとつひとつがカッコよくて響くセリフが多いのですよー!
攻めにとって人生の指針になっている男惚れするタイプのおじさんです♪
清河のような男性が側にいたら、攻めの内面がカッコよくなるのに納得。うむ。
工事現場の職人さんも清河も仕事にプライドを持ってるのは同じだけど、
正直魅力的なのは清河の考えだなぁ…と思っちゃいました。
2人の関係性・展開など男同士ならではの魅力があってとても良かったです。
しかしなぜかあまり熱量を感じず違和感があったのですが、
コモさすけ様のレビューを拝見しスッキリしました。同感です。
男同士じゃないとできない距離の縮め方があると思うんです。
この作品には「それ、女性でもいいよね」となり得ない「男性だから」という必然性が散りばめられています。そこが好きな人にはたまらなく魅力的な、いわゆるツボを気持ちよく押してくれるような心地良い作品でした。
まず、改造バイクというテーマが男性的です。「スクランブラーはオンロードバイクを改造したオフロードにも対応できるバイクだ」という序盤の一文からは主人公である克己君のバイクへの愛がだくだくと流れ込んできます。趣味を超えて自分のライフワークとしてのバイクを大切にしている姿がとても自然体です。一人でも十分楽しく過ごしているし、知らず知らず30代の落ち着きも出てきてしまった。そんな彼が大好きなバイクを通して同じくらい大切な人を見つけていくこの1冊の過程には、派手さは無いけれども、彼にしか描けない人生の感動があります。
克己くんの視点で物語は進みます。それを通して見ていくと彼はとてもアンテナが鋭くて、小さなことに感動できる心豊かな人なんだなーと気付かされます。キーポイントとなるカフェ「レッド・フォックス」の描写もそう。男性客が多いワイルドな雰囲気のお店なんですが、はっきり言って女性が好む場所ではなさそうなんです。でも彼の視点からはそこの居心地の良さや、アットホームな雰囲気がたくさん伝わってくる。良いものを良いと感じられる心を持つカツミくんが、マサムネくんに対して高評価を重ねていき、憧れが滴っていく感じも癖になります。
さらに、好きなシーンの一つが、二人でキャンプへ行くところです。これも友達の段階で二人きりでキャンプへ行って一つ屋根の下で一夜を過ごすって、男女ではハードルが高いと思います。でも、男同士のバイク友達であればすごく自然なことのように思えてくる。そうして自然的に発するイベントの中で、恋愛感情に発するイレギュラーなイベントが重なり、二人の関係性が複雑で彩り豊かなものになっていく。最終的に一冊を通してどこまで行っても「この二人だからこうなった」という必然性を貫き通しているところが最高に気持ち良いんです。
仕事が上手くいかない所も、それだけ彼らが一生懸命に仕事をしているからこそ抱える葛藤だと感じました。そうした人間の弱さは、一見格好悪そうでも、実はすごく格好良いと思いますし、きちんと自分たちで乗り越えていく姿には男らしさも感じます。
会話はそれほど多くなく、物語は淡々と進んでいくように思えますが、そこからもお互いへの信頼感や安心感がじんわり伝わってきて、飽きることはありませんでした。yocoさんの挿絵も素敵。ライダースジャケット姿が最高です。シンプルだけど、上質で洗練されていて気付けばとても充足感を感じさせてくれる良作でした。
ずっと気になっていた作品でやっと読めました。
いいですね!ザ・男同士という感じ。
こういう男として男に惚れる、男同士お互い高めあって共に将来を生きていく。新鮮でした。
バイカーを見る目も変わりそうです。ロマンがありますね。
お互い一目惚れでいいなと思っていて、相性が良くて、お互い一匹狼だったのに一緒にツーリングするようになって。連絡先も名前も知らなかったのに仕事先で再会して。
克実の仕事での葛藤や成長も良かったし、昌宗の懐の深さ男前さもとっても良かったです。
(でも足場を組むミスは克実のせいではないのでは?その後の発言がまずかったようで大事になりましたが、あの発言も克実らしくないような気がします)
昌宗が克実を安易に慰めたり助けたりせず刺激を与えたり立ち直るきっかけをくれたり。その裏ではしっかりフォローもしてくれていて。危機に駆けつけるのもヒーローのようですね。
昌宗も克実と同じ気持ちでいてくれて良かったです。ただ、くっついた後克実の口調が可愛くなった気がするのですが。
スパダリに溺愛執着される可愛い受けも好物ですが、男として男らしさを保ちながらお互いひかれていく、克実が性別を越えて昌宗を好きになるところがいいですね。
そして一緒に生きていくことを望み話し合いお互い心地よく過ごすことを優先する。
ドイツに一年間行くのも前向きに捉えてくれて、無事に遠距離恋愛をして帰国後は同居というのも萌えます。
初読みの作家さんでしたが大満足でした。なんだかんだで甘かった~。
バイクと聞けば、危険!心配!となってしまう私ですが
きっとバイクに乗った事がある人にしかわからない充実感があるんでしょうね。
克実と昌宗はお互い連れがいたわけではありませんが
お互いの走りが心地良いというだけでも
心の距離を縮めるには充分だったのかもしれません。
それにしてもいくら克実がきれいな顔をしているからって、
昌宗が精悍な顔だからと言って
キャンプでキスしてコキ合うの早くないかな??
酒から始まる関係は大好きなんですが
自然の中だから解放感もあったんでしょうけど…。
現場の監理技術者・昌宗と設計士・克実が仕事で会ってしまうのも鉄板ですが
私は克実がやらかしたシーンでがっかりしてしまったのです。
「こんなのは俺のデザインじゃないっ。
これじゃ駄目なんだっ」
鳶工の人達の前で、昌宗の前で、31歳にしては感情的になり過ぎ…。
その言葉が自分自身に向けたものであっても誤解されて当然ですもの。
誰しも失敗は必ずありますが。
それに対して昌宗の懐のデカさ。
苦労してきた分の余裕があるんだなぁと感心しました。
このような相手じゃなければ克実と上手くいかないなぁ、とも。
昌宗の愛に包まれたらドイツ行きの一年もきっとあっという間でしょう。
昌宗が世話になっているという、表具師の清河の言葉にグッときました。
「自分の道は自分で決めて生きていくんだよ。
後悔するならそれも人生だ。
でもな、後悔すらしない人生なんかつまらんぞ」
男の生き方を説いていましたが、
こういうふうにどーんと構えて生きていけたらいいなぁ。
克実は頑張り屋でもありましたが
多少女々しいようなところもあったので
個人的にちょっと萌えづらかったです、すみません。
でも、二人の出逢った場所でもある山の麓のカフェ“レッド・フォックス”、
ここのサンドイッチやマフィンがとても美味しそうで
こんなところがあったら私も車で行ってみたくなりました。軽ですけど…。
建築設計事務所に勤める克美(受け)は週末に一人でお気に入りの山へバイクを転がしに行くのが習慣になっています。そんな時、最近常連となったカフェで同じく一人できている昌宗(攻め)と出会います。克美は昌宗が自分が愛車を買うときに最後まで悩んだもう一つのバイクに乗っていたこと、自分にない凛々しい容姿に目を引かれます。名前とバイク乗りということしか知らないという関係で何となく誘われて一緒に走るようになり、毎週のようにカフェで落ち合って走りに行く関係になるのです。
克美は設計事務所のデザイン部でチーフアシスタントを勤めています。見目が良いので合コンにもよく誘われるのですが、今はバイクを走らせるほうが楽しい31歳です。恋人は結婚を焦る彼女に「バイクと私とどっちが大事?」と聞かれ選べなかったことで一年以上前に振られてしまったきり。
大学時代からバイクを教えてくれた尊敬する先輩が事故で亡くなってからは誰かとつるむことなく一人でバイクに乗るのが習慣になっており、今は週末のバイクに乗るのがリフレッシュとなっています。今の大きな案件が終わればドイツへの研修も決まっており順風満帆といったところです。
昌宗と出会い何となく気が合い一緒に走るのが習慣になったころ、キャンプに誘われそこから克美は昌宗を意識するようになります。
そんな時意外なところで昌宗と会い、二人はお互いの正体を知るのです。
バイクは全くと言っていいほど知らないので、読んでいて初めて知ったことばかりでした。バイク乗りが一週間働いた後リフレッシュしに山で気の合うもの同士で楽しむという感じが楽しそうで、あまり恋愛が絡むように見えなくてどうやって恋愛に持っていくのかなと思っていたら、キャンプでお酒も入り夜空を眺めていていい雰囲気になるという展開で、今まで昌宗がそう言った雰囲気を一切出
さなかったのでちょっと意外でした。(これは克美視点だからかもしれません)そのあともゆっくり進むという感じで、克美がしてしまったミスのせいで克美が追い込まれ周りが見えなくなったところではちょっと痛い心も身体も思いをしてしまいますが、それがきっかけで二人はより近づくことになるのです。
昌宗は苦労してきたこともあってか懐の深い人物で、失敗しとことん落ち込む克美のことを心配し、直接的なアドバイスをするのではなく考え方を示す形で応援します。
二人ともが仕事とプライベートをちゃんと切り離して話ができるのがとても好感が持てました。
二人が恋人同士になったときもちゃんと話し合いこれからどうするか決めていることもよかったです。
話の当初からドイツ研修が決まっていた克美が恋愛脳になって研修行かないとか言い出すんじゃないかとちょっと心配しましたが、ちゃんと将来を見据えたうえで自分に必要なものを諦めることなく二人で一緒にいる道を話し合うところがとても良かったです。
ただ、最後がちょっと駆け足になったような気がしたのが残念でした。
尺の関係があるのはわかりますが、旅行の工程予定についてはとても詳しく書かれていたのに、実際の旅行の話は一日目と二日目の夜の話と寺社のちょっとした感想くらいしかなくてワープしたみたいに時間がたって、いきなり「楽しかった」で終わったのであれって感じだったのがちょっと残念だったな。
二人が恋人になっては、すぐに二人がかかわっていた大きなプロジェクトが終了するまでとんで、そのあとすぐにドイツに旅立ったと思ったら、いきなり一年経って、あれよあれよという間に終わりで拍子抜けしてしまいました。もうちょっと余韻を楽しみたかったです。
できれば、ドイツに行っている間の二人とか、帰ってきて同棲するようになった二人とか。せめて、帰国した喜びで自宅に帰った後のエッチとか・・・読みたかった。
電子書籍で読了。挿絵とあとがきもあります。
水原さんと言えば『痛い』が代名詞(最近はそうでもないけど)。
このお話は全然痛くありません。むしろさわやか(怪我する所はあるけど、そこもあまり痛くない)。
ここ最近、あらすじのさわりをご紹介するスタイルで書いていたのですが、この作品はレビューがたいへん多いので、今回は割愛します。
「受けが主人公がドカに乗っている。攻めはトライアンフだ」と小耳に挟んでいたので、期待を膨らませ過ぎたのかもしれません。もっと男男しい、それも、オートバイマニアのお話かと思っていたんです。
たいへん読みやすくスルスル読んで「あれ?終わっちゃった……?」。
直前にレビューを書かれた、コモさすけ様(勝手にお名前出してすみません)と似た様な感想を私も抱きました。
水原さんの、さらっとしたというか、感情のうねりをしつこく書かない文章は嫌いではありません。
ただ、今作については「もう少しねちっこく書いていただきたかったなぁ」と。
全くもって個人的な好みなんですけれど、主人公の二人が自分のオートバイについてどれだけ愛しているか語るシーンがあったら、とんでもなく好きなお話になっていたと思うのです(この二人はあまりお喋りではありませんが、でも、話し始めたらとんでもなく『語る』はずだと思うのですよ。そういう時間を過ごした様な描写はあるのですが、その内容については触れられていなくて)。
もう一つは、オートバイで走る爽快感についても「もうちょっとページを費やして欲しい」と。
やっぱりこちらも、さらっとしているのですよね。
あの、グッと重力が体にかかっているのに風を切っている不思議な快感や、とんでもないスピードで移りゆく景色、空模様の変化で天候に不安を覚える気持ちの変化とか「もっともっと『オートバイ愛』に溢れてても良いんじゃないか、もったいない」って、読み終わってから思っちゃったんです。
あ、すみません。
オートバイ小説じゃなくてBLでした。
お話が悪い訳ではないと思います。
ドカと聞いて勝手に萌え滾って、自爆した私が悪いのです。
失礼いたしました。
文章語尾にちょっと特徴があって、「~だからだ。」とか「~した。」等としても良いところが全て「~だから。」「~したから。」になっていて、少女漫画や女性誌コラムっぽいな、と感じました。
それが良い悪いではなくて。好き嫌いはあるかもしれないです。
自分は好きでも嫌いでもないんですが、折に触れ「少女漫画っぽいなあ~」という意識になって、男臭いバイクの世界とちょっとアンバランスだなーとは思いました。でもyocoさんのイラストとは合っている感じかな。
後は描写の仕方が、例えばボウリングをやったとして(実際に小説内にボウリングのシーンは出てきません)、ガターやスペア、ストライク、点数、靴だのボールの重さだの指が穴から抜ける感じだのモニターの表示だの隣のレーンだの受付カウンターだの書こうと思えばいくらでも書けると思うんですけども、「3ゲーム楽しんだ」だけで次に進んでいく、みたいな流れが割とあって。
なんか随分あっさりだなー、でも全体の流れからしたら支流だし些末だし、ここにそんなに文字数裂くわけにもいかないだろうし、実際詳しく描写されてもくどいし、こんぐらいがいいんだよなー?でもなんか突き放されたような感じを受けるんだよなあ、なんでかなー?と軽くモヤモヤしながら読みました。
あくまで自分の感覚なので、共感を得られるとも思えないし、このモヤモヤに対する分析も上手く表現出来ず、そんな自分にもモヤモヤしました。超個人的主観ですみません。
この本、表紙の黄色の使われ方がyocoさんの絵に映えて印象的なのだけれど
読み始めて「なるほど!」DUCATIのscramblerのカラーなんですね。
ここ数年各社が競って発表しているスクランブラーモデル、
DUCATIって言えば一般的なイメージはイタリアンレッドだけれど、
スクランブラーに関してはイメージカラーも黄色なんですよね。
https://scramblerducati.com/jp
と、それはさておき、このバイクというアイテムを
魅力的に使った一作。
バイクという趣味を通じて、走りに行った先で名前も知らずに出会い惹かれ、
仕事を通じて再会し、真面目に恋愛をしていく様が描かれている。
お仕事の描写も適度な案配で、それなりの困難も乗り越えていく
地に足がついてた大人の恋愛模様。
どちらも男らしく自立した職業人としてもかっこいいところが、とてもいい。
トライアンフとドゥカティというイメージは、主人公2人のイメージにも被る。
ツーリングシーンも2人の関係がよく分かるし、とても気持ち良く読了。
今まで読んだ水原作品とはちょっとテイストが違うかな、と思うが
個人的にはこのまとまりの良さ、サラッとした気持ち良さに軍配です。