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ore wo damenisuru kahogo na otoko
萌え拾えずでした。
体から始まる関係は好きな設定なのですが、ハマらなかったです。序盤に見つけた誤用表現が引きずったのもありました。
一部上場企業に勤める碧。仕事ができて出世街道まっしぐらだったのに、事情があって別部署に左遷。異動先の上司にはセクハラされるわ、女性社員からも敬遠されるわ散々だけれど、臍を噛む思いでいても転職するつもりはない。
ゲイの碧にとっては女性社員からもてはやされなくなっても特に問題ナシ。声は掛けられなくても意識されているのはわかるから。それよりも訳あって実家を離れ一人暮らしなので収入が途絶えるとキツく、転職する方が億劫。ストレスフルな日々の発散法はハッテン場で見つけた相手との後腐れのないセックスでした。
そこで年下の廣也と出会い、ワンナイトのつもりでいたところ、職場で再会して…という展開です。
受けがダメでした。顔もスタイルも良くてモテる上に、仕事もできると自認している。そのモノローグに傲慢さを感じるのはよしとしても、傲慢さや不遜さがキャラの属性としていまいち魅力になっていなかったというか…。エッチに積極的な自分も男にはたまらないでしょ、って思っていて、誰もががっつくから事後は自分が先に帰ることはあっても、ホテルで相手に置いて行かれたことはなかった、みたいなモノローグに萎えました…。それに廣也とは初めてのことばかりで、気遣ってもらったり楽しませてもらっても一貫して自己本位にふるまうばかり。本来なら女王様キャラの萌えるポイントなのだろうけど、なんか違うんですよね…。萌えとかいう以前に、いくらプライベートとはいえ、社会人として疑問に思う幼稚さを感じてしまいました。
廣也は碧の見せるギャップがツボにはまったみたいでしたが、男っぽさや天然さのかわいらしいところを履き違えているような碧の魅力がわからなかったです。廣也騙されてないかーっ!って、心配になりました。
おかんと女王様カプだと思うんですが、気高い女王様のイメージがあくまでわたしの好みからことごとく外れていただけだと思います。上司からのセクハラは早い段階で抵抗して欲しかったし、それ以前に起こった揉め事も未解決。自ら招いた怨恨から怪我を負い、一週間も仕事休むとかどうなの?としか。その間の廣也の過保護っぷりも微妙で、攻めに好感は持てても受けが好みじゃなかったせいで気持ちがのれず…。トラウマを抱えている受けの過去がわりと重いのに、はっきりとしないキャラのせいか上手く生かされていない気がしました。
日常系なので情景描写や空気感はともかく、カプの関係性に焦点が当たっているのはわかります。そのカップリング自体が萌えに至らなかったのは大きかったです。それと、地の文・モノローグが説明的すぎなのに会話文の扱いがいきなり雑になるというか、地の文ときれいにリンクしていない違和感が気になりました。
タイトルは内容を裏切りませんし、エロは期待できるかもしれませんが、わたしには合わなかったです…。