覗く瞳、濡れる心

nozoku hitomi nureru kokoro

覗く瞳、濡れる心
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×24
  • 萌6
  • 中立3
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
37
評価数
13
平均
3.1 / 5
神率
0%
著者
中原一也 

作家さんの新作発表
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イラスト
室上ハル 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784872575057

あらすじ

三軒のクラブを経営する若手実業家・桐原の店に突然、現れた一人の男――久瀬。日本人離れした風貌のその男はアメリカから帰国したばかりの新進気鋭の写真家であり、6年半前、桐原の躰を好き放題に拓いた挙げ句、ふいと姿を消した大学の同級生であり…元恋人。久瀬は桐原のマンションに居候を始め、ヨリを戻そうと言うが…。デンジャラス★ラブ書き下ろし♪

表題作覗く瞳、濡れる心

新進気鋭の写真家、28歳
三軒のクラブを経営する若手実業家、28歳

レビュー投稿数5

これ一作じゃ、勿体無い二人!

2004年の発売なので、無理なこととは承知しつつ……続編希望。
この一冊自体は特に大きな事件がおこるわけでもなく、一つの話としては物足りない感じがするのですが、何と言っても受けの桐原がカッコいいい!
自立していて喧嘩も強い(少なくとも三対一でも勝てるくらいには)頭が良くて部下にも慕われ、ギリギリのピンチを自力で切り抜ける機転も利く!それでいて、恋愛に関しては、文句をいいつつも、昔の男が忘れられないと、可愛い一面を見せる。
そんな桐原が、無駄な抵抗をしつつも、その昔の男とよりを戻すまでの話なのですが、ホント、え?!これで終わり?…というくらい、あっさりしてる。
ストーリー的には破綻もなく、上手くまとまっているのですが、いまいちワクワクドキドキが足りない気が……もう一波乱、二波乱あってもいい!
久瀬も桐原も魅力的なキャラクターだと思うので、これからの二人の色々が見てみたい気がしました。
この本(ストーリー)だけなら「萌」止まりですが、桐原の魅力に負けて、「萌×2」!
……と思っていたら、新装版?出るんですね!続編の期待が……!

3

よくできたラブコメディ

なかなかに魅力的な男ふたりのラブコメBLでした。(ちょっとタイトルと内容の絡みがイマイチで後からタイトルを見て内容を思い出せるかが不安ですが)

夜の世界が舞台という事で、陰惨な事件が起きたり暗い過去が響いているようなシリアスめのストーリーなのかと最初は思いましたが、その予想を裏切るコミカルタッチでサラッとした一冊でした。

ストーリー自体というより、2人のキャラの格好良さとポンポンテンポよく交わされる会話を楽しむ作品ですね。登場人物がほぼ好人物で、お店の女子連も嫌味なタイプの人は居らず、読者の投影のような状態。

「仲良く喧嘩しな」という感じに良いコンビの久瀬&桐原の2人、別の方も書かれていますが、続編を読みたくなる良いカップルでした。

2

タイトルとイラストに騙されるな!可笑しいです

タイトルとイラストからシリアスものを想像してしまっちゃったのですが、ちょっと違いました。
うん。確かに桐原の追い込まれる状況は、桐原にとってはとても『シリアス』なんですよ。
でも、その解決のために久瀬が取った方法が実に『笑える』方法なんです。だから、そのシーンで一気に吹いちゃう!おまけに、桐原がそこまで追い詰められた原因って言うのが……実に『膝カックン』的な逸らされ方で、この気の抜け具合も「あああ、中原さんの本だぁ~っ」と感じて、実に楽しかったです。

大学4年の時に借金を残して父が亡くなった桐原は、返済の為にホストの仕事を始めて、今は3軒のクラブを経営する実業家。店はノルマを課さない為、質の良い従業員が集まり、評判も良く、経営は順調。新たにもう1軒、新しい店を出す計画を進めています。そんな桐原の所に、高校時代からの同級生で、大学時代は恋人として過ごし、一言も告げないままアメリカに渡ってしまった久瀬が、新進気鋭のカメラマンとしていきなり尋ねてきます。久瀬は桐原を迎えに来たと言い放ち、体よく桐原のマンションの合鍵を入手することに成功します。必死で忘れようとしてきたのに、忘れられなかった久瀬の出現に動揺した桐原は、従業員を前にしてまるで小学生のようなケンカを売ってしまう始末。それを余裕で受け流し、久瀬はさりげなく桐原の食事の世話を焼き、思い出したように復縁を迫って来る暮らしが始まります。そんな中、桐原の店を訪れたホスト時代の同僚、島崎が久瀬に絡み、恥をかかされるという事件が起きます。以前から島崎の嫌がらせを危険なものだと思っていた桐原ですが、久瀬の個展を邪魔するスキャンダルとして桐原との関係をばらすと脅されてしまいます。写真家としての久瀬の才能を認め、何よりも久瀬に対する想いを捨てきれない桐原は島崎の呼び出しに応じるのですが、連れて行かれた部屋にはビデオカメラと屈強な男3人が待ち構えていて……

やっぱりあらすじだけ書くと『シリアス』だと思っちゃいますよねぇ。
でも、ここからが更に笑えるんですよ。
でも、コメディコメディしている訳でもないの。桐原と久瀬がお互いを渇望する気持ちは、痛い位熱い。
ハードな部分と間抜けな部分が、丁度良く混じり合って、実に中原さんっぽい旨味を醸し出しています。

あと、圧倒的に面白いのは、男×男であること。
桐原も久瀬も、めちゃくちゃカッコイイ!
それとですね、濡れ場が結構エロイのです。
プレイとしてどうこうするというのじゃなくて、鎖骨を噛むとか、体を隠した指の間から舐めるとか、ちょっと赤面しちゃうような部分がね、うん……
私、最近枯れてきておりまして、あまりエロでどうこうというのは非常に少ないのですが、これにはやられました。久々に「そう言えばBLってこういう楽しみも醍醐味だったよねぇ」などと思っちゃった次第。

最近(今日は2018年9月16日です)大変評判がよろしかった『梟はなぜ烏を黒く染めたのか』がお好きだった姐さま方は、大変面白く読めるのではないかと思いましたです。

1

カッコいい受けを見たい方に

クールビューティーで仕事も出来る桐原の元に、かつての恋人・久世が部屋におしかけてきて、よりを戻そうと迫られるのですが、過去に捨てられているので想いを受け入れられない。
きちんとお仕事は出来るのに、恋人には弱い。
恋愛の前に仕事ありきが好きなので、こういう話が大好きです。

想いのすれ違いは悲しいものですが、当人の想いが真剣な分だけ、物悲しくも切なかったですね。
あの違いだけは、乗り越えられないので。

受けが他の男にさらわれるという展開は数あれど、ここまで果敢に頑張った受けを見たことがないです。
ただ、虐げられるだけじゃない、戦う男をみた気がします。
頭脳のキレ、覚悟が違うなと、惚れ惚れしました。

久世もひものように見えつつ、しめるところはちゃんとしめる男で、脅迫者を牽制しつつ、自分の男気をあげる対抗策に、桐原共々やられたと思いました。
男と男が恋愛するので、性別受けが苦手な方にお勧めです。

3

セピア色の思い出が切ない・・

あっさりと自分を捨てていったカメラマン久世が、大人になって水商売のオーナーをしている桐原の前にふいっと戻ってくるというお話です。
とっくに過去のこととだと自分の中で決着をつけていたはずなのに、本人が目の前に現れると、心が揺れ動いて。
別れの挨拶ひとつもなしにいなくなった久世をうらみ、素直になってなんかやるものかと思いながらも、気になって気になって・・
いつ久世が手を出してくれるかって物欲しそうに、ついには夢にまで出てきちゃいます。笑
別れのひとつもなしにといっていますが、実は待っていて欲しいと久世は手紙をたくしたのに、別れの手紙なんかみたくないと捨ててしまったのは、桐原の方で、しかもそのことをすっかり忘れていたという落ちまでついて。。
後半久世とのことをばらされたくなかったらと桐原が脅迫され、拉致監禁されます。
ちょっと期待しちゃいましたが・・対したことなく終わりました。痛いのが嫌いな方にはいいですが、ヤクザなカメラマンと、水商売のオーナーにしては、おとなしい展開です。

2

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