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anata ga taberu sonohi made
写真のような立石涼先生の表紙に惹かれて購入。
以下、ネタバレ含む感想を失礼します。
元パティシエの幌置が会社の新人の面倒を見る事になる。
その新人・祥崎は美形だが一人で食事が出来ないため、食事を一緒にしてくれるお礼にセックスする、そのせいで痴情のもつれも多々あるというろくでもない男だった。
祥崎が風邪をひいたことがキッカケに、幌置と同居する事になり…。
幌置が真面目で不器用で、ネガティヴなんですよ(;´д`)
パティシエになろうと思った動機も幌置の優しさ故なんですが、失恋を機に辞めちゃう繊細な人でもあります。
全てに諦めていて、その態度がもどかしくて少しイライラしました。
お相手の祥崎がこれまた一風変わった人でして。
恋愛するよう幌置から言われその対象を幌置に向けるのは、確かに幌置からしたら信用度低いと思います(^^;;
でも最終的には本気になりヤンデレ化する祥崎は、ネガティヴ幌置にはピッタリの相手なのかな。
2人の恋愛には直接関係は無いんですが、気になる点が。
幌置の両親…ケーキ送り返しは無いよ…(;ω;)
和解ないままお話は終わり、やるせなさが残ってしまいました。
あと幌置の会社社長の成原とモモの話。
ゆゆ先生の作品はまだ全て読めてないので分からないんですが、どこかでこの2人のお話書かれてたりするんですか??
出番少ないのに存在感あったので気になる…。
余談ですが、ゆゆ先生のブログに本編後のSSがありました。
何だかんだ言って祥崎に甘い幌置と、幌置にベタ惚れな祥崎の様子が祥崎視点で読めます。
あぁ甘い甘い(〃ω〃)
とても不思議なお話です。
「萌えたか?」と聞かれたら「うーん……(どうだろ?)」と答えますが、どこか魅力的なお話なのよ。
飲食関係のコンサル会社に勤める幌置は元々パティシエ志望で海外修行までしていますが、修業期間に恋人(女性)にふられています。その時に、実は元カノよりも自分と同じようにパティシェを目指している友人の知瀬(バイ)を好きでいることに気づき彼に告白しますが「付き合うことは出来ない」と言われ、その後パティシエになることを諦め、現在の仕事に就いています。
そんな幌置の会社に祥崎という美貌の青年が入社するのですが、この祥崎、前に勤めていた会社で三股をかけた所為で問題が起き、幌置の会社の社長に拾われたといういわく付き。祥崎に仕事を教える担当になった幌置は、彼が誰かと一緒でなければ食事を食べることが出来ず、独りの時は食事を抜くことを知ります。おまけに一緒に食事をとってくれた人には『お礼』と称してセックスをすることも。彼に言わせれば「前の会社でも『三股』などはしたつもりはなく『お礼』と言ったのに三人が勘違いした」。
食事もとれず、当座のお金もないため野宿している祥崎を放置できない幌置は嫌々ながら彼の面倒を見ることになります。幌置の作る料理すべてを「美味しい」と祥崎は言い、拒む幌置を無視して『お礼』をします。幌置はそんな祥崎に恋人を作る様に言いますが、彼は「幌置を恋人にしたい」と言って来て……
祥崎の『特殊ぶり』に目が行ってしまいがちなのですが、本筋は幌置の再生。
彼は、今は仕事のクライアントになっている知瀬への想いが捨てきれずにいます。それと同時に、知瀬への想いに気づかないまま元カノと付き合い傷つけたことに途方もない罪悪感を抱いたままなんですよ。
だから恋することに対してとても臆病になっているんですね。
頑なな幌置の心を溶かすために祥崎の特殊設定が必要だったのでしょう。
魅力的なのは数々登場する料理やお菓子。
そして濃ゆい濡れ場です。
生きることは食べること、そしてセックスすること、と言わんばかりの描写です。
でも「本当にそうなのかもしれない」と思ったんです。
好きな人がいて、触れ合って、それを続ける為に食べる。
その逆も真で、食べて、愛し合って、その喜びの為に生きているみたいな。
繰り返しになりますが、萌えはそれほどでもありませんでした。
でも、読み終わった時、何故かは解りませんが感動しちゃっている自分に気づいたんですね。ホント、不思議な手触りのお話です。