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帯『あなたに忠誠を捧げます……!』
ウスカバルドシリーズは現在3作出てますが、自分的にはこの「ウスカバルドの末裔」前編と後編の2作、特に前編はもう猛烈に面白くて面白過ぎるわーー!!!って位におもろかったです。
実はこういう中世風ファンタジーは基本的に食指があんま動かない方なんですが(思えば小学生の頃、指輪物語の巻頭部分にあるホビット族の設定説明段階で何度もリタイヤしてた苦い思い出があるので昔からそんな好きじゃなかったっぽい)これは面白かった!!
まず主役のカノンがひじょーに好みです。
田舎村に住む王宮にも出入りする庭師の息子、素直で可愛い上にちょっと気が強いとこも良い。
彼が父の使いで王宮へと行き、そこで偶然にランキア王と出会ってしまうのですがその時に(彼に非は無いのですが)うっかり手折ってしまった花を王に差し出します。
それはなんと婚礼を誓う愛の花だったんですが、王はそれを受け取ってくれた上に素直で親思いな姿に好感を抱いてはめていた指輪をカノンに与えます。
ランキア王は37歳と王としてはまだ若いのですがしっかりした王様でこりゃ忠誠誓うわーと納得する国民想いの王。
個人の欲を持たず国の為に尽くすランキア王に対して王弟アリルは遊び人。
アリルは兄に対して愛憎入り交じった感情を抱いています。
実はカノンの出生には秘密があり王と並ぶ程の強い力を秘めていて、それを知った王宮執事ブッセルは王宮から離れた場所に彼を離そうとするんですが、時を同じくしてランキア王が珍しく他人に興味を持ったのを知ったアリルは嫌がらせ半分興味半分でカノンを庭師として雇おうとします。
それを妨ぐ強硬手段でカノンはランキア王に仕える事になる訳ですね。
冒頭からちょこちょこ登場する詩人バルは出生からその正体まで謎な男、一応アリルに雇われているんですがアリルでさえその正体は知らないという謎男。
カノンの味方なんだか敵なんだかよく分からない位置で謎な言葉を言ったり謎な力を見せたりと前編は謎男。
ランキア王とカノンの関係が凄く良いんですよー、詳しい設定は色々あるんですがカノンの母はランキア王の右腕であり想い人でもあったんですね。
王がカノンを一目で気に入ったのも、初めて己の欲を出し手元に置きたいと思ったのも何か感じたんだろうなあ。
そして母が持っていた能力をカノンも持っています、もうこの2人がくっつけばいいじゃんって思います。
お似合いだし、王を護れる力秘めてるし成長したらもっと隣に並ぶのに相応しい青年になるしもうこの2人でいいではないかー。ランキア王とカノンが王の寝室で抱き合うシーンとか最高です。
前編おもろいです、相当面白いです、結構ブ厚いですけど一気読みします。
自分的にはもう前編で終ってくれてもいい位です。
いや後編も面白いんですけど、面白いんですけどー、このままランキア王とカノンで終ってくれても良かったのにーって気持ちもあって前編だけ読み返してはこの先は~とこの2人ターンを妄想したりします、それ位この2人がお気に入りですよ、自分は。
気付くとシリーズ中、これだけ異様に読み返してます。
前編面白いです、ホント面白いです。