お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
suisou no naka nettaigyo wa koi wo suru
車の事故で知り合った桂真と睦。
桂真は無口で無表情、睦は陽気で友達も多い。
まったく正反対な二人がアロワナが見守る部屋で、
静かに少しずつ、距離を縮めて行きます。
胸の内では睦への愛情があふれているのに、
なかなか言葉に出来ない桂真がじれったいのです!!
人は苦手だけど、嫌ったことはない。
人が望む言葉を返してやれない自分が嫌い。
自分の感情を素直に出せず、周囲から浮いていた桂真を。
睦が生来の明るさや人の良さで、癒して行くのですが。
相手の事が好きだ~という優しい・切ない気持ちが行間から溢れていて、
読んでいる私もほっこりと癒されました。
アロワナです。
読みながらも読み終わってからも、いちばん印象が強いのはアロワナでした。
もちろん、キャラクターやその関係性をアロワナに投影しているというのはわかった上で、だから何!?としか。
う~ん、どうにもキャラクターが好みじゃないんです。
特に桂真(攻)が、あまりにも掴み所がなさ過ぎるというのか、まあハッキリ言うとまったく魅力を感じませんでした。
もっと言うなら『なんでコイツが攻なんだ・・・』と思ってしまった。
『受だろ』という意味ではなく(少なくともこの2人ならまあこっちが攻なのは無理がない)、なんかそれ以前に桂真とHやラブが結び付かないんですよ。だから2人のラブにもまったく惹かれないんです。
まあでも、もし桂真が受なら(この作品で逆転して欲しいという意味ではまったくない)、キャラクターのタイプとしてはまだしも受け入れられたかもしれません。
睦(受)はまあ普通の元気ないい子って感じでしょうか。
可もなく不可もなく、イヤな部分もないけどそれ以上の何もない。それでも桂真よりはマシだけど。
うえださんらしく透明感のある綺麗な雰囲気ではあったんですが、それ以上の何も感じられませんでした。
恋が成就するまでの表題作は睦視点、続編『水の底から、空を見上げれば・・・』は桂真視点です。
『水の底~』で、夏休みに睦が田舎に帰省することになります。
今までは『いつか』と思っていても、初めての飛行機への不安からはっきりした言葉が欲しいのだろう睦は『俺のこと好き?』と訊くんですが・・・
睦が何故いまそんなことを口にしたのか。それもわかっているのに、桂真はひとこと『好きだ』と告げることができない。
あ~、私こういう攻ものすごくダメなんだよなあ。どんな理由があれど、恋愛する上で『言葉がない(足りない)』というのが。
攻視点だから、余計に桂真がグダグダと自己弁護してるとしか感じられなくて、それはもう鬱陶しくてイライラし通しでした。
なんというか、読みながらも読み終わってからも、この2人が恋愛するということ自体に違和感を覚えてしまったんですよ。
申し訳ありませんが、ラブストーリーとしては嘘臭いとしか感じられませんでした。
流れる水のような(水槽だから流れてないんだけど)綺麗なイメージのまま、さら~っと読みやすい作品です。
すごくつまらない・くだらないというわけではありませんが、個人的に読み返したいとは思えないですね。
まさに『好みじゃない』としか言えません(特にキャラクターが)。