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tome limit
作者お得意のちょっと下品なエロおやじ攻めです。
夏目(攻め・部下・35歳)が女性とイタしている場面を、志野が目撃するという場面から始まることで、二人の性格と関係を完結に表してくれています。
そんな二人がどうやって、恋人同士になっていくのかというのが醍醐味です。ベテラン作家さんだけあって、引っ掛かりを覚えることなく、するすると読んでいけます。
ただ、発売当時は当たり前だったかもしれない、志野がパソコンに弱いということが、今読むと不思議に思えるかもしれません。
あと、この方のイラストは私の好みではないのですが、挿し絵でもある裏表紙のイラストはやけに色っぽく感じました。
この本で何がびっくりしたかというとイラストです!
攻めのオヤジは、中原節には欠かせないというか定番のフェロモン系セクハラエロオヤジなんですが、その絵が小笠原宇紀さんなんて!?
このギャップが不思議で不思議で・・・
志野はゲイで製薬会社に勤めているのですが、社長の息子が同期で志野に変にライバル心を燃やしており、また息子の婚約者が志野に粉を掛けた場面を見てしまったことから嫌がらせで、伸び悩んでいる基礎化粧品部門のあるブランドを3カ月の期限付きで売り上げを伸ばす特別な販促部門の課長にされてしまいます。
しかも部下は、社内の女性にセクハラしている社内で行為までしてしまう年上の夏目がたった一人!
志野が行きつけているゲイのバーへ通っていることを夏目に知られてしまい、志野の思い込みと勘違いで関係してしまうはめに!
たった二人の課で、暇があればエロサイトを見ているような夏目にあきれている志野ですが、彼のセクハラとのやり取りをするうちに、社内の女性とも話ができるようになったり、志野の心に変化が訪れるのがポイントです。
意外に人気な夏目にヤキモチを妬いている自分がいたり。
また志野にヤリ逃げした昔の男の登場が二人を掻きまわします。
中原さんのおやじ攻めの決めセリフ(?)「オレのはデカイぜ!」はもちろんありました♪
また真面目で誠実そうな志野は、実は淫乱体質(?)
その辺のお約束を周到しながら、ポンポンと愉快にお話は進んでいきます。
与えられた仕事の達成としては、ネットの口コミとか、割と地味な部分だったり、地道な志野の営業活動だったりするのですが、二人の気持ちのやり取りに大部分を割いているので、それに絡みながら仕事が出てきているといった感じで、比重は恋愛部分に置かれています。
何分たった二人の課なので、やり取りがほとんど二人に限定されている分ちょっと物足りなさも。
いつもの定番な流れなので安心して読めますが、逆に新鮮味がないのが難点。
しかし初めてエロオヤジものを読む人にはそれなりに楽しいと思います。