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精神分析の祖と言われる、ジークムント・フロイト。
彼は医学生フェリックスの敬愛する師匠だ。
悩める人の心を救い、時には先進的すぎる理論で周囲を驚かせる先生は、時には謎を解明する名探偵にもなる……
フロイト博士と彼の弟子が活躍する歴史ファンタジー。
みんながフロイト先生を大好きすぎて楽しかったです。
特に物語の語り手で、弟子のフェリックスの先生への世話焼きっぷりはすごかった。
お金がないなかやりくりをしてご飯を作ってあげてネクタイを結んであげて、君はどこの世話女房だ。
そんな彼に対して先生は、大事なあずかりものだから一人前の男にしてやらなければという使命感らしきものを持っているらしく、そのあたりのすれ違いもなかなかにときめきます。
意識とか無意識とか、気がついたらなにもかも性関係に結びつけちゃう先生が、実は女の人苦手で暗い過去があるっぽい(すべては語られていません)というのは大変おいしかったです。そんなこと言われたら嫌でも色々深読みしたくなるよ。
個人的にはとても好きな作品でした。
続きでればいいのになー。って思ったけど2004年刊。うーん。