スウィート・フェイク・メイク・ラヴ

sweet fake make love

スウィート・フェイク・メイク・ラヴ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%
著者
金丸マキ 

作家さんの新作発表
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イラスト
CJ Michalski 
媒体
小説
出版社
集英社
レーベル
コバルト文庫
発売日
価格
¥438(税抜)  
ISBN
9784086004237

あらすじ

愛のない関係に疲れた少年は…? 青春ボーイズラブ。厳格な祖父のもと、離婚した母と同い年の従弟・悟と暮らす学は高校一年生。密かに続いている悟との肉体関係に罪悪感を感じながら、優等生を演じることで家族の平和を守ってきた学だったが…。

表題作スウィート・フェイク・メイク・ラヴ

学 高校生
悟 高校生

同時収録作品いたいけで横暴な彼氏

遠野

レビュー投稿数2

ダークな魅力

暗くて雰囲気のある小説でした。
厳格な家庭のなかで、優等生の学と、その従弟の悟が暮らしている。よく似た顔をしてるんだけど、性格のぜんぜん違う二人。
二人は中二のときから、ずっとセックスしている。
がんじがらめの生活のなかで、学はすべてを憎みつつ、受け入れている。悟とのセックスも、したくてしているわけではない。

ダークでした。
インモラルでした。
とにかく痛かった。
学の鬱々した気分が伝染したかのように、胸になにかが詰まってる気分で、最後まで読みました。
『ラブ』じゃない関係のBLって、逆に新鮮ですね。

1

痛くて救いがない

 痛い話が読みたいなあ……と思って本を開いてみたんだけど、思ったよりも痛くて、救いがなくてちょっと辛いですね。
 できればもうちょっと救いのある話がよかったかなあ……。

 主人公の学は、壊れかけた家庭の中で、何とか自分の居場所を作ろうと、家を壊さずにいようと、必死でいろんなことをガマンしているけれど、当然、それには無理がかかっているわけで、どうしようもなく何処かに行きたくて、それでも何処にも行けなくて……そういうモヤモヤを抱えながら、どんどん悪いほうへ悪いほうへ流されていく。

 個人的に、学が抱えているモヤモヤにはものすごく身近なもので、閉塞感にも覚えがあって、とにかく重苦しい。
 おまけに、そんな学をおいて、どんどん周りばかりが成長していってしまって、結局、学はおいてきぼりになってしまう……。
 もうこの辺りで耐えられなくなりました。
 最後にちょっとだけ、救いがあったんですが、それさえもなんとも言えない、たったそれっぽちのことですら救いになるのかとか、そんなことしか彼には救いがないのか……と思えるようなそんな救いで。
 なんだかとっても胸が痛い。

 もうちょっと話に先があったら、彼に幸せをあげられるかもしれないけど、それはそれで作り話にしかならないんですよね……。
 なんだか、悲しいが故にそれがリアルなんだなあ……と思って切なくなった。

 やっぱりこの作者さんは作者さんだったのか……としみじみ。
 この作者さんの別の短編集の中に、やっぱりこういう救いのない話があって、とってもデジャヴでした。
 まあ、私、その話の救いのなさがとっても痛くて、好きだったんですが……。
「そうだよね。現実ってこんなもんだよね」感が。

 なので、好き嫌いは別れるかもしれませんが、中二病をこじらせている方々にはオススメできると思います。

 ただ、お世辞にも「幸せ」と言えるようなラストではないので、そういうのが苦手な方にはご注意を。

2

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