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ai tokidoki konsen
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
たけうちさん作品には神が有り過ぎます!
最近は新作無くてしょぼんですが、その分レビューしますですよーー!!
事故のショックで互いの精神が入れ替わってしまうというアレです、あのパターンです。
外見的にも性格的にも対照的な2人、広司[攻]はおそらく三十路前後の個人塾経営者で背が高く男前な顔立ちで性格は穏和なゲイでパートナー持ち、周[受]は百貨店経営者の末っ子で24歳にしてインテリア部門の企画部長で仕事方面の才能はありますが小柄で女性顔で良くも悪くも少年っぽさを残した自己中心的で彼女持ち、この2人が周の甥(広司の塾生)が原因で起きた事故によって置き時計の下敷きになり入れ替わっちゃいます。
もうこの話が完璧なんですよ~カ・ン・ペ・キ(古き良き時代の角川映画なカ・イ・カ・ン風に)
この設定でこのキャラでこんだけ完璧なのは無いんじゃなかろうかって程に何から何まで全てが完璧です。
ぶっちゃけレビューってよりは、ともかくいいからいいから読んで!ネタバレしちゃうと勿体ないから読んでーー!!で終ってしまいたいとこなんですがそれじゃレビューになんないので。
この2人は対照的ですが、お互いに理想的でもあるのですね。
周は168.5センチの身長を5ミリサバ読んで169センチと言い張ってる位に根深い身長コンプレックスと女顔コンプレックスを持っていて広司の様な背の高い男性になりたいとずっと憧れていて、実際心が入れ替わった事を身内や恋人に打ち明けようと提案する広司に対して周は1週間だけ秘密にしておこうと述べるのですが、その理由は「この背の高い身体を楽しんでみたいから」です。
その辺も含めて周は仕草や性格がどこか子供っぽくてそれは広司の身体に入っても変わりません。
広司の方はというと年上男性と付き合ってはいますが、本来の好みは少年らしいタイプで理想は15歳(笑)。
周は15歳よりは精神的にも肉体的にも大人ですが、それはつまり成人済で尚かつ少年の心と小柄な容姿と広司のモロ好みのタイプなのですねー。
途中でお互いの恋人に結果的に正体はバレてしまい、両方とも別れるのですがそのシーンもどちらも凄く良いんですよ。
BL作品で恋人が居て気持ち良く別れるっていうエピソードは幾つもありますが、この作品の両カップルの別れ方はどちらもベスト10とは言わないけどベスト30には入ると思います!
年上の男でゲイカップルの大人のいい恋愛の終わり方、そして未だ若い男女カップルの男女の性格のすれ違いと女性のバイタリティと最後にもう一回一捻りあるとことか、これは結果的には別れたけれど良い恋愛の思い出になるだろうっていう切ないけど凄くいい別れ方でこれだけでいいドラマ読んだーっていう気になります。
やっぱ完璧だーーーこの作品。
あ、別れる前に2人が出来ていた訳ではなく、この2人の恋愛話はむしろパートナーと別れてからです。
そこは勿体ないから読んで確認して欲しい~~~。
最後は無事に元に戻りますが、最後まで読むとそこでこの表紙の意味が分かるという、もうそんな所までどこまでもどこまでも完璧ッ!!な作品です。
たけうちさんの文章はライト過ぎず重過ぎずいい匙加減で分かりやすくてすっと感情や場面が頭に入ってきます。
特に今作はたけうちさん作品の中でも万人向けの一つ。
まだ知らない方は是非一読を。
そしたら他作品も読みたくなっちゃう事請け合いの作家さんです。
いわゆるBL版の映画「同級生」というか、アクシデントで攻めと受けの身体が入れ替わってしまうわけなんですが、それが無理ありまくりなのに、けっこう楽しく読めてしまう不思議。
わたしは好きな話です。
攻めの淡々としたキャラクター、受けの天然ぶりも微笑ましい。
たけうちさんならでは、のちょっと不思議な大人のロマンスという感じ。
性格も外見も正反対の広司と周。
互いに恋人の居る身ですが、事故で互いの身体が入れ替わってしまいます。
あらすじを読むと不思議系のお話ですが、どちらかというと、たけうちりうとさんの丁寧に書かれた心理描写と優しい雰囲気で「人を愛するとはどういうことか」を考えさせられる人間心理に長けたお話だと思います。
2人は身体が入れ替わったことで「自分は普段どんなか」という事を改めて見つめ、相手の自分には持ちえない魅力や性格に興味を持ち、自分と自分の周囲を取り巻く環境について考えます。
特に、自分勝手に傲慢で生きてきた周は、広司の、懐が大きく視野の広い生き方に触れ「誠意」や「愛」についての考え方をガラリと変えていきます。
2人がそれぞれ違う身体に入りながらも、相手の恋人たちと会うシーンが面白かったです。互いに恋人と上手くいっておらず、どこがいけなかったか、付き合っていて幸せだったこと、ダメだったことを、中身は違う人なのに広司と周は互いの恋人と話し合い、折り合いをつけ別れを向かえます。
広司の中に入った周が、広司の恋人と向き合い、別れを告げられ、周にとっては他人との別れなのに広司の身体から涙がとまらない…というシーンが印象的でした。
最初はどっちがどっちかややこしい展開ですが、2人でいることに慣れてきた後半は穏やかで全体的に安心感のある作風になっています。
相手の身体で、自分の身体をした相手を触ったらそれはマスタベーションなの?セックスなの?という周の台詞が面白いです。
自分と寝るなんて萎えそうな気もするんですが、自分でない身体で誰かと寝るのも複雑ですよね…。
一つ気になったのは恋人の居る身でありながら周が好きだと自覚する広司のこと。恋人との終わりが近いと感じてはいたものの、その原因って愛がさめたから、でなく相手が親に勧められてお見合いをする事になったからなんですよね。愛しているのに違いはないのに、違う人に惹かれるのは不貞なんじゃないかと、自分は頭が固いのでその辺が気になって仕方なかったです…。