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うえだ真由様の文章は本当に大好きです。登場人物らの心理描写が今回も見事だったんですけど、ごめんなさい、このお話の受ははっきり言って好感度クッッッソ低い。周囲の人間を全て自身のコントロール下に置かねば気が済まない、ただの自己中心的な性格の持ち主。思い通りにいかない事があるとすぐに腹を立て、時には癇癪を起こす。仲良くしている友人にも暴言を吐いたり、蹴飛ばしたりして、なぜ周りがそんな人間をちやほやするのか、本当に理解に苦しむ。これ実際にいたら逆に総スカン食らうタイプでしょ…そもそも、友人らの事を友人ではなく、子分扱いしている時点で人間として対等じゃないよな…やだなぁ仕事でもないのにそんな関係…
攻がコンタクトに変えてかっこよくなったのに、またメガネに戻させるあたりやばいやつでしょ…超束縛系じゃん。こういう相手、ほんとどうかと思う。将来的に最低な主従関係になりそう
というわけで、読んでてものすごくイライラしました。よく最後まで読み切った私。この方は他に素敵な作品がたくさんあるので、こちらは読まず別のものをおすすめいたします。
この作品は、とにかくキャラクターがいいな~と思うんです。高校生同士の幼馴染の、友情から恋愛への心の動きがとても切なくて、また可愛くてもう素敵でした。
和威(攻)も朱里(受)もいいんですが、朱里がホントに可愛かったですね。ただ自分勝手で、ワガママなわけじゃないんです。和威が好きでたまらない気持が溢れ出てて、つい感情移入してしまいました。
さすがに年齢的に『高校生同士』はツライ時(作品)もあるのですが、これは等身大のキャラクターを上手く表現していて、心理描写も細やかでしたから、置いてきぼりになることがありませんでした。親世代(・・・)の私が読んでも、微笑ましく思えました。
いろいろな意味で『ありえない高校生』の『ありえない行動』は、ちょっと無理になってきましたね~。
また、和威がそれほどヘタレてないところがよかったと思いましたね。いえ、ヘタレも大好きなんですが、今回は。
カッコよかったんですよ。若いゆえの焦りも出てたけど、高校生なんだからそれが当然だと思います。それでこそヨシ!ですよ。
そして、前田さんのイラストがもうすごく可愛い。ストーリーによく合ってました。まさにピッタリ!
ホントに大好きな作品です。
我侭でやりたい放題・言いたい放題。
しかし親分肌で、困っている子分は絶対に見捨てない。
俺様だけど実は優しい。おまけに可愛い容姿で、みんなに慕われ、大事にされている朱里。
そんな光り輝くアイドル・朱里が密かに思いを寄せていたのは、
小さい頃から自分の一番の子分だった幼馴染。
ダサくてさえない和威でした。
しかし和威に彼女が出来たことで、朱里の心は暴風雨。
長い付き合いの中で培ってきた和威との絆を、
突然現れた女の子に断ち切られるかもしれない恐怖と怒り。
どうして和威の恋人には自分がなれないのかという悲しみ。
身なりに構わずダサダサだった和威が、
彼女の影響でどんどんカッコよくなる姿に、焦りと寂しさを感じる朱里。
快活で俺様な朱里が恋に悩み、ふと見せる脆くて繊細な部分が、
可愛くて切なくて、とてもいじらしいのです!
「頑張れ!」と応援したくなる一途さと健気さに、胸がキュンキュンです。
同時収録作品は、和威視点で語られるお話。
表題作は朱里目線だったので、
和威は結構飄々としたタイプなのかなと思っていましたが。
彼も彼なりに、色々と葛藤があるようで。可愛かったです。
若くて甘酸っぱくて、初々しさいっぱいの恋物語で、
学園ものや可愛い幼馴染ものがお好きな方にはオススメかと思います。