お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
抱きしめたいシリーズの旧版の三冊目です。
二冊目からはググッと時間が遡ります。視点も攻めへと変わる。
付き合ってまもない大学生なりたての頃の『雨のち晴れ』、大学四回生の『マーマレード・キッス』、それから社会人となってからの『BLUE』。
すべてが攻めからの視点で、時系列でいうと、シリーズ一冊目の『抱きしめたい』はこの『BLUE』の後ですね。
攻め視点に移って分かるのは、攻めがどれだけ一途に必死に受けを愛しているかということ。受けの淡白さに、いつも物足りない思いでいるのだ。だからこそ必死で追いかけてしまうんだろうけど。
受けは受けで、攻めが浮気しまくってるのは知ってるので、自分から踏み込みすぎないように予防線を張ってるんだけど。それが上手い具合いの焦らしになって、天然の恋の駆け引きになっちゃってるんだよね。
何年付き合っても、大事な部分でずっと心はすれ違ったままなのが悲しい。それでもお互いにお互いをものすごく愛してる。
文体は軽いんだけど、中身は意外と重いです。
『好き』『俺も好き』でメデタシメデタシにはならず、何年も賭けて『愛を育てつつも、ズレている』という複雑な関係を築きあげてきたのだ。