お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
正木由里(「横浜・北辰会」五代目組長)×東堂貴臣(由里の恋人兼ボディーガード)
香港から無事生きて戻ることができた二人でしたが、重傷を負った由里(ユリ)は貴臣と二人で小田原の別荘で静養することになります。穏やかな日々が過ぎて行くと思われた矢先、屋敷に忍びこもうとする者が現れ、ユリの実家である「正竜会」の跡目争いが再燃してしまいます。
芙緋人との戦いがメインになった第2部~第3部が微妙に盛り上がりに欠け、特にクライマックスになるはずの香港編が私としてはほとんど楽しめず肩透かし状態だったため、日本に帰ってきた二人を心から「お帰り~!!」と迎えたい気持でいっぱいだったのですが、やっぱり日本のヤクザキャラたちが出てくると楽しいですね。
第1部でユリの実家「正竜会」とのいざこざがあったのですが、「正竜会」も芙緋人が邪魔だったのでユリと貴臣がそちらを倒してくれれば…という期待から、今まで(第2部~第3部の時期)は事態を静観していたという設定でしたが、最後の最後でまた跡目争いのゴタゴタがちょっと勃発するというのがこの話のメインになります。
思えばユリの父親(「正竜会」組長)はどこへ行ってしまったのか…!?あれだけインパクトがあるキャラだったのにもう一切触れられていませんでした。それに大学に進学したユリという設定も必要だったのかなぁ…。何か色々と「おや!?」と思うことはあるのですが、やっぱり「正竜会」絡みだと面白くなりますね。細かいことは気にせず純粋に楽しめました。今さらですがシリーズ全てを通してこの線で行ってくれれば…とついつい思いたくなります。(まぁ随分最初の方から貴臣の過去の因縁などがちょいちょい出ていたので、芙緋人関係の話ははずせなかったのは分かるのですが)
それから、結局最後までユリと貴臣の主役カップルに萌えることができなかったのが一番痛かったです。ただでさえHシーンが多かった二人なのでそこに萌えを見い出せないと半分は楽しみが減ってしまいますからね。主役以外のカップルは全てお気に入りなのに何故肝心の二人はダメなのか…。
「ER」「CRIMSON」「EWILIGHT」シリーズと読んできて、まぁ不満に思う部分もありましたが、この作品「FLOWER SHOWER」のラストは上手くまとめられていて感慨深い読後感を与えてくれました。…でもやっぱりシリーズ後半の失速が惜しかったなぁというのが正直な感想です。